成分名 |
メチルドパ水和物 |
適応症状 |
本態性高血圧症/高血圧症(腎性等)/悪性高血圧 |
簡易説明 |
メチルドパ水和物は血圧を下げるお薬です。中枢性のαアドレナリン作働性受容体を刺激することで、作用を示します。1962年に発売と長い歴史を持ち、肝機能障害と溶血以外の副作用が少ないことから、ほかの降圧剤と比べて安全性が高いとされております。ガイドラインでも第一選択役として推奨されていることから、妊娠中の高血圧によく使用されます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/糖尿病内科/循環器内科/外科 |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
【アルドメット錠125】
薬剤あたりの目安:9.8円/錠
薬剤後発薬あたりの目安(参考:メチルドパ錠(ツルハラ)125 鶴原製薬):9.8円/錠
【アルドメット錠250】
薬剤あたりの目安:11.8円/錠
薬剤後発薬あたりの目安(参考:メチルドパ錠(ツルハラ)250 鶴原製薬):11.8円/錠 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1962年8月発売 |
国内のジェネリック認可 |
あり |
関連製品(先発薬) |
アルドメット錠125/アルドメット錠250【製薬メーカー:ミノファーゲン製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
<アルドメット錠125>
メチルドパ錠(ツルハラ)125【製薬メーカー:鶴原製薬】
<アルドメット錠250>
メチルドパ錠(ツルハラ)250【製薬メーカー:鶴原製薬】 |
海外での使用実績 |
・イギリス
「Aldomet」の販売名として、Aspen社から1974年より発売されています。適応は、高血圧症で、使用方法については以下の通りです。
成人
初期投与量:最初の 2 日間は 250mg を 1 日 2~3 回経口投与する。
用量調節:通常 2 日以上の間隔をあけて適切な効果がみられるまで増量する。
最大投与量 3g。
また、妊娠中に使用できる薬剤のリスクを評価したオーストラリア基準では、メチルドパ水和物はカテゴリーAに分類されております。カテゴリーAとは、多くの妊娠中の女性や出産適齢期の女性が服用していますが、奇形の発生頻度の増加や胎児への直接的または間接的な悪影響が認められていない薬物が該当します。そのため、海外でも妊娠中の高血圧に使用されています。 |
効果・作用 |
メチルドパ水和物は血圧を下げるお薬です。代謝物であるα-メチルノルアドレナリンによって中枢のα-アドレナリン作働性受容体の刺激、偽神経伝達、血漿レニン活性の低下等を起こします。通常、高血圧ではノルアドレナリンやアドレナリン量が増加しますが、メチルドパは可逆的に組織濃度を低下させることも認められております。
高血圧症781例を対象に国内で行われた臨床試験では、528例に降圧効果が認められ、、67.6%の有効率が示されています。加えて、軽症の本態性高血圧症患者を対象に、本剤とヒドロクロロチアジドどちらかを服用してもらい、有効性を比較した二重盲検比較試験においても本剤の有用性が認められております。
また、本態性高血圧患者の収縮期血圧と拡張期血圧をともに低下させ、長期的に安定した降圧効果を示すことが論文で発表されています。中でも腎機能障害のある患者では、本剤少量での降圧効果が認められております。しかし、高血圧症患者において、メチルドパの心機能、腎機能に対する直接作用は認められておりません。
国内外の診療ガイドラインにおいて、高血圧、妊娠高血圧症候群に対する降圧薬として推奨されております。胎児への影響が少なく、肝機能障害と溶血以外の副作用も少ないことから、妊婦が合併する高血圧に対して現在は使用されております。 |
使用方法 |
成人初期は 1日250~750mgの経口投与からはじめ、適当な降圧効果が得られるまで数日以上の間隔をおいて 1日250mgずつ増量していきます。
通常維持量は 1日250~2000mgとなっており、1~3 回に分割して服用します。
なお、年齢、症状により適宜増減することが可能です。 |
副作用 |
めまい、起立性低血圧、脱力感、悪心・嘔吐、発疹、眠気、口渇などが主な副作用としてあげられます。
発生頻度は以下の通りです。
・0.1%~0.5%未満・・脱力感、頭痛、眠気、めまい、ふらふら感、徐脈、起立性低血圧、悪心・嘔吐、食欲不振、口渇、下痢、発疹、鼻閉
・0.1%未満・・腹部膨満、浮腫
最も多い副作用でも発生頻度は5%未満となっています。
メチルドパによる副作用は、主に投与してから3週間以内に多いことが分かっているため、投与初期は肝機能検査と白血球分画検査を定期的に行ってください。
また、出血が止まりにくい・発熱の症状が出た場合は、溶結性貧血や血小板減少の可能性があるため、すみやかに医療機関を受診してください。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■メチルドパ水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼メチルドパ水和物の有効成分
メチルドパ水和物
▼代表薬の添加物
粉末セルロース、エチルセルロース、ヒプロメロース、エデト酸カルシウムナトリウム水和物、プロピレングリコール、無水クエン酸、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、酸化チタン、グァーガム、タルク、カルナウバロウ
・以前、メチルドパ水和物を使用して過敏症となったことのある方は使用できません。
・急性肝炎、慢性肝炎・肝硬変の活動期の方は肝機能障害を悪化させる恐れがあるため使用できません。
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併用禁忌薬 |
併用注意薬 <チオペンタールナトリウム(麻酔剤)>
併用すると本剤の作用が増強され、低血圧を起こす可能性があります。そのため、チオペンタールナトリウムの減量をしながら慎重に投与してください。なお、併用で低血圧が起こった場合は、昇圧剤を服用することで回復します。
<ニフェジピン/硫酸グアネチジン等(本剤以外の降圧剤)>
併用することで異なる降圧作用を示し、降圧作用が増強されることがあるため併用には注意をしてください。
<レポドパ等(抗パーキンソン剤)>
具体的な機序は不明でありますが、併用によって本剤の降圧作用が増強されることが認められております。
<硫酸鉄(鉄剤)>
併用することで、本剤の消化管からの吸収が阻害される可能性があり、降圧作用が弱まってしまうため併用する際は注意をしてください。
上記を使用している方は、メチルドパ水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 メチルドパ水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
メチルドパ水和物に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
日本薬局方メチルドパ錠 【アルドメット錠添付文書】
アルドメット錠125 【くすりのしおり】
降圧薬(高血圧の薬)の種類と効果とは|良い点、悪い点をまとめて医師が解説 【高血圧e-メディカル】 |
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