クロルフェネシンカルバミン酸エステル

成分名

クロルフェネシンカルバミン酸エステル

適応症状

運動器疾患/脊椎骨粗鬆症/脊椎分離症/椎間板ヘルニア/変形性脊椎症/腰背痛症/頸肩腕症候群/脊椎辷り症の有痛性痙縮

簡易説明

・クロルフェネシンカルバミン酸エステルは、脳→脊髄→筋肉と伝わる筋肉緊張の伝達を抑制し、筋弛緩の働きがあります。その働きにより「痛み、しびれ感」などを緩和します。主に腰背痛症、変形性脊椎症、椎間板ヘルニアの治療に使用されております。
・脊髄における多シナプス反射経路の介在ニューロンの選択的抑制と筋紡錘活動抑制によって、筋弛緩作用を示しております。

処方可能な診療科目

内科/整形外科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1000円~
薬代1錠あたりの目安:1錠125mg 10.1円~
薬代後発薬1錠の目安:1錠125mg錠 6.3円~

病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

販売開始年月 : 1979年4月

国内のジェネリック認可

あります

関連製品(先発薬)

リンラキサー錠125mg/250mg【製薬メーカー:大正製薬】

関連製品(ジェネリック)

クロルフェネシンカルバミン酸エステル錠125mg/250mg「サワイ/NP/ツルハラ」

効果・作用

・クロルフェネシンカルバミン酸エステルは、肩こりや腰痛などの筋肉の緊張によっておこる疾患を治療いたします。筋弛緩薬の中でも中枢性の骨格筋弛緩薬に分類されます。
・筋肉は主に「骨格筋、心筋、平滑筋」の3つに分類され、骨格筋、心筋は筋線維に横紋がみられるので、横紋筋ともいわれております。骨格筋のように、自分の意志で動かすことが可能な筋肉を「随意筋」と呼び、心筋や平滑筋のように自律神経に支配されている筋肉を「不随意筋」と呼びます。つまり、我々が動かすことのできる筋肉は骨格筋が緊張してる状態にあるということになります。骨格筋が緊張するというのは、骨格筋の収縮状態が長く続くことを意味しており、私たちの体は、骨格筋が収縮・弛緩を繰り返すことで動いております。しかし、長時間のデスクワークや運転などで体を動かさない状態が続くと、骨格筋が収縮したままの状態が続くことになり、つまりこれが骨格筋の緊張ということになります。骨格筋の緊張状態が続くと、毛細血管を圧迫することになります。すると、血液の流れが滞ってしまい、筋肉中に送り込むべき酸素や栄養の量が減り、筋肉が疲労して肩こりや腰痛を引き起こすことになります。
・クロルフェネシンカルバミン酸エステルは、脳からのシナプス反射に働く中枢性の筋弛緩薬で、脊髄の多シナプス反射経路における介在ニューロンに作用します。

▼単シナプス反射と多シナプス反射▼
・外部から刺激や脳からの指令によって筋肉は緊張します。刺激や指令の伝達は神経細胞を介して伝達し、脊髄において単一経路で情報伝達をする単シナプス反射や、複数の経路で情報を伝達する多シナプス反射が行われます。そこで運動神経(α運動ニューロンや、y運動ニューロン)に興奮が伝わります。
α運動ニューロンは直接骨格筋を収縮します。y運動ニューロンは筋紡錘の感受性を高め、a繊維からα運動ニューロンに興奮を伝えることで間接的に骨格筋を収縮します。クロルフェネシンカルバミン酸エステルは、多シナプス反射における介在ニューロンの抑制作用が主な作用となっております。また、α運動ニューロン、y運動ニューロンに対しても抑制作用がございます。
介在ニューロンとは、各ニューロン間での情報伝達を行うニューロンのことです。介在ニューロンを抑制することによって、多シナプス反射を抑制することが可能となります。

▼作用機序▼
・脊髄における多シナプス経路の介在ニューロンの選択的抑制となっております。
・筋肉の緊張は脳から脊髄を経由し各組織にシグナルが伝わりますが、クロルフェネシンカルバミン酸エステルは、主に脊髄レベルで働き、筋肉の緊張を抑えることで、肩こり、腰痛などに効果を発揮いたします。

▼効果時間▼
効果発現時間は、薬物動態のデータから推測すると比較的速く効果が現れると想定されており、最高血中濃度到達時間(Tmax)は1hrとなっております。

▼他の筋弛緩薬▼
ミオナール/テルネリン/リンラキサー/ダントリウム

使用方法

・成人は、1回250mgを1日3回経口投与すること
※年齢、症状により適宜増減する

副作用

主な副作用
クロルフェネシンカルバミン酸エステルには、副作用が起こる可能性があります。
クロルフェネシンカルバミン酸エステルを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

めまい、ふらつき、ねむけ、腹痛、胃痛、胃部不快感、消化不良、胃もたれ、膨満感、胃重感、胸やけ

重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

ショック、中毒性表皮壊死症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN

その他の副作用
食欲不振、嘔気、胃腸障害、過敏症、発疹、皮疹、薬疹、白血球減少、血小板減少、頭痛、頭重感、倦怠感、脱力感、下痢、便秘、口内乾燥、舌炎、悪心、浮腫、腫脹感、そう痒感、口内炎、熱感

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方リンラキサーは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼リンラキサーの有効成分
クロルフェネシンカルバミン酸エステル
▼代表薬の添加物
結晶セルロース/軽質無水ケイ酸/ポリソルベート80/カルメロースカルシウム/ヒプロメロース/ステアリン酸マグネシウム/硬化油

その他にも以下の方は使用できません。
・妊婦/産婦
・過敏症
・肝障害

使用に注意が必要な方
・高齢者
・新生児(低出生体重児を含む)/乳児/幼児/小児
・肝障害
・腎機能障害

上記にあてはまる方は、クロルフェネシンカルバミン酸エステルを使用する事が出来ない可能性があります。
クロルフェネシンカルバミン酸エステルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>

上記を使用している方は、クロルフェネシンカルバミン酸エステルを使用する事が出来ない可能性があります。
クロルフェネシンカルバミン酸エステルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
・フェノチアジン系薬剤
・塩酸クロルプロマジン
・中枢抑制剤
・バルビツール酸誘導体
・モノアミン酸化酵素阻害剤
・エタノール摂取

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
リンラキサーとデパスの違いは何になりますか?

作用の仕方が違います。リンラキサーは脊髄におけるシグナル伝達を抑制することで筋緊張を和らげます。デパスはベンゾジアゼピン受容体への作用を介し抗不安、鎮静効果の他、筋緊張緩解作用も発揮します。

筋弛緩剤のデメリットってなんですか?

精神神経系症状 ふらつき、めまい、眠気、脱力感、消化器症状 吐き気、食欲不振、腹痛などがあらわれる場合がございます。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。