プロブコール

成分名

プロブコール

適応症状

脂質異常症(家族性高コレステロール血症、黄色腫を含む。)

簡易説明

プロブコールは脂質異常症(家族性高コレステロール血症・黄色腫を含む)の治療に使用される医薬品として使われます。
肝臓で作られたコレステロールの一部は胆汁酸という物質に変換されて胆汁として排泄されます。
プロブコールは胆汁としての排泄を促進させる作用があり、胆汁を排出することで血液中のコレステロールを減少することが出来ます。
またプロブコールは脂溶性の為、脂肪組織に蓄積しますので、効果が消失するまでに投与を中止してから1ヶ月近く要する。

※2007年から高脂血症から「脂質異常」に名称が改められました。
以前は高脂血症と呼ばれていましたが、LDLコレステロール・総コレステロール・中性脂肪のどれかが高い場合や、HDLコレステロールが低い場合が、診断の基準とされていましたが、総コレステロールが高い方のなかには悪玉LDLコレステロールが正常値で、善玉のHDLコレステロールのみが高い場合も少なからず含まれていることから、HDLコレステロールが低い場合「高脂血症」と呼ぶのは適当でないことなどから、2007年4月に日本動脈硬化学会がガイドラインの改訂を行って、診断名を「高脂血症」から「脂質異常症」に変更になりました。

処方可能な診療科目

内科
循環器内科
血管外科

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約1000円~5000円程度

【新薬の目安】
ロレルコ錠250mg    錠/14.7
シンレスタール錠250mg 錠/14.7
シンレスタール細粒50% g/32.1円  

※病院によって差が有ります。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

厚生労働省認可有り

ロレルコ錠250mg 1985年2月
シンレスタール錠250mg 2008年12月
シンレスタール細粒50% 2002年9月

国内のジェネリック認可

有り

関連製品(先発薬)

ロレルコ錠250mg
シンレスタール細粒50%
シンレスタール錠250mg

関連製品(ジェネリック)

プロブコール250mg錠
ロレルコ錠250mg
シンレスタール錠250mg

効果・作用

プロブコール(Probucol)はコレステロールの胆汁中への排泄を促進させる働きで、血液中のコレステロールを低下させる効果があります。肝臓で作られたコレステロールの一部は胆汁酸という物質に変換されて胆汁として排泄を促進させることでコレステロール量の減少作用があります。その他にもプロブコールはLDL-コレステロールの酸化変性を抑える働きがあり、マクロファージの泡沫細胞化を抑制することで抗動脈硬化作用もあります。
総コレステロール低下させることで、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の他にもHDLコレステロール(善玉コレステロール)を低下させる場合もあります。
その他にもプロブコール脂質異常症に随伴する(腱・眼瞼(まぶた)皮膚)黄色腫の退縮効果が認められており、又家族性高コレステロール血症患者ではヘテロ接合体性の患者のみならずホモ接合体性の患者に対しても効果がある他、トリグリセリドの低下も期待できる(個人差が比較的大きいとされるいます)
脂質異常症によって動脈硬化が進むことで、血液の流れが悪化することによってひきおこる(動脈瘤・心筋梗塞・腎臓病・脳梗塞)を胆汁としてコレステロール排泄を促進させる働きでコレステロール量を減してくれる作用があります。

使用方法

通常成人にはプロブコールとして、1日量500mgを2回に分けて食後に経口投与してください。
また、年齢や症状により適宜増減しますが、家族性高コレステロール血症の場合は、プロブコールとして1日量1000mgまで増量することができます。

副作用

主な副作用
QT延長、過敏症、発疹、そう痒、貧血、白血球減少、血小板減少、眩暈、頭痛、下痢、軟便

重大な副作用
失神、脱力感、筋肉痛、心室性不整脈、末梢神経炎、消化管出血、Torsades de Pointes、著明なQT延長、横紋筋融解症、CK上昇、尿中ミオグロビン上昇、血中ミオグロビン上昇

その他の副作用
嘔吐、嘔気、めまい、胸部の不快感、動悸、胸が痛む、腹痛、食欲不振、胸やけ、腹部膨満感、AST上昇、Al-P上昇、ALT上昇、BUN上昇、LDH上昇、空腹時血糖上昇、尿酸上昇、尿の色が赤褐色になる、痒み

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・過敏症
・重篤な心室性不整脈
・多源性心室性期外収縮多発
・妊婦、授乳婦、産婦
・小児等への投与

使用に注意が必要な方
・心筋梗塞の新鮮例及びうっ血性心不全のある方
・心室性不整脈のある方
・QT延長を起こしやすい方(先天性QT延長症候群、低カリウム血症等)

上記にあてはまる方は、プロブコールを使用する事が出来ない可能性があります。
プロブコールを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
シクロスポリン、クロフィブラート、パルモディア錠0.1mg、ベザトールSR錠200mg、ベザフィブラートSR錠(100/200mg)、シクロスポリンカプセル(10/25/50mg)、シクロスポリン細粒17%、トライコア錠(53.3/80mg)、ネオーラル(10/20/50mg)カプセル、ネオーラル内用液10%、フェノフィブラート錠(53.3/80mg)、フェノフィブラートカプセル(67/100mg)、ベザフィブラート徐放錠(100/200mg)、サンディミュン点滴静注用250mg、サンディミュン内用液10%、ベザフィブラートSR錠(100/200mg)、リピディル錠(53.3/80mg)

上記を使用している方は、プロブコールを使用する事が出来ない可能性があります。
プロブコールを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
・トリルダン(テルフェナジン)
・ヒスマナール(アステミゾール)
・プロブコールを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(ロレルコ錠250mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼ロレルコ錠250mgの有効成分
プロブコール
▼代表薬の添加物
・結晶セルロース
・乳糖水和物・
・トウモロコシデンプン
・ヒプロメロース
・ポリソルベート80
・ステアリン酸マグネシウム
・マクロゴール6000
・タルク
・酸化チタン
・クロスカルメロースナトリウム

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
主成分プロブコールの医薬品が何種類も販売中止になってるみたいですが、こちらは何か人体に良くない成分が見つかったかでしょうか?

プロブコールが主成分の医薬品が販売中止にしている製薬会社のHPや案内等を見る限り、人体に悪い影響を与えることが理由ではなく、各社共に諸般の事情により販売中止と言うような内容で、在庫限りで販売中止される内容になりますので、仮に人体に悪い影響を与えるのが理由の場合は在庫販売もストップされますので、製薬会社各何らかの理由での販売中止になります。

副作用が多いように見受けられますが、プロブコールを服用しての一般的によくある副作用を教えてください。

副作用に関して、軽度・重度・その他と項目に分けて記載させて頂いておりますが、一般的に報告されているプロブコールで多い副作用は、発疹・下痢・嘔吐・軟便・かゆみ・吐き気などの報告が多く、重度やその他は人によっても違いがある為、必ずしも出る副作用ではありませんのでご参考にして頂ければと思います。

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