成分名 |
ソタロール塩酸塩 |
適応症状 |
生命に危険のある心室頻拍または心室細動の再発性不整脈で、その他の抗不整脈薬が無効または使用できない場合 |
簡易説明 |
心臓は拡張と収縮を絶えず繰り返すことで全身に血液を送りこみます。これの一連の動きにはナトリウムやカリウムなどの「イオン」の動きが大きく関係しています。心臓の細胞において、様々なイオンが流入したり流出したりすることで電気的な信号が発生し心臓が収縮・拡張します。一連の流れの内、ソタロール塩酸塩はカリウムとβ受容体をブロックすることで不整脈への効果を発揮します。 |
処方可能な診療科目 |
内科/循環器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~2000円
薬代1錠あたりの目安:40mg 118円
薬代1錠あたりの目安:80mg 215.5円
薬代後発薬1錠の目安:40mg 56.2円(80mg 105円)
※病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。
※「薬代1錠あたりの目安」はソタコール錠の薬価で算出しています。
※「薬代後発薬1錠の目安」はソタロール塩酸塩錠「TE」の薬価で算出しています。
※診察費は3割負担で算出しています。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月:1999年1月 |
国内のジェネリック認可 |
あり |
関連製品(先発薬) |
ソタコール錠40mg/80mg(サンド) |
関連製品(ジェネリック) |
ソタロール塩酸塩錠40mg/80mg「TE」(トーアエイヨー) |
効果・作用 |
ソタロール塩酸塩は不整脈(脈が乱れてしまい正常に全身に血液を送り出すことができない状態)に対して使用する薬です。
心臓は拡張と収縮を絶えず繰り返すことで全身に血液を送りこみます。これの一連の動きにはナトリウムやカリウムなどの「イオン」の動きが大きく関係しています。心臓の細胞において、様々なイオンが流入したり流出したりすることで電気的な信号が発生します。そしてこの電気的な信号によって心臓が収縮・拡張します。
心臓は基本的に「マイナスイオン」の状態となっています。このマイナスイオンの状態から電気的な信号が発生するためには、最初にプラスイオンであるナトリウムが心臓の細胞に流入してくる必要があります。ナトリウムが入ってくることで心臓の細胞はマイナスからプラスの状態へと変換されます。その後、今度はプラスイオンであるカリウムが心臓の細胞から外へ放出されます。プラスイオンのカリウムが出ていくため、今度はマイナスの状態に傾きます。そして時間が経つと最初の状態へ戻り、この繰り返しで心臓は収縮と拡張を連続的に繰り返しています。
一連の流れの内、ソタロール塩酸塩はカリウムとβ受容体をブロックすることで不整脈への効果を発揮します。 |
使用方法 |
成人(15歳以上):ソタロール塩酸塩として1日80ミリグラムから服用を開始し、効果が不十分な場合は医師の判断のもと1日320ミリグラムまで徐々に増やすことができ、1日2回に分けて服用します。 |
副作用 |
・皮膚系:脱毛、発疹、多汗症、かゆみ
・電解質系:血液中のマグネシウム値の増加、血液中のカリウム値の増加
・循環器系:胸水貯留、QT時間延長、低血圧、徐脈、動悸、胸痛、むくみ、失神、心電図の異常
・血液系:ヘマトクリットの減少、リンパ球の増加、好中球の減少、赤血球の減少、ヘモグロビンの減少、好酸球の増加
・呼吸器系:動いた時の息切れ、呼吸困難、ぜんそく
・肝臓系:肝機能異常、中性脂肪の増加、AST(GOT)の増加、総タンパク量減少、γ-GTPの増加、ALT(GPT)の増加、LDHの増加、アルブミンの低下、ALPの増加
・精神神経系:不安感、頭痛、めまい、眠気が強くでる、意識レベルの低下、立ちくらみ、頭が重い、頭がずきずきする、無力症、うつ、感覚異常、睡眠障害、
・消化器系:腹痛、悪心、嘔吐、消化不良、下痢、おならが出る
・感覚器系:味覚異常、視覚障害
・腎臓系:BUNの上昇、尿酸値の上昇
・その他:全身倦怠感、疲れやすい、発熱,CK(CPK)の上昇、血糖の上昇
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・重度の「うっ血性心不全」を治療中の方
※心不全が悪化する可能性があります。また心室細動、持続性心室頻拍を引き起こす可能性があります。]
・「心原性ショック」を治療中の方
※心原性ショックが悪化する可能性があります。
・高度の「洞性徐脈」を治療中の方
※不整脈が引き起こされる可能性があります。
・腎障害が重度の方
※ソタロール塩酸塩の血液中の濃度が高くなり、重篤な副作用が引き起こされる可能性があります。
・「気管支ぜんそく」「気管支けいれん」の可能性がある方
※気管支ぜんそく、気管支けいれんが悪化する可能性があります。
・QT延長症候群の方
※不整脈が引き起こされる可能性があります。
・高度の「刺激伝導障害(高度の洞房ブロックなど)を治療中の方
※心停止、完全房室ブロックが引き起こされる可能性があります。
・麻酔薬(シクロプロパンなど)を使用中の方
・ソタロール塩酸塩に対する重篤な過敏症の経験のある方
・エリグルスタット酒石酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、アミオダロン塩酸塩、トレミフェンクエン酸塩、フィンゴリモド塩酸塩、モキシフロキサシン塩酸塩を服用中の方
使用に注意が必要な方 ・「急性心筋梗塞¥を発症して2週間以内で左室機能不全の方
※突然死の発生率が高いとの報告があります。
・QTが延長している方
※トルサードポワンツ、持続性心室頻拍、心室細動が引き起こされる可能性があります。
・「基礎心疾患(弁膜症、心筋梗塞、心筋症等)」を治療中の方
※トルサードポワンツ、持続性心室頻拍、心室細動などが引き起こされる可能性があります。
・「甲状腺中毒症」を治療中の方
※甲状腺機能亢進の症状を打ち消してしまう可能性があります
・「刺激伝導障害(洞房ブロック、房室ブロック)」を治療中の方
洞房ブロック、房室ブロックが悪化する可能性があります。
・「うっ血性心不全」を治療中の方
※心不全が悪化する可能性があります。
・腎臓の機能が障害されている方
※ソタロール塩酸塩の血液中の濃度が高くなり副作用が引き起こされる可能性があります。
・「乾癬」を治療中の方
※まれに尋常性乾癬の症状が悪化する可能性があります。
・「洞機能不全症候群」を治療中の方
※洞休止、洞徐脈、洞停止が引き起こされる可能性があります。
・血液中のカリウム値が低下、血液中のマグネシウム値が低下傾向にある方
※トルサードポワンツ、持続性心室頻拍、心室細動が引き起こされる可能性があります。
・アナフィラキシーの経験のある方
※アレルギー反応の治療に用いる通常のエピネフリンに対して反応を示さない可能性があります。
・糖尿病を治療中の方
※血糖値の変動に影響を与える可能性があります。
・高齢者
※副作用が引き起こされる可能性が高くなります。
・妊娠している方、または妊娠している可能性のある方
※妊娠中の服用について、安全性が確立していません。
・授乳している方
※やむを得ず服用する場合は授乳を中止してください。ヒトにおいてソタロール塩酸塩の母乳中への移行が確認されています。
・小児
※使用経験がありません。
上記にあてはまる方は、ソタロール塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 ソタロール塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・抗不整脈薬(ジソピラミドなど)
※不応期延長の作用が強くでる可能性があります。
・フェノチアジン系薬(クロルプロマジン塩酸塩など)/三環系抗うつ薬(イミプラミン塩酸塩など)
※QT延長の作用が強くでる可能性があります。
・βブロッカー(プロプラノロール塩酸塩など)
※βブロッカーの作用が増強される可能性があります。
・カルシウムブロッカー(ベラパミル塩酸塩など)
※低血圧が引き起こされる可能性があります。
・カリウムを排泄させる利尿剤(フロセミドなど)
※トルサードポワンツ、心室細動、持続性心室頻拍を引き起こす可能性があります。
・β2受容体刺激薬(サルブタモール硫酸塩など)
※β2受容体刺激薬の作用が弱まる可能性があります。
・強心配糖体(ジゴキシンなど)
※不整脈が引き起こされる可能性があります。
・レセルピン、グアネチジン
※過度の低血圧、徐脈が引き起こされる可能性があります。
・クロニジン塩酸塩
※血圧上昇が引き起こされる可能性があります。
・インスリン/血糖値を下げる薬
※ソタロール塩酸塩の服用中に高血糖がでる可能性があります。
上記を使用している方は、ソタロール塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 ソタロール塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ・心筋抑制作用を持つ麻酔薬(シクロプロパンなど)
※循環不全が引き起こされる可能性があります。
・バルデナフィル塩酸塩水和物(レビトラ)/アミオダロン塩酸塩(アンカロン注)/モキシフロキサシン塩酸塩(アベロックス)/フィンゴリモド塩酸塩(イムセラ、ジレニア)/トレミフェンクエン酸塩(フェアストン)
※トルサードポワンツを含む心室性頻拍などが引き起こされる可能性があります。
・エリグルスタット酒石酸塩(サデルガ)
※QT延長などが引き起こされる可能性があります。
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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