マジンドール

成分名

マジンドール

適応症状

高度肥満症の食事/運動療法の補助

簡易説明

・肥満症に使用し減量を助けますが、肥満症そのものを治すことはできません。
・食欲に関係する神経に働きかけ、食欲を抑制いたします。また、体の消費エネルギーを促し、代謝を改善することで体重を減らします。
・食事療法や運動療法の効果が不十分な場合の高度肥満症のみ適応となります。
・特性は、覚醒剤であるアンフェタミンと類似し、食欲中枢への直接作用と大脳内でのアドレナリン、ドパミン、セロトニンの神経細胞による再取り込み抑制します。

処方可能な診療科目

内科、消化器内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約1,000円~10,000円

サノレックス錠0.5mg/184.8円(0.5mg1錠)

※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1992年9月

国内のジェネリック認可

なし

関連製品(先発薬)

サノレックス錠0.5mg

関連製品(ジェネリック)

なし

効果・作用

▼マジンドールの作用▼
・薬理学的特性としては、覚醒剤である「アンフェタミン」と類似しており、食欲中枢への直接作用と大脳内でのアドレナリン、ドパミン、セロトニンの神経細胞による再取り込み抑制という2種類の機序になり、食欲の抑制効果は、視床下部にある摂食中枢に作用することで発現すると考えられております。
・神経終末部において、ノルアドレナリン、ドパミン、セロトニンといった食欲を抑制する交感神経作用「モノアミン」が、消費エネルギー促進とともに食欲を抑制いたします。
・視床下部の腹内側核(VMH)や視床下部外側野(LHA)は摂食調節の中枢としての役割があり、VMHは糖の取り込みに関係し、LHAに刺激が伝達されると摂食行動を促進します。そういったことにより、LHAが阻害されると摂食行動が抑えられ肥満症の改善効果が期待できる。つまり、成分の作用によって「満腹だ」と脳をだますことで体重を減らすということです。

【マジンドールの作用と覚せい剤の類似性について】
・マジンドールの作用と似たものがあります。それは強い薬物依存性や耐性が生じる恐れのある「アンフェタミン」という物質で、「覚せい剤」の一種です。
・覚せい剤の売人がよく「使えば痩せるよ」といい勧誘したりしますが、実際に覚せい剤で体重が減るのは、上で説明したような作用を持つからです。両者の化学構造はかなり異なっており別のものではありますが、依存性を含めた安全性面まで、無根拠に両者で同じであると考えるのは合理的でありませんので、使用には慎重に考えた方がよいでしょう。
※乱用薬物を規制する国際条約、向精神薬に関する条約において、スケジュールIVの薬物に指定されております。

使用方法

・肥満症治療の基本である食事療法及び運動療法をあらかじめ適用し、その効果が不十分な高度肥満症患者にのみ、使用を考慮してください。
・内分泌性肥満、遺伝性肥満、視床下部性肥満等の症候性(二次性)肥満患者においては、原疾患の治療を優先させてください。
・マジンドールとして0.5mgを1日1回昼食前に経口投与すること
・1日最高投与量はマジンドールとして1.5mgまでとし、2〜3回に分けて食前に経口投与するが、できる限り最小有効量を使用する
※投与期間はできる限り短期間とし、3カ月を限度とすること
※1カ月以内に効果のみられない場合は投与を中止すること
※覚醒作用などにより睡眠障害を引き起こす場合があるため、通常は夕刻の投与は避けることが望ましい。
・肥満度が+70%以上又はBMIが35以上の高度肥満症であることを確認した上で適用を考慮してください。

◆肥満度◆
肥満度は、次の式で求めてください。

肥満度=(実測体重 ‐ 標準体重)/標準体重×100

・実測体重は実際に体重計に乗って測った数値です。
肥満度とは実測体重と標準体重の差が、標準体重の何パーセントになるかということです。標準体重よりも軽ければマイナスの数値になり、プラスの数値が大きいほど高度な肥満ということを表してます。

「標準体重におけるBMI」

◆BMI◆
BMIとは「Body Mass Index」の頭文字をとったもので、計算式は以下になります。

BMI=体重 (kg)÷身長 (m) ÷身長 (m)

体重を身長で2回割れば求められます。
※身長はメートル単位であることに注意が必要です。

◆基準◆

【低体重 (痩せ型)】18.5以下
【普通体重】18.5以上、25未満
【肥満】25以上

・BMIが22の場合、統計的にもっとも病気にかかりにくく、BMIが22になるような体重を「標準体重」といいます。

副作用

主な副作用
マジンドールには、副作用が起こる可能性があります。
服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

口渇感、便秘、悪心、嘔吐、睡眠障害、胃部不快感、頭痛、脱力感、眩暈、倦怠感、いらいら感

重大な副作用
精神依存、幻覚様異常行動、肺高血圧症、労作性呼吸困難、胸痛、失神

※極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
※重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
※異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

その他の副作用
眠気、ふらつき、腹部膨満感、腹痛、下痢、動悸、発疹、AST上昇、ALT上昇、排尿困難、口中苦味感、発汗、性欲減退、脱毛、寒気、幻覚、神経過敏、激越、抑うつ、精神障害、振戦、知覚異常、不安、痙攣、頻脈、血圧上昇、脳卒中、狭心症、心筋梗塞、不整脈、心不全 、心停止、顔面潮紅、過敏症、そう痒感、頻尿、咽頭不快感、月経異常

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・妊婦/産婦
・新生児(低出生体重児を含む)/乳児/幼児/小児
・重症心障害/重症膵障害/不安状態/異常興奮状態/過敏症/重症肝障害/重症高血圧症/重症腎障害/精神障害/脳血管障害/閉塞隅角緑内障
/薬物乱用/MAO阻害剤投与中/MAO阻害剤投与中止後2週間以内/アルコール乱用/統合失調症/抑うつ状態

使用に注意が必要な方
・開放隅角緑内障
・精神病
・てんかん
・糖尿病

上記にあてはまる方は、マジンドールを使用する事が出来ない可能性があります。
マジンドールを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
モノアミン酸化酵素阻害剤/カテコールアミン製剤/エピネフリン/ノルエピネフリン/グアネチジン系薬剤/グアネチジン/ベタニジン
ラウオルフィア製剤/レセルピン/クロニジン/メチルドパ/インスリン製剤/経口糖尿病剤/エタノール摂取/ハロゲン含有吸入麻酔剤
ハロタン/中枢興奮剤/アマンタジン/甲状腺ホルモン剤

【飲食物との相互作用】
アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
マジンドールは向精神薬にもなるんですか?

マジンドールは【向精神薬】に当てはまり、輸入は法的に禁止されているため、個人輸入は違法行為となります。必ず医療機関で処方してもらいましょう。

いつまでつかえば痩せますか?

使用期限に制限のある薬で、最大で3カ月しか使えません。

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