ビソプロロールフマル酸塩

成分名

ビソプロロールフマル酸塩

適応症状

高血圧症/狭心症/不整脈/慢性心不全

簡易説明

心拍を抑え心臓の過剰なはたらきをゆるやかにする作用があります。
心臓に存在している交感神経のβ受容体を遮断し、心臓の動きをおさえることによって血圧が下がります。
このような作用があることから、高血圧症・狭心症・不整脈・心不全の治療に使用されています。

処方可能な診療科目

内科/循環器内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約2,500円~10,000円
薬代1錠あたりの目安:0.625mg約18.2円(薬価)/2.5㎎約28.8円(薬価)/5㎎約49.3円(薬価)
病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1990年11月発売開始(メインテート5㎎)

国内のジェネリック認可

ジェネリック有り

関連製品(先発薬)

メインテート錠0.625mg【製薬メーカー:田辺三菱】
メインテート錠2.5mg【製薬メーカー:田辺三菱】
メインテート錠5mg【製薬メーカー:田辺三菱】

関連製品(ジェネリック)

メインテートジェネリック「インタスファーマ社」/メインテートコンコール「MSD」/ウェルビー錠2.5mg「サンド」/ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg「サワイ」/ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg「トーワ」/ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg「日医工」/ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg「ZE」/ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg「日新」/ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg「テバ」/ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg「JG」/ビソプロロールフマル酸塩錠5mg「日新」/ビソプロロールフマル酸塩錠5mg「日医工」/ウェルビー錠5mg/ビソプロロールフマル酸塩錠5mg「トーワ」/ウェルビー錠0.625mg「サンド」/ビソプロロールフマル酸塩錠0.625mg「ZE」/ビソプロロールフマル酸塩錠0.625mg「サワイ」など

効果・作用

β遮断薬(ベータブロッカー)という系統に分類されます。
心拍数を抑えるのに必要な受容体としてβ受容体があります。細かくすると心臓にはβ受容体の中でも「β1受容体」というものが存在します。
β1受容体を選択的に阻害することで高血圧・狭心症・不整脈を治療することができます。
本来であれば心不全に対しては使用禁忌となっていましたが、病状によっては有効的なことが海外での臨床試験で確認されていて日本では2011年に公知申請という特例扱いで、慢性心不全の効能が正式に認められました。
同系統のお薬の中でも、β1受容体のみに作用するので副作用が抑えられています。
また作用時間が長いことも特徴的なので1日1回の服用で24時間効果が持続します。

使用方法

【本態性高血圧症(軽症~中等症)・狭心症・心室性期外収縮の場合】
成人の場合、ビソプロロールフマル酸塩として5mgを1日1回服用して下さい。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

【慢性心不全の場合】
成人の場合、ビソプロロールフマル酸塩として0.625mgを1日1回から服用し、これを2週間以上継続します。
その後、問題ないと判断された場合は1.25mgを1日1回服用できます。
その後、4週間以上の間隔を空ければ増量することができ、薬の副作用など不都合な症状が見られた場合は減量していきます。このときの1日1回の投与量としては「0.625mg、1.25mg、2.5mg、3.75mg、5mg」があります。維持量は1日1回1.25~5mgです。

【頻脈性心房細動の場合】
成人の場合、ビソプロロールフマル酸塩として、1日1回2.5mgの服用から開始し、効果が不十分な場合には1日1回5mgに増量する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高服用量は1日1回5mgを超えないこと。

副作用

主な副作用
だるい/めまい/ふらつき/徐脈/低血圧/手足の冷え・しびれ感/目の乾燥感/眠気など

ビソプロロールフマル酸塩には、副作用が起こる可能性があります。
ビソプロロールフマル酸塩を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
▼心不全、心ブロック、高度な徐脈
息苦しい、胸が苦しい、動悸、疲れやすい、むくみ、急な体重増加、脈が飛ぶ、脈が1分間50以下、めまい、気が遠くなる、失神など
▼喘息発作の誘発
咳き込む、ぜいぜい息をする、息をするときヒューヒュー音がする、息切れ、呼吸しにくいなど
▼重い血液成分の異常
発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や鼻血・歯肉出血など出血傾向など

重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■ビソプロロールフマル酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(メインテート錠5mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼メインテート錠5mgの添加物
・乳糖
・ヒドロキシプロピルセルロース
・ステアリン酸マグネシウム

・高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II、III度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある方
・糖尿病性ケトアシドーシスのある方
・代謝性アシドーシスのある方
・心原性ショックのある方
・肺高血圧による右心不全のある方
・強心薬又は血管拡張薬を静脈内投与する必要のある心不全患者の方
・非代償性の心不全患者の方
・重度の末梢循環障害のある方
・未治療の褐色細胞腫の方
・妊娠中、授乳中の方

使用に注意が必要な方
・喘息のある方
・気管支炎や肺気腫で気管支けいれんのおそれがある場合
・特発性低血糖症の方
・コントロール不十分な糖尿病の方
・長期間絶食状態の方
・甲状腺中毒症の方
・重篤な肝・腎機能障害のある方
・末梢循環障害のある方
・徐脈,房室ブロック(I度)のある方
・過度に血圧の低い方
・異型狭心症の方
・乾癬の患者又は乾癬の既往のある方
・高齢者の方
・小児の方

上記にあてはまる方は、ビソプロロールフマル酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ビソプロロールフマル酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
交感神経系に対し抑制的に作用する薬剤/血糖降下剤/Ca拮抗剤/ジギタリス製剤/クロニジン塩酸塩/グアナベンズ酢酸塩/クラスI抗不整脈剤/クラスIII抗不整脈剤/非ステロイド性抗炎症剤/降圧作用を有する薬剤(降圧剤、硝酸剤)/フィンゴリモド塩酸塩など

上記を使用している方は、ビソプロロールフマル酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ビソプロロールフマル酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
メインテート服用中にお酒は飲んでも大丈夫なのでしょうか?

メインテートの服用の目的でも異なりますが、お酒も適量であれば問題ないです。
不整脈や高血圧などで服用していれば飲酒により血圧が上がりやすく不整脈も出やすくなってしまいますので気を付けて下さい。

メインテートはずっと服用を続けても大丈夫な薬でしょうか。

メインテートは生涯服用しても安全な薬となっています。

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