アカンプロセート

成分名

アカンプロセート

適応症状

アルコール依存症患者の断酒維持の補助

簡易説明

アカンプロセート(アカンプロサート、アカンプロサートカルシウム)は、アルコール依存症の治療薬で、飲酒欲求を抑える薬です。
急性期の解毒薬ではありません。
アルコール依存症で乱された脳の化学的なバランスを安定化させる薬物であると考えられており、服用中に飲酒すると悪心・嘔吐・頭痛・動悸・顔面紅潮・呼吸困難などの不快な反応をする、いわゆる「抗酒薬」とは異なります。

処方可能な診療科目

心療内科、アルコール依存症専門病院など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

薬代1錠あたりの目安:333㎎約49.4円(薬価)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

保険収載年月:2013年5月

国内のジェネリック認可

ジェネリック有り

関連製品(先発薬)

レグテクト【製薬メーカー:日本新薬株式会社】

関連製品(ジェネリック)

アカンプロサートカルシウム錠333mg ACAMPROL「サンファーマ社」/アカンプロサートカルシウム錠333mg ACAMPTAS「インタスファーマ社」

効果・作用

アルコール依存症になると中枢神経系の主要な興奮性神経であるグルタミン酸作動性神経の活動が亢進し、これが強い飲酒欲求を引き起こします。
アカンプロセートはグルタミン酸の受容体の一種であるNMDA受容体に作用し、グルタミン酸作動性神経の活動を抑制します
その結果、飲酒欲求を抑えられて断酒が続けられるようになるというものです。

使用方法

通常、成人にはアカンプロセートとして、1回666mgを1日3回食後に経口服用します。
アカンプロセートの吸収は食事の影響を受けやすく、食後の服用により安全性は確認されており、空腹時に服用すると作用が強くなる可能性があります。
アカンプロセート錠は腸溶性のコーティングが施されているため、割ったり砕いたりせずそのまま服用します。
離脱症状がある場合はその治療を済ませてから服用を開始します。

副作用

【主な副作用】
下痢/傾眠/腹部膨満/嘔吐/浮腫/不安/頭痛/精神運動亢進/便秘/悪心/鼓腸など

【重大な副作用】
アナフィラキシー/全身性皮疹/発疹/蕁麻疹/口内炎/喉頭痙攣/息切れ/血管浮腫/舌腫脹/リンパ節腫脹/過敏性腸症候群/γ-GTP増加/湿疹/乾癬/末梢性浮腫/腹痛/皮膚そう痒症/斑状丘疹状皮疹/不感症/勃起不全/リビドー減退/リビドー亢進

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

【使用に注意が必要な方】
・軽度から中等度の腎障害のある方(排泄遅延により血中濃度が上昇する可能性があります)
・自殺念慮または自殺企画の既往のある方、自殺念慮のある方(自殺念慮、自殺企図が表れる事があります(アカンプロセートとの因果関係は明確ではありません))
・高齢者(血中濃度が上昇する可能性があります)
・高度の肝障害のある方(使用経験がありません)

【使用が出来ない方】
・アカンプロセートに対し過敏症の既往歴のある方
・高度の腎障害のある方

上記にあてはまる方は、アカンプロセートを使用する事が出来ない可能性があります。
アカンプロセートを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

他剤との相互作用に関する報告はありません。
ただし、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
アカンプロセートは妊娠中や授乳中に服用しても問題はないですか?

妊婦での安全性は未確立であり、有益と判断されたときのみ服用します。
授乳婦は服用するときは授乳を中止してください。

飲み忘れがあった場合は、気付いた時に服用したほうがいいですか?

次の服薬時から飲むようにしてください。
アカンプロセートの飲酒欲求を抑制については、一定の期間(服用期間は原則6ヵ月間)続けることで期待できる効果です。
たとえ飲み忘れがあっても、次から忘れないように留意して、継続して服薬することが大切です。

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