成分名 |
ミチグリニドカルシウム水和物 |
適応症状 |
2型糖尿病 |
簡易説明 |
ミチグリニドカルシウム水和物は、2型糖尿病に使用されておりインスリンを分泌する膵臓のβ細胞に直接作用することで、β細胞からインスリンの分泌量を増やすことで血糖値を下げます。
短時間のみ作用し、主に食後の高血糖を改善させることが可能です。
糖尿病の治療薬の中でも「グリニド系(速効性インスリン分泌促進薬)」という種類に属します。
食後にのみに効果が出るため、低血糖が生じにくいとされております。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~3,000円
薬代1錠あたりの目安:5mg17.3円/10mg30.5円
薬代後発薬1錠の目安:5mg6.7円/10mg11.5円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:2004年5月【グルファスト錠5mg】 |
国内のジェネリック認可 |
国内ジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
グルファスト錠5mg/10mg【製薬メーカー:キッセイ薬品】
グルファストOD錠5mg/10mg【製薬メーカー:キッセイ薬品】 |
関連製品(ジェネリック) |
ミチグリニドCa・OD錠5mg/10mg「FFP/JG/TCK/三和フソー/SN」 |
効果・作用 |
▼ミチグリニドカルシウム水和物の作用▼
・インスリンの分泌量を増やすことで血糖値を下げます。
同じく糖尿病の治療薬であるSU薬(スルホニルウレア薬)と同じ作用機序を持ちますが、SU薬と異なりミチグリニドカルシウム水和物は即効性があり短時間しか作用しません。
・食事後は多くの糖が吸収されるため、血糖値が上昇しやすく、これを「食後高血糖」といいます。高血糖状態が続くと体に対し毒性を示すようになり合併症へとつながってしまい、動脈硬化など合併症と深く関係しております。インスリンは血糖値を下げるホルモンであり膵臓のβ細胞から分泌されてます。すばやく膵臓のβ細胞に作用し、インスリン分泌を促進させることで食後高血糖を抑制し、高血糖による毒性を抑えこみ、糖尿病の合併症などを予防します。
・膵臓にあるランゲルハンス島のβ細胞を刺激してインスリン分泌を促進します(膵作用)。ただし、インスリンの代わりにはならないので、インスリンがでない1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)には無効となっています。
・単独で使用するほか、別系統の薬と併用することも多く、αグルコシダーゼ阻害薬、チアゾリジン薬、ビグアナイド薬、DPP4阻害薬、インスリン注射薬をふくめすべての血糖降下薬と併用可能となっています。
※類似薬のスルフォニル尿素薬との併用は避けてください。
▼ミチグリニドカルシウム水和物の作用機序▼
①膵β細胞のATP感受性K+チャネル(KATPチャネル)を構成するスルホニル尿素受容体(SUR1)に選択的に結合。
②ミチグリニドとSUR1との結合によりKATPチャネルが閉鎖。
③KATPチャネルの閉鎖により細胞膜が脱分極。
④細胞膜の脱分極により電位依存性Ca2+チャネルが開口し、細胞内にCa2+が流入。
⑤細胞内のCa2+濃度が上昇してインスリン分泌顆粒を刺激しインスリンが分泌。
▼成人健康男性に単回投与した時のTmax・T1/2Tmax・T1/2(半減期)▼
規格 Tmax(hr) T1/2(hr)
5mg 0.28 1.24
10mg 0.23 1.19 |
使用方法 |
成人にはミチグリニドカルシウム水和物として1回10mgを1日3回毎食直前に経口投与してください。
※なお、患者の状態に応じて適宜増減してください。
用法及び用量に関連する注意
・食後投与では速やかな吸収が得られず効果が減弱するので、効果的に食後の血糖上昇を抑制するため、本剤の投与は毎食直前(5分以内)としてください。
また、投与後速やかに薬効を発現するため、食前30分投与では食前15分に血中インスリン値が上昇し食事開始時の血糖値が低下することが報告されており、食事開始前に低血糖を誘発する可能性があります。
・高齢者では、状況に応じて低用量(1回量5mg)から投与を開始することが望ましいです。
・処方の目安は空腹時血糖が126mg/dL以上、もしくは食後血糖値が200mg/dL以上を示す場合です。 |
副作用 |
主な副作用
発汗、悪寒、意識低下、倦怠感、動悸、頭重感、眼のしょぼしょぼ感、嘔気、気分不良、しびれ感、眠気
重大な副作用
低血糖、低血糖症状、眩暈、空腹感、振戦、脱力感、冷汗、意識消失、心筋梗塞、肝機能障害、著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγGTP上昇
※極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
※重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
※異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
その他の副作用
歩行困難、あくび、ピルビン酸上昇、BNP上昇、AST上昇、ALT上昇、γGTP上昇、口内炎、口渇、胸やけ、嘔吐、胃不快感、胃炎、胃痛、胃潰瘍、胃腸炎、腹部膨満、腹痛、放屁増加、下痢、軟便、便秘、食欲不振、食欲亢進、湿疹、皮膚そう痒、皮膚乾燥、背部痛、筋肉痛、関節痛、下肢痙直、筋骨格硬直、頭痛、不眠、耳痛、胆嚢ポリープ、LDH上昇、総ビリルビン上昇、心拡大、心室性期外収縮、高血圧悪化、血圧上昇、咳、咽頭異和感、かぜ症候群、腎嚢胞、頻尿、尿蛋白、尿潜血、ほてり、浮腫、脱毛、胸部不快感、胸痛、右季肋部痛、四肢痛、体重増加、乳酸上昇、遊離脂肪酸上昇、総コレステロール上昇、LDL-コレステロール上昇、トリグリセリド上昇、尿酸上昇、CK上昇、カリウム上昇、舌のしびれ、発疹
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・ミチグリニドカルシウム水和物に対し過敏症の既往歴のある患者
・重症ケトーシスの方
・糖尿病性昏睡又は前昏睡の方
・1型糖尿病の方
・重症感染症の方
・手術前後の方
・重篤な外傷のある方
・妊婦又は妊娠している可能性のある女性
使用に注意が必要な方 ・合併症・既往歴等のある方(虚血性心疾患のある方/低血糖を起こすおそれがある以下の患者又は状態)
・腎機能障害の方
・肝機能障害の方
・妊婦の方
・授乳婦の方
・小児等
・高齢者
上記にあてはまる方は、ミチグリニドカルシウム水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 ミチグリニドカルシウム水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・インスリン製材
・ビグアナイド系薬剤 (メトホルミン塩酸塩等)
・α-グルコシダーゼ阻害剤 (ボグリボース等)
・選択的DPP-4阻害剤 (シタグリプチンリン酸塩水和物等)
・GLP-1受容体作動薬 (リラグルチド(遺伝子組換え)等)
・SGLT2阻害剤 (イプラグリフロジン L-プロリン等)
・チアゾリジン系薬剤 (ピオグリタゾン塩酸塩)
・サリチル酸製剤(アスピリン等)
・クロフィブラート等
・サルファ剤(スルファメトキサゾール等)
・β-遮断剤(プロプラノロール塩酸塩等)
・モノアミン酸化酵素阻害剤
・タンパク同化ホルモン剤
・テトラサイクリン系抗生物質(テトラサイクリン塩酸塩 ミノサイクリン塩酸塩等)
・エピネフリン
・副腎皮質ホルモン(メチルプレドニゾロン等)
・卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール等)
・ニコチン酸
・イソニアジド
・ピラジナミド
・フェノチアジン系薬剤(クロルプロマジン等)
・利尿剤(チアジド系等)
・フェニトイン
・甲状腺ホルモン(乾燥甲状腺等)
上記を使用している方は、ミチグリニドカルシウム水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 ミチグリニドカルシウム水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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