サキサグリプチン水和物

成分名

サキサグリプチン水和物

適応症状

2型糖尿病

簡易説明

オングリザは、国内7番目の選択的DPP-4阻害薬です。
オングリザは、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の分解酵素であるジペプチジル・ペプチダーゼ-4(DPP-4)を選択的に阻害します。血糖値が高いときにインスリン分泌を促し、血糖コントロールを改善する経口糖尿病治療薬です。
通常、2型糖尿病の治療に用いられます。

処方可能な診療科目

内科/糖尿病内科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約1000円~5000円程度
オングリザ錠2.5mg1錠あたり 65.9円(薬価)
オングリザ錠5mg 1錠あたり 98.8円(薬価)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2013年7月【発売開始年月日】

国内のジェネリック認可

なし

関連製品(先発薬)

オングリザ錠2.5mg【製薬メーカー:協和キリン株式会社】
オングリザ錠5mg 【製薬メーカー:協和キリン株式会社】

関連製品(ジェネリック)

なし

効果・作用

経口血糖降下薬は現在7種類発売されており、それぞれ異なった特徴を持っているため、病状に合わせて選択し、ときにそれらを組み合わせて治療します。
オングリザは、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の分解酵素であるジペプチジル・ペプチダーゼ-4(DPP-4)を選択的に阻害する作用があります。
グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)は、食事の摂取により腸管から分泌されるホルモンであり、インスリン分泌増強作用及びグルカゴン分泌抑制作用を介して、生体内の血糖恒常性維持に重要な役割を果たします。オングリザはGLP-1を分解するDPP-4活性を阻害することにより活性型GLP-1の血中濃度を上昇させ、インスリン分泌促進作用を介して血糖低下作用を発揮します。

オングリザは、単独ではやや弱いので、
既存の経口血糖降下薬である「スルホニルウレア薬」をはじめ、チアゾリジン薬・ビグアナイド薬・速効型インスリン分泌促進薬・α-グルコシダーゼ阻害薬との併用療法が可能であります。また、インスリン製剤との併用療法についても今回の「2型糖尿病」の効能・効果に含まれています。
■GLP-1
GLP-1は、食後早期に分泌され、膵臓のβ細胞を刺激してインスリン分泌を増強させます。ジペプチジル・ペプチダーゼ-4(DPP-4)を阻害することにより、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の血中濃度を維持し、血糖値の上昇を抑制することができます。
■DPP-4阻害薬
ジャヌビア・グラクティブ・エクア・ネシーナ・トラゼンタ・テネリア・スイニー・オングリザ・ザファテック・マリゼブ

使用方法

通常、成人は1回1錠(サキサグリプチンとして5mg)を1日1回服用します。症状によっては1回2.5mgを1日1回服用となる場合があります。中等度以上の腎機能障害患者では、1回2.5mgを1日1回服用します。必ず指示された服用方法に従ってください。

飲み忘れた場合は、気が付いたときに1回分を飲んでください。ただし、次の服用時間が近い場合は飲まずに、次の服用時間に1回分を飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。

誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。

副作用

主な副作用
腹痛 /浮腫/便秘/めまい/頭痛/白内障/霧視/動悸/期外収縮/心電図T波逆転/鼻咽頭炎

注意すべき副作用
低血糖 /腹痛/浮腫/腸閉塞/高度便秘/便秘/腹部膨満/持続する腹痛/嘔吐/めまい

重大な副作用
低血糖/腸閉塞/高度便秘/腹部膨満/持続する腹痛/嘔吐/重篤な低血糖症状/低血糖症状/ 意識消失/急性膵炎/持続的な激しい腹痛/アナフィラキシー/血管浮腫/皮膚剥脱/重篤な過敏症反応/類天疱瘡/水疱/びらん

その他の副作用
上気道感染/咳嗽/下痢/ 腹部不快感/胃炎/逆流性食道炎/胃腸炎/悪心/消化不良/口内炎 /口唇炎/便潜血/肝機能異常/ALT上昇/AST上昇/γ-GTP上昇/Al-P上昇/発疹/湿疹/皮膚そう痒/じん麻疹/ざ瘡/冷汗/筋痙縮/倦怠感/無力症/代謝異常/高尿酸血症/尿中アルブミン/クレアチニン比増加/血中ブドウ糖減少/グリコヘモグロビン増加/CK上昇/貧血/白血球数増加/血小板数減少/高血圧/頻尿/高カリウム血症/胸痛/白癬/腎結石/鼻出血/甲状腺腫瘤/ 尿路感染/関節痛/副鼻腔炎

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(オングリザ錠2.5mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼オングリザ錠2.5mgの有効成分
1錠中サキサグリプチン水和物2.64mg(サキサグリプチンとして2.5mg)
▼オングリザ錠2.5mgの添加物
乳糖水和物/結晶セルロース/クロスカルメロースナトリウム/ステアリン酸マグネシウム/ポリビニルアルコール(部分けん化物)/酸化チタン/マクロゴール4000/タルク/黄色三二酸化鉄/塩酸(pH調整剤)/水酸化ナトリウム(pH調整剤)

その他に使用できない方
・過敏症
・重症感染症
・重症ケトーシス
・重篤な外傷
・手術前後
・糖尿病性前昏睡
・糖尿病性昏睡
・型糖尿病
・妊婦・産婦

使用に注意が必要な方
・栄養不良状態
・過度のアルコール摂取
・飢餓状態
・心不全
・腸閉塞
・低血糖
・脳下垂体機能不全
・激しい筋肉運動
・不規則な食事摂取
・副腎機能不全
・中等度以上の腎機能障害
・食事摂取量不足
・腹部手術
・心不全<NYHA分類3-4>
・透析中の末期腎不全
・クレアチニンクリアランス<50mL/min
・血清クレアチニン>1.2mg/dLの女性
・血清クレアチニン>1.4mg/dLの男性
・高齢者
・授乳婦
・新生児(低出生体重児を含む)
・乳児
・幼児・小児
・虚弱者(衰弱者を含む)

上記にあてはまる方は、サキサグリプチン水和物を使用する事が出来ない可能性があります。
サキサグリプチン水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・糖尿病用薬:
スルホニルウレア剤/速効型インスリン分泌促進剤/α-グルコシダーゼ阻害剤/ビグアナイド系薬剤/チアゾリジン系薬剤/GLP-1受容体作動薬/SGLT2阻害薬/インスリン製剤/イメグリミン塩酸塩 等

・血糖降下作用を増強する薬剤:
β-遮断薬/サリチル酸剤/モノアミン酸化酵素阻害剤/フィブラート系薬剤 等

・血糖降下作用を減弱する薬剤:
アドレナリン/副腎皮質ホルモン/甲状腺ホルモン 等

・CYP3A4/5阻害剤:
イトラコナゾール 等

上記を使用している方は、サキサグリプチン水和物を使用する事が出来ない可能性があります。
サキサグリプチン水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
報告なし

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
糖尿病でオングリザを毎日飲んでいます。頭痛薬のバファリンと併用しても大丈夫ですか?

バファリンAは注意が必要です。飲まないのが無難です。掛かりつけの医師に相談してください。

糖尿病で空腹時血糖値130くらいです。オングリザを処方されましたが、飲みたくないです。
常日頃からカロリーをおさえた食事(1300キロカロリーくらい)と、週に3.4回筋トレとジョギング1時間くらいやってます。飲まなくていいにはどうしたらいいですか?

オングリザは比較的副作用が少ない薬なので、それほど心配ないかと思いますが、
薬に抵抗があるのなら、カロリーよりも糖質量を気にした方がいいです。
摂取糖質量を抑えるように心がけてください。
たとえば ご飯の量を半分にするとか、ただそれだけでも血糖値、HbA1Cの数値が改善されます。運動量はこのまま続ければ十分だと思います。

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