成分名 |
チクロピジン塩酸塩 |
適応症状 |
TIAの血栓・塞栓の治療
虚血性脳血管障害の血栓/塞栓の治療
クモ膜下出血術後の脳血管攣縮に伴う血流障害の改善
一過性脳虚血発作の血栓/塞栓の治療
血液体外循環の血栓/塞栓/血流障害の治療
血管手術の血栓/塞栓/血流障害の治療
脳梗塞の血栓/塞栓の治療
慢性動脈閉塞症の冷感/疼痛/阻血性諸症状/潰瘍の改善 |
簡易説明 |
・体内にADP(アデノシン二リン酸)という血小板凝集を促進させる物質があり、血小板が凝集すると血液が固まりやすくなり血栓ができやすくなります。チクロピジン塩酸塩は血小板でのADPの働きを抑えることで、血栓形成を抑え、血管をつまらせないようにする作用がございます。主に血栓による心筋梗塞や脳梗塞の改善、治療に使用されております。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器内科/脳外科/循環器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~
薬代1錠あたりの目安:1錠100mg約12.2円
薬代後発薬1錠の目安:1錠100mg約5.9円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
販売開始年月 : 1981年9月 |
国内のジェネリック認可 |
あり |
関連製品(先発薬) |
パナルジン錠100mg
パナルジン細粒10% |
関連製品(ジェネリック) |
チクロピジン塩酸塩錠100mg「ツルハラ/YD/トーワ/杏林/日医工/サワイ」【製薬メーカー:鶴原製薬/陽進堂/東和製薬/キョーリンリメディオ/日医工/メディサ製薬】
チクロピジン塩酸塩細粒10%「日医工」【製薬メーカー:日医工】 |
効果・作用 |
・体内で血小板を活性化し血小板凝集を亢進させるADP(adenosine diphosphate:アデノシン二リン酸)という物質があり、ADPは自身の受容体となるP2Y12受容体やP2Y1受容体を介して血小板凝集を亢進させる。ADPの働きを抑えることができれば血小板凝集を抑え、心筋梗塞や脳梗塞などを予防する効果が期待できる。チクロピジン塩酸塩はADPの受容体であるP2Y12受容体を阻害することでADPの働きを抑え、血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑え(抗血小板作用をあらわし)血栓の形成を抑える作用があります。
・チクロピジン、クロピドグレル、プラスグレルといった成分はチエノピリジン骨格という共通の化学構造をもつことから、チエノピリジン系抗血小板薬などと呼ばれることもある。
・チカグレロルは、P2Y12受容体のADPの結合部位とは異なる部位へ結合し、この受容体のシグナル伝達を阻害することで抗血小板作用をあらわす。これらの特徴から、例えば、チエノピリジン系抗血小板薬に過敏症がある場合など、ほかの抗血小板薬の投与が困難な場合への有用性が考えられる。
≪作用機序≫
血小板のアデニレートシクラーゼ活性を増強して血小板内cAMP産生を高め血小板凝集能・放出能を抑制する。
≪血小板凝集抑制作用≫
・血小板機能亢進のある患者への経口投与でADP、コラーゲンあるいはアドレナリン誘導等による血小板凝集および血小板粘着能を抑制する。血小板凝集能の低下は投与24時間後には発現し、その作用は継続投与によって減弱することなく維持され、投与中止後は凝集亢進現象を示さず、投与前の状態まで漸次回復する。
≪作用持続時間≫
・抗血小板作用は非可逆的であるので、その作用が消失するには8〜10日間(血小板の寿命)かかると考えられている。
≪血液レオロジー的性状の改善作用≫
・血小板機能亢進のある患者への経口投与で血液のミクロポア通過能が改善する。
≪抗血小板薬の意義≫
▼他のADP阻害薬▼
プラビックス/エフィエント/パナルジン |
使用方法 |
≪血管手術及び血液体外循環に伴う血栓・塞栓の治療ならびに血流障害の改善≫
・1日200~300mg(細粒:2~3g)を2~3回に分けて食後に経口投与すること
≪慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感などの阻血性諸症状の改善≫
・1日300~600mg(細粒:3~6g)を2~3回に分けて食後に経口投与すること
≪虚血性脳血管障害に伴う血栓・塞栓の治療≫
・1日200~300mg(細粒:2~3g)を2~3回に分けて食後に経口投与すること
※1日200mg(細粒:2g)の場合には1回に投与することも可能
≪クモ膜下出血術後の脳血管攣縮に伴う血流障害の改善≫
・1日300mg(細粒:3g)を3回に分けて食後に経口投与すること
※年齢、症状により適宜増減する |
副作用 |
主な副作用
チクロピジン塩酸塩には、副作用が起こる可能性があります。
チクロピジン塩酸塩を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
皮下出血、鼻出血、貧血、AST上昇、GOT上昇、ALT上昇、GPT上昇、白血球減少、過敏症、発疹、蕁麻疹
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
食欲不振、肝機能障害、血栓性血小板減少性紫斑病、血小板減少、紫斑、TTP、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、精神・神経症状、発熱、腎機能障害、倦怠感、出血症状、意識障害、無顆粒球症、咽頭痛、関節痛SLE様症状、頭痛、重篤な肝障害、劇症肝炎、胆汁うっ滞型肝障害、悪心、嘔吐、そう痒感、眼球黄染、消化管出血、皮膚黄染、褐色尿、著しいALT上昇、動揺する精神・神経症状、著しいビリルビン上昇、著しい総コレステロール上昇、再生不良性貧血、汎血球減少症、赤芽球癆、血小板減少症、脳出血、著しいAST上昇、頭蓋内出血、片麻痺、重篤な出血、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、多形滲出性紅斑、紅皮症、剥脱性皮膚炎、消化性潰瘍、急性腎障害、間質性肺炎、胸部痛、胸水貯留、抗核抗体陽性
その他の副作用
γ-GTP上昇、易疲労感、Al-P上昇、下痢、歯肉出血、ビリルビン上昇、総コレステロール上昇、LDH上昇、味覚障害、膵酵素上昇、結膜出血、腹痛、紅斑、好酸球増多、発赤、眼底出血、浮腫、クレアチニン上昇、BUN上昇、口内炎、眩暈、心悸亢進、全身倦怠感、血尿
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■チクロピジン塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方パナルジンは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
チクロピジン塩酸塩
▼代表薬の添加物
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、カルメロース、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール6000、タルク、ジメチルポリシロキサン、二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、メタクリル酸コポリマーLD、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80
・妊婦/産婦
・過敏症
・硝子体出血/喀血/血友病/重篤な肝障害/出血/消化管潰瘍/尿路出血/白血球減少症/毛細血管脆弱症/肝障害
使用に注意が必要な方 ・高齢者
・新生児(低出生体重児を含む)/乳児/幼児/小児
・肝障害/月経期間中/高血圧/手術を予定/出血傾向/白血球減少症/出血傾向素因/高血圧が持続する脳梗塞
上記にあてはまる方は、チクロピジン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 チクロピジン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 バルビツール酸誘導体/テオフィリン/チザニジン塩酸塩/フェニトイン/血液凝固阻止剤/ワルファリン/血小板凝集抑制作用を有する薬剤/アスピリン/血栓溶解剤/ウロキナーゼ/アルテプラーゼ/シクロスポリン/選択的セロトニン再取り込み阻害剤/フルボキサミンマレイン酸塩/塩酸セルトラリン
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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