メクロフェノキサート塩酸塩

成分名

メクロフェノキサート塩酸塩

適応症状

頭部外傷後遺症におけるめまい

簡易説明

メクロフェノキサート塩酸塩は、長年にわたり脳代謝を改善する薬剤として使用されてきました。脳代謝を改善するため、この薬剤は脳が使用する主要なエネルギー源であるブドウ糖の取り込みを促進し、脳血流を改善する作用があります。このことは、脳梗塞や脳血管障害などの神経疾患に対する治療法として期待されていました。

しかし、1998年に行われた再審査により、メクロフェノキサート塩酸塩が脳卒中に対して有効であるという根拠が不十分であると判断され、1999年6月より脳卒中に関する効能は削除されました。現在では、この薬剤は脳代謝を改善する効果があるものの、神経疾患に対する治療法としては使用されていません。

処方可能な診療科目

脳外科/神経内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~2,000円
薬代1錠当たりの目安:1錠8.9円/(薬価)
薬代後発薬1錠当たりの目安:後発品は存在しません。
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月日:2003年12月1日

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

ルシドリール錠100㎎【製薬メーカー:共和薬品】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

効果・作用

この薬は、脳の働きを改善する薬であり、頭を打った後の意識の混乱やめまい、脳手術後の意識の混乱などに使われます。薬の効果については完全にはわかっていませんが、中枢神経を活性化し、低酸素状態に抵抗する作用があると報告されています。そのため、日本では頭を打った後に起こるめまいの治療に使われることがあります。

実験では、うさぎを使って、脳の一部を電気的に刺激したところ、脳の他の部分が活性化したことがわかりました。この刺激に対する反応を調べたところ、この薬を投与することで、反応の閾値が低下することが報告されました。

この薬は、神経活動に影響を与え、低酸素状態に対抗することが示されています。実験では、うさぎを使って、窒息状態に陥った場合、脳の活動が止まるまでの時間が延びることが観察されました。また、この薬をマウスに投与することで、生存時間が延びることも示されました。さらに、この薬は、中毒性のある窒息状態に対して有効であることが示され、うさぎにおいては、中毒性のある物質による窒息状態に対しても予防的、治療的に効果があることが検討されました。

使用方法

通常、成人は1日3回、メクロフェノキサート塩酸塩として1回100~300mgを経口投与することが推奨されます。ただし、症状に応じて、適宜投与量を調整することができます。なお、用法用量は症状によって異なりますので、必ず医師の指示に従って服用してください。

副作用

主な副作用
不眠(0.4%) 、 悪心(0.4%) 、 食欲不振(0.3%)
頭痛 、 焦燥感、胃痛 、 AST上昇 、 ALT上昇 (0.1%~5%未満)
過敏症 、 発疹 、 興奮(0.1%未満)

その他の副作用
痙攣発作増強 、 Al−P上昇(0.1%未満)

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
1)■メクロフェノキサート塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、ルシドリールはアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ルシドリールの有効成分
メクロフェノキサート塩酸塩
▼代表薬の添加物
結晶セルロース/低置換度ヒドロキシプロピルセルロース/ヒドロキシプロピルセルロース
タルク/硬化油/軽質無水ケイ酸/ステアリン酸マグネシウム/ヒプロメロース/エチルセルロース
マクロゴール6000/プロピレングリコール/ヒマシ油/ソルビタン脂肪酸エステル/酸化チタン
2)有効成分メクロフェノキサート塩酸塩に対して、過敏症の既往歴がある方は使用できません。

併用禁忌薬

現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

メクロフェノキサート塩酸塩に関する
よくある質問
中枢系の薬効が期待されていますが、脳移行性についてのデータはありますか。

dd 系マウスに PCPA の炭素に標識した MFX および DMAE の炭素に標識した MFX を 静脈内投与したとき、脳内に放射活性が認められることより、血液-脳関門を通過すると 考えられる。

ルシドリール錠100㎎インタビューフォーム

【上記引用元:共和薬品工業株式会社】

粉砕、および簡易懸濁についてのデータはありますか?

(1) 粉砕
ルシドリール錠 100mg
粉砕状態における安定性は、20℃75%RH の湿度条件下において、14 日目に粉末の凝集傾 向を認め、純度試験で規格外となった。また、30 日目には含量が規格外となった。(2) 崩壊・懸濁性及び経管投与チューブの通過性 試験方法等は「経管投与ハンドブック第 2 版」(執筆 倉田なおみ(昭和大学薬学部教育推進 センター准教授)、㈱じほう、2006)を参考にした。 使用器具: ニプロシリンジ GA(20 mL)(ニプロ製) ニューエンテラルフィーディングチューブ(8 Fr.、120 cm)(日本シャーウッド製) 試験方法: シリンジ内に錠剤をそのまま 1 個入れてピストンを戻し、シリンジに 55℃の湯 20 mL を 吸い取り放置し、5 分及び 10 分後にシリンジを手で 90 度 15 往復横転し、崩壊懸濁の状 況を観察する。崩壊懸濁しない場合は、錠剤 1 個を薬包紙に包み、上から乳棒で数回叩いて 破壊後、上述と同様の操作を行う。 得られた懸濁液を経管栄養用カテーテルの注入端より、約 2 ~ 3 mL/sec の速度で注入し、 通過性を観察する。チューブはベッド上の患者を想定し、体内挿入端から 3 分の 2 を水平に し、他端(注入端)を 30 cm の高さにセットする。注入後に適量の水を注入してチューブ内 を洗うとき、チューブ内に残存物がみられなければ、通過性に問題なしとする。 結果: ルシドリール錠 100mg:破壊後、水(約 55℃)、10 分、8 Fr.チューブを通過した。

ルシドリール膣坐剤インタビューフォーム

【上記引用元:共和薬品工業株式会社】

参考元一覧

ルシドリール添付文章【共和薬品工業株式会社】
ルシドリールインタビューフォーム【共和薬品工業株式会社】

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