ピタバスタチンカルシウム

成分名

ピタバスタチンカルシウム

適応症状

高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症

簡易説明

高コレステロール血症は、血液中のコレステロールが多すぎる状態です。
自覚症状がなくても、長い間に動脈硬化が進み、狭心症や心筋梗塞の原因にもなりかねません。
このお薬で血液中のコレステロールを低下させていれば、将来起こるかもしれない心筋梗塞の危険性を少なくすることができます。
心筋梗塞の多くは、プラークという血管のコブが破れ血管が詰まることで起こります。
このお薬でコレステロールを十分に下げてやると、プラークが安定し破れにくくなります。
心筋梗塞をすでに起こしたことのある人は、再梗塞の予防につながります。

処方可能な診療科目

内科、循環器内科、血管外科

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約1000円~3000円程度
新薬1錠あたりの目安:1mg37.8円、2mg70.3円、4mg126.7円(薬価)
※OD錠の薬価も同額となります。
後発薬1錠あたりの目安:1mg10.1円~12.1円、2mg17.4円~22.6円、4mg32円~41.6円(薬価)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

リバロ錠 発売年月日:2003年 9月

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

・リバロ錠(OD)1mg・2mg・4mg(興和株式会社)

関連製品(ジェネリック)

・ピタバスタチンCa錠1mg・2mg・4mg
(ファイザー・共和薬品工業・小林化工・沢井製薬・東和薬品・ニプロ・Meiji Seikaファルマ・高田製薬・共創未来ファーマ・ダイト・三和化学研究所・キョーリンリメディオ・日本ケミファ・日本ジェネリック・鶴原製薬・辰巳化学・日新製薬-山形・陽進堂・マイランEPD・全星薬品工業・日医工・持田製薬販売・テイカ製薬、エルメッド)
・ピタバスタチンCa・OD錠1mg・2mg・4mg
(東和薬品、小林化工、Meiji Seikaファルマ、沢井製薬、キョーリンリメディオ、ダイト、マイラン製薬、マイランEPD、日医工、テイカ製薬)

効果・作用

・ピタバスタチンCa錠1mg・2mg・4mg
(ファイザー・共和薬品工業・小林化工・沢井製薬・東和薬品・ニプロ・Meiji Seikaファルマ・高田製薬・共創未来ファーマ・ダイト・三和化学研究所・キョーリンリメディオ・日本ケミファ・日本ジェネリック・鶴原製薬・辰巳化学・日新製薬-山形・陽進堂・マイランEPD・全星薬品工業・日医工・持田製薬販売・テイカ製薬、エルメッド)
・ピタバスタチンCa・OD錠1mg・2mg・4mg
(東和薬品、小林化工、Meiji Seikaファルマ、沢井製薬、キョーリンリメディオ、ダイト、マイラン製薬、マイランEPD、日医工、テイカ製薬)
【効果・作用】
ピタバスタチンカルシウムの薬理効果は、肝臓でのコレステロールの合成を抑えるところにあります。
また、悪玉コレステロール(LDL)が減少する一方、善玉コレステロール(HDL)は増加する傾向になります。
血中脂質動態を改善することで、動脈硬化の進展を抑制することができます。
この系統(スタチン系)による心筋梗塞の予防効果や予後改善効果は、いくつもの大規模臨床試験でしっかりと証明されています。
高脂血症の人に用いた場合、心筋梗塞などのリスクをおおよそ30%減らせることが分かっています。
とくに、心筋梗塞のリスクの高い人、たとえば狭心症や心筋梗塞をすでに発症している人、高血圧や糖尿病のある人ではその有用性が高いことまで証明されています。
ピタバスタチンカルシウムの特徴は、スタチン系のコレステロール低下薬です。
その作用機序から「HMG-CoA還元酵素阻害薬」とも呼ばれています。
この系統はコレステロール低下作用が強く、その効果も確実です。
高コレステロール血症の治療に、よく用いられています。
同系のなかでも、この薬はとくに強力です。
コレステロールのほか中性脂肪(トリグリセライド)も低下させます。
作用時間も長く、1日1回の服用済むので使用しやすいのも特徴です。
また、非代謝型スタチンで薬物間相互作用が少ないのも良い特性です。
成人用量とは別に、小児用量が設定されています。

使用方法

・高コレステロール血症の場合
通常、成人はピタバスタチンカルシウムとして1~2mgを1日1回経口服用します。
なお、年齢、症状により適宜増減し、LDL-コレステロール値の低下が不十分な場合には増量できますが、最大服用量は1日4mgまでとされています。
・家族性高コレステロール血症の場合
成人:通常、成人はピタバスタチンカルシウムとして1~2mgを1日1回経口服用します。
なお、年齢、症状により適宜増減し、LDL-コレステロール値の低下が不十分な場合には増量できますが、最大服用量は1日4mgまでとされています。
小児(錠1mg~2mg):通常、10歳以上の小児はピタバスタチンカルシウムとして1mgを1日1回経口服用します。
なお、症状により適宜増減し、LDL-コレステロール値の低下が不十分な場合には増量できるが、最大服用量は1日2mgまでとされています。

※注意点1
肝障害のある成人に投与する場合には、開始投与量を1日1mgとし、最大投与量は1日2mgまでとします。
また、肝障害のある小児に投与する場合には、1日1mgを投与します。
※注意点2
ピタバスタチンカルシウムは投与量(全身曝露量)の増加に伴い、横紋筋融解症関連有害事象が発現するので、4mgに増量する場合には、CK(CPK)上昇、ミオグロビン尿、筋肉痛及び脱力感等の横紋筋融解症前駆症状に注意してください。
※注意点3
本剤は口腔内で崩壊しますが、口腔粘膜から吸収されることはありません。
唾液又は水で飲み込んでください。

副作用

主な副作用
過敏症:発疹、そう痒、蕁麻疹、紅斑、血管性浮腫
消化器:嘔気・悪心、胃不快感、口渇、消化不良、腹痛、腹部膨満感、便秘、口内炎、嘔吐、食欲不振、舌炎、下痢
肝臓:AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇、コリンエステラーゼ上昇、Al-P上昇
腎臓:頻尿、BUN上昇、血清クレアチニン上昇
筋肉:CK(CPK)上昇、筋肉痛、脱力感、筋痙攣、ミオグロビン上昇
精神神経系:頭痛・頭重感、しびれ、めまい、こわばり感、眠気、不眠
血液:貧血、血小板減少、顆粒球減少、白血球減少、好酸球増多、白血球増多、グロブリン上昇、クームス試験の陽性化
内分泌:テストステロン低下、アルドステロン低下、アルドステロン上昇、ACTH上昇、コルチゾール上昇
その他:倦怠感、抗核抗体の陽性化、動悸、疲労感、皮膚疼痛、ほてり、関節痛、浮腫、霧視、眼のちらつき、耳閉感、尿潜血、尿酸値上昇、血清K上昇、血清P上昇、味覚異常、着色尿、脱毛

重大な副作用
・横紋筋融解症:
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与をただちに中止してください。

・ミオパチー:
ミオパチーがあらわれることがあるので、広範な筋肉痛、筋肉圧痛や著明なCK(CPK)の上昇があらわれた場合には投与を中止してください。

・免疫介在性壊死性ミオパチー:
免疫介在性壊死性ミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行ってください。

・肝機能障害、黄疸:
AST(GOT)、ALT(GPT)の著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行ってください。

・血小板減少:
血小板減少があらわれることがあるので、血液検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行ってください。

・間質性肺炎:
間質性肺炎があらわれることがあるので、長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行ってください。
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
◇◇
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■ピタバスタチンカルシウムを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
・妊婦、産婦、授乳婦等の方への投与
(妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与はできません。
動物実験での周産期及び授乳期投与試験(1mg/kg以上)において分娩前又は分娩後の一時期に母動物の死亡が認められています。
また、ウサギでの器官形成期投与試験(0.3mg/kg以上)において母動物の死亡が認められています。
ラットに他のHMG-CoA還元酵素阻害剤を大量投与した場合に、胎児の骨格奇形が報告されています。
さらにヒトでは、他のHMG-CoA還元酵素阻害剤で、妊娠3ヵ月までの間に服用したとき、胎児に先天性奇形があらわれたとの報告があります)

使用に注意が必要な方
・肝障害またはその既往歴のある方・アルコール中毒者
(主に肝臓に多く分布して作用するので肝障害を悪化させるおそれがあります。
また、アルコール中毒者は、横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がされています)
・腎障害またはその既往歴のある方
(横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められています)
・フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)、ニコチン酸を投与中の方
(横紋筋融解症があらわれやすくなります)
・甲状腺機能低下症の方、遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィー等)またはその家族歴のある方、薬剤性の筋障害の既往歴のある方
横紋筋融解症があらわれやすいとの報告があります)
・高齢者の方への投与
(一般に高齢者では生理機能が低下しているので、副作用が発現した場合には減量するなど注意してください)
・小児等の方への投与
(小児に投与する場合は、運動の頻度や強度、CK(CPK)上昇に注意し、慎重に投与してください。
小児では運動の頻度や強度が成人に比べて大きくなる場合があり、筋障害があらわれやすくなるおそれがあります)
(低出生体重児、新生児、乳児又は10歳未満の小児に対する安全性は確立されていません)
上記にあてはまる方は、ピタバスタチンカルシウムを使用する事が出来ない可能性があります。
ピタバスタチンカルシウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

上記にあてはまる方は、ピタバスタチンカルシウムを使用する事が出来ない可能性があります。
ピタバスタチンカルシウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・フィブラート系薬剤:ベザフィブラート等
・ニコチン酸
・エリスロマイシン
(急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすくなる、または、そのおそれがあります。
自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止してください。)
・コレスチラミン
(本剤の血中濃度が低下する可能性があるので、コレスチラミンの投与後、十分な間隔をあけてから本剤を投与することが望ましいです)
・リファンピシン
(併用により本剤のCmaxが2.0倍、AUCが1.3倍に上昇したとの報告があります)

上記を使用している方は、ピタバスタチンカルシウムを使用する事が出来ない可能性があります。
ピタバスタチンカルシウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
・シクロスポリン(サンディミュン)(ネオーラル)
(急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症等の重篤な有害事象が発現しやすくなります。
また、副作用の発現頻度が増加するおそれがあります)

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
ピタバスタチンカルシウム2mgはLDLコレステロール値を下げるのに期待できるものなのでしょうか?

女性ホルモン(エストロゲン)は、善玉コレステロール(HDL)を増加し、悪玉コレステロール(LDL)を減少させる働きがあります。
また、インスリンの効果を高めて、血糖値の上昇を抑制する働きもあります。
更年期に入られますと、女性ホルモンの分泌が低下してこれらの働きが低下するため、生活習慣病になられやすくなります。
努めてお食事や運動に御留意になられて、それでも効果不十分であれば薬物治療を受けられた方がよろしいかと存じます。

LDLコレステロールがこんなに高い数値だと今すぐ命に係わるのでしょうか?

今すぐ命にかかわるということではありません。

コレステロールを下げる薬は痩せますか?

脂質といっても体脂肪ではなく、血液中の脂肪分に対して有効に働く薬ですので、ピタバスタチンカルシウムを飲んでもダイエット薬のような痩せる効果は得られません。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。