成分名 |
エポプロステノールナトリウム |
適応症状 |
肺動脈性肺高血圧症 |
簡易説明 |
エポプロステノールナトリウムは、プロスタグランジンI2(プロスタサイクリン)を含む注射剤です。肺動脈の血圧を下げ、肺動脈を流れる血液量を増やす作用があります。また、血管のつまりを防ぐ血小板凝集抑制作用もあります。主に、肺高血圧症を治療に使用されます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約10,000円~
薬代1錠あたりの目安:0.5mg約7672円/(薬価)
※病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。
高額療養費制度の対象になるため患者の年齢、所得水準によっても異なってきます。
指定難病であり、自己負担分の治療費の一部または全部が国または自治体により賄われることがあります。性症は指定難病であり、自己負担分の治療費の一部または全部が国または自治体により賄われることがあります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売開始年月 : 1999年4月 |
国内のジェネリック認可 |
国内ジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
静注用フローラン0.5mg/1.5mg【製薬メーカー:グラクソ・スミスクライン】
静注用フローラン専用溶解液【製薬メーカー:グラクソ・スミスクライン】 |
関連製品(ジェネリック) |
エポプロステノール静注用0.5mg/1.5mg「ヤンセン」【製薬メーカー:ヤンセンファーマ】
エポプロステノール静注用0.5mg/1.5mg「NIG」 【製薬メーカー:日医工岐阜工場】
エポプロステノール静注用「NIG」専用溶解用液【製薬メーカー:日医工岐阜工場】 |
効果・作用 |
エポプロステノールナトリウムは、血流の改善や血管を拡張させる働きがあります。末端の手足の冷たさやしびれ、痛み、潰瘍などを改善が期待できます。主に、肺動脈性肺高血圧症の治療に使用されます。
動脈硬化や血小板の凝集などが活性化すると、血行の悪化などにより冷感、痛みなどの症状があらわれます。
体内のプロスタグランジンI2は、血小板凝集を抑えたり血管を拡張させる作用などがあります。
▼主な作用
1)血管拡張作用
肺の血管を拡げることで肺動脈圧を下げ、血液を流れやすくします。
2)血小板凝集抑制作用
肺の血管内で血小板が集まり血液の塊ができ血管がつまるのを防ぎます。
▼治療的特徴
1)肺動脈性肺高血圧症における、血行動態を改善させます。
2)肺動脈性肺高血圧症に伴う、自覚症状を改善させます。
3)肺動脈性肺高血圧症における、心不全症状の重症度を改善させます。
▼他のプロスタグランジンI2製剤(プロスタサイクリン製剤)
ドルナー プロサイリン
ケアロード ベラサス
フローラン
トレプロスト
ベンテイビス |
使用方法 |
用量設定(投与開始時、溶解液付)
・専用溶解液を用いて溶解し、成人にはエポプロステノールとして1分間当り2ng/kgの投与速度で精密持続点滴装置(シリンジポンプ又は輸液ポンプ)により、持続静脈内投与を開始してください。
※患者の状態(症状、血圧、心拍数、血行動態等)を十分観察しながら15分以上の間隔をおいて1~2ng/kg/分ずつ増量し、10ng/kg/分までの範囲で最適投与速度を決定してください。
最適投与速度の決定には、増量時における潮紅(軽微なものを除く)、頭痛、嘔気等の副作用の発現が重要な指標となります。
このような症状が軽度でも認められた場合は、増量を中止し、それらの症状が消失しない場合には、15分以上の間隔をおいて2ng/kg/分ずつ減量してください。
≪継続投与≫
その後は、最適投与速度で維持し、定期的に患者を観察してください。
症状に応じて、投与速度を適宜調節します。その場合、患者の状態(症状、血圧、心拍数、血行動態等)を観察しながら15分以上の間隔をおいて1~2ng/kg/分ずつ増減してください。 |
副作用 |
主な副作用
徐脈、潮紅、動悸、低血圧、頻脈、悪心、嘔吐、心窩部不快感、下痢、腹痛、消化不良
重大な副作用
血小板減少、ショック状態、過度の血圧低下、過度の徐脈、意識喪失、尿量減少、肺水腫、甲状腺機能亢進症
その他の副作用
顎痛、関節痛、胸痛、頭痛、感覚鈍麻、めまい、振戦、呼吸困難、出血、肺出血、消化管出血、鼻出血、発疹、発汗、胸部絞扼感、疼痛、全身倦怠感、悪寒、蒼白、腹水、口内乾燥、骨痛、背痛、筋肉痛、手のしびれ、異常感覚、不安、神経過敏、激越、感覚過敏、発熱、インフルエンザ様症状
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■エポプロステノールナトリウムを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、フローランはアレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。
▼フローランの有効成分
エポプロステノールナトリウム
▼代表薬の添加物
D-マンニトール(50mg)、グリシン(3.76mg)、塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム(pH調節剤)
・妊婦/授乳者
・過敏症
・重篤な低血圧
・重篤な左心機能障害
・用量設定期<投与開始時>に肺水腫が増悪
・右心不全の急性増悪時
使用に注意が必要な方 ・高齢者
・新生児/乳児/幼児/小児
・高度に全肺血管抵抗が上昇<40mmHg・分/L以上>
・低血圧<収縮期血圧100mmHg以下>
・肺静脈閉塞
・特発性又は遺伝性PAH及び結合組織病に伴うPAH以外のPAH
上記にあてはまる方は、エポプロステノールナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。 エポプロステノールナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 降圧作用を有する薬剤
カルシウム拮抗剤
ACE阻害剤
利尿剤
プロスタグランジンE1製剤
プロスタグランジンE2誘導体製剤
プロスタグランジンI2誘導体製剤
血液凝固阻止剤
ワルファリン
血栓溶解剤
ウロキナーゼ
血小板凝集抑制作用を有する薬剤
アスピリン
チクロピジン
非ステロイド系抗炎症剤
ジゴキシン
上記を使用している方は、エポプロステノールナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。 エポプロステノールナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はございません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
エポプロステノールナトリウムに関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
静注用フローラン0.5mg 添付文書【グラクソ・スミスクライン株式会社】 |
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