成分名 |
エナラプリルマレイン酸塩 |
適応症状 |
本態性高血圧症/腎性高血圧症/腎血管性高血圧症/悪性高血圧/慢性心不全(軽症~中等症) |
簡易説明 |
血圧を上げる「アンジオテンシンⅡ」という体内物質の生成を抑制します。
この作用によって体内の血管が拡張され、また水分や電解質が調整されることによって血圧が下がります。
主に高血圧症の治療に使用されていますが、心不全や腎臓病などにも有効的とされています。
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処方可能な診療科目 |
内科/循環器内科/腎臓内科など
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健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安:約1000円~7000円程度
新薬1錠あたりの目安:2.5㎎24.8円 5㎎30.5円 10㎎56.5円(薬価)
後発薬1錠あたりの目安:2.5㎎9.9円 5㎎11.2~18.6円 10㎎18.5円(薬価)
後発細粒の目安:1%77.2円(薬価)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。
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厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1986年6月【保険収載年月日】 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリック有り |
関連製品(先発薬) |
レニベース錠2.5【製薬メーカー:MSD社】
レニベース錠5【製薬メーカー:MSD社】
レニベース錠10【製薬メーカー:MSD社】
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関連製品(ジェネリック) |
エナラプリル2.5㎎「インタスファーマシューティカルズ社」/エナラート細粒1%「共和」/セリース錠2.5mg「サンド」/ファルプリル錠2.5「杏林」/エナラプリルM錠2.5「EMEC」2.5mg「サンノーバ」/エナラプリル錠2.5MEEK2.5mg「小林化工」/エナラート錠5mg 「共和」/エナラプリル錠5MEEK5mg「小林化工」/スパシオール錠5mg「辰巳」/セリース錠5mg「サンド」/ファルプリル錠5「杏林」/エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「JG」/エナラプリルマレイン酸塩錠10mg「タイヨー」/エナラプリルマレイン酸塩錠10mg「オーハラ」/エナラプリルマレイン酸塩錠10mg「ファイザー」/エナラプリルマレイン酸塩錠10mg「トーワ」など
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効果・作用 |
ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)と呼ばれる系統のお薬です。
この系統は効果・安全性も高いので、高血圧の治療に第一選択されています。
とくに、心不全や糖尿病のある人に向きます。幅広い年代の方に用いることができます。
血圧を上げる「アンジオテンシンⅡ」という体内物質の生成を抑制することから、血圧を下げる効果があります。
また「アンジオテンシンⅡ」を抑制することによって、血圧を下げるだけではなく心臓や腎臓の保護作用といった効果も見込めます。
主にエナラプリルマレイン酸塩は高血圧症の治療に使用されていましたが、臨床試験の結果から慢性心不全の症状に対しても効果的であるという証明がされました。
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使用方法 |
【本態性高血圧症の場合】
成人はエナラプリルマレイン酸塩として5~10mgを1日1回服用して下さい。
なお、年齢、症状により適宜増減します。
但し、腎性・腎血管性高血圧症又は悪性高血圧の患者では2.5mgから服用を開始することが望ましい。
【悪性高血圧の場合】
▼成人はエナラプリルマレイン酸塩として5~10mgを1日1回服用して下さい。
なお、年齢、症状により適宜増減します。
但し、腎性・腎血管性高血圧症又は悪性高血圧の患者では2.5mgから服用を開始することが望ましい。
▼生後1ヵ月以上の小児は、エナラプリルマレイン酸塩として0.08mg/kgを1日1回服用して下さい。
なお、年齢、症状により適宜増減します。
【悪性高血圧の場合】
▼成人はエナラプリルマレイン酸塩として5~10mgを1日1回服用して下さい。
なお、年齢、症状により適宜増減します。
但し、腎性・腎血管性高血圧症又は悪性高血圧の患者では2.5mgから服用を開始することが望ましい。
▼生後1ヵ月以上の小児は、エナラプリルマレイン酸塩として0.08mg/kgを1日1回服用して下さい。
なお、年齢、症状により適宜増減します。
【慢性心不全(軽症~中等症)の場合】
本剤はジギタリス製剤、利尿剤等と併用すること。
成人はエナラプリルマレイン酸塩として5~10mgを1日1回服用して下さい。
なお、年齢、症状により適宜増減します。
但し、腎障害を伴う患者又は利尿剤服用中の患者では2.5mg(初回量)から服用を開始することが望ましい。
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副作用 |
咳/喉の異和感/めまい/立ちくらみなど
エナラプリルマレイン酸塩には、副作用が起こる可能性があります。
エナラプリルマレイン酸塩を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
■エナラプリルマレイン酸塩の副作用(重度)
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
▼血管浮腫
顔や唇、舌、喉がひどく腫れる、飲み込みにくい、息がしにくい、手足が腫れるなど
▼急性腎障害
尿が少ない・出ない、むくみ、尿の濁り、血尿、だるい、吐き気、頭痛、のどが渇く、けいれん、血圧上昇など
▼高カリウム血症
だるい、息切れ、脈の乱れ、手足のしびれ、不安感、取り乱す、けいれんなど
▼重い皮膚・粘膜障害
発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感など
▼重い血液成分の異常
発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や鼻血・歯肉出血など出血傾向など
▼肝臓の重い症状
だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色など
▼膵炎
吐き気、吐く、持続的な激しい腹痛、とくに上腹部~背中の痛みなど
▼抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
だるい、のどが渇く、頭痛、吐き気、けいれん、意識もうろう、気を失うなど
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
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使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
■エナラプリルマレイン酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(レニベース錠2.5mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼レニベース錠2.5mgの有効成分
エナラプリルマレイン酸塩
▼レニベース錠2.5mgmgの添加物
・乳糖水和物
・トウモロコシデンプン
・アルファー化デンプン
・炭酸水素ナトリウム
・黄色三二酸化鉄
・三二酸化鉄
・ステアリン酸マグネシウム
【使用に注意が必要な方】
・両側性腎動脈狭窄のある方又は片腎で腎動脈狭窄のある方
・高カリウム血症の方
・重篤な腎機能障害のある方
・脳血管障害のある方
・血液透析中の方
・減塩療法中の方
・手術前の方
・高齢者の方など
【使用出来ない方】
・血管浮腫の既往歴のある方
・デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の方
・アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の方
・妊娠中の方
・アリスキレンを投与中の糖尿病患者の方など
上記にあてはまる方は、エナラプリルマレイン酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
エナラプリルマレイン酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
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併用禁忌薬 |
【併用注意薬】
スピロノラクトン/トリアムテレン/塩化カリウム/スルファメトキサゾール・トリメトプリム/炭酸リチウム/アリスキレン/アンジオテンシンII受容体拮抗剤/ヒドロクロロチアジド/カリジノゲナーゼ製剤/グアネチジン硫酸塩/ニトログリセリン/インドメタシン/リファンピシンなど
【併用禁忌薬】
リポソーバー/イムソーバTR/セルソーバ/AN69など
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、むやみに他の医薬品と併用するのは危険です。
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。
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よくある質問 |
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