コレスチラミン

成分名

コレスチラミン

適応症状

高コレステロール血症/レフルノミドの活性代謝物の体内からの除去

簡易説明

クエストランは(コレスチラミン)は、血液中のコレステロールを下げるお薬です。
通常、高コレステロール血症の治療に用いられます。
腸管内で胆汁酸と結合し、コレステロールの排泄を増大して血中のコレステロールを低下させる働きがあります。
関節リウマチ治療薬であるレフルノミド(商品名:アラバ)の体外への排泄促進目的で使用する場合もあります。

処方可能な診療科目

循環器内科/血管外科/内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約1000円~5000円程度
クエストラン粉末44.4% 1gあたり10円(薬価)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1985年7月【発売開始年月日】

国内のジェネリック認可

なし

関連製品(先発薬)

クエストラン粉末44.4% 【製薬メーカー:サノフィ】

関連製品(ジェネリック)

なし

効果・作用

コレスチラミンは、強塩基性の陰イオン交換樹脂であり、その製剤は高コレステロール血症の治療およびレフルノミドの活性代謝物の体内からの除去に使用されています。製剤としてのコレスチラミンは粉末であり、水に懸濁して服用します。商品名はクエストランで、日本においては、はじめブリストル萬有製薬(現ブリストル・マイヤーズ)が販売していましたが、2002年よりアベンティスファーマ(現サノフィ)が製造承認を継承し販売しています。
腸管内において胆汁酸と結合してその糞中排泄量を増大させることにより、外因性のコレステロールの吸収が阻害されます。また、排泄量の増大による胆汁酸の減少を補償するために、肝においてはコレステロールから胆汁酸への異化が亢進します。これらの作用により血中コレステロールを低下させると考えられております。
またコレスチラミンが、胆汁中に排泄されたレフルノミドの活性代謝物を吸着することにより消化管からの再吸収を抑制し、レフルノミドの活性代謝物の体外排泄を促進させると考えられています。
血中脂質動態を改善することで、動脈硬化を抑制します。
高コレステロール血症は、血液中のコレステロールが多すぎる状態です。自覚症状がなくても、長い間に動脈硬化が進み、狭心症や心筋梗塞の原因にもなりかねません。このお薬で血液中のコレステロールを低下させていれば、将来起こるかもしれない心筋梗塞の危険性を少なくすることができます。

コレスチラミン(クエストラン)は、服用すべき量が多いのが欠点とされています。コレスチミド(商品名:コレバイン)は、その点を改良しています。

使用方法

クエストランは1回の服用分の薬剤を適切な量の水に懸濁してから服用します。
<高コレステロール血症の場合>
通常、成人にはコレスチラミン無水物として1回4gを水約100mLに懸濁し、1日2~3回服用する。

<レフルノミドの活性代謝物の体内からの除去の場合>
通常、成人にはコレスチラミン無水物として1回4gを水約100mLに懸濁し、1日3回服用する。レフルノミド製剤投与による重篤な副作用発現時にはコレスチラミン無水物として1回8gを水約200mLに懸濁し、1日3回服用する。

飲み忘れた場合は、できるだけ早く1回分を服用ください。ただし、次の通常飲服用時間が近い場合は1回とばして、次の通常の服用時間に1回分服用ください。2回分を一度に服用してはいけません。

誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。

副作用

主な副作用
クエストラン粉末44.4%には、副作用が起こる可能性があります。
クエストラン粉末44.4%を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

便秘/ALT上昇/腹部膨満感/食欲不振/嘔気/Al-P上昇/下痢/腹痛/硬便/胃部膨満感/腹鳴

重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
嘔吐/腸閉塞/高度便秘/持続する腹痛
◇◇
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

その他の副作用
軟便/心窩部痛/胃部不快感/腹部不快感/胸やけ/AST上昇/LDH上昇/総ビリルビン上昇/肝機能異常/BUN上昇/クレアチニン上昇/白血球増多/ヘモグロビン減少/ヘマトクリット値減少/発疹/皮膚そう痒感/CK上昇/CPK上昇/口腔内アフタ/血清カリウム上昇/血清リン上昇/血清尿酸上昇/血清カリウム低下/血清カルシウム低下/ビタミンD低下/胃潰瘍/歯肉腫脹/顔面紅潮/皮膚熱感/紅斑/眩暈/頭痛/硝子体出血/耳鳴/毛細管拡張/排尿障害/疲労

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■コレスチラミンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(クエストラン粉末44.4%の場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼クエストラン粉末44.4%の有効成分
9g中にコレスチラミン4g(無水物として)を含有
▼クエストラン粉末44.4%の添加物
アラビアゴム末/ポリソルベート80/アルギン酸ナトリウム/軽質無水ケイ酸/無水クエン酸/香料/黄色5号/精製白糖

・過敏症の方
・完全な胆道閉塞により胆汁が腸管に排泄されない方
・妊婦・産婦の方

使用に注意が必要な方
妊娠を希望する女性へのレフルノミドの活性代謝物の体内からの除去
【慎重投与】
・肝機能障害の方
・肝疾患の方
・痔疾患の方
・出血傾向
・消化管潰瘍の方
・便秘
・高齢者の方

上記にあてはまる方は、コレスチラミンを使用する事が出来ない可能性があります。
コレスチラミンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
抗リウマチ剤/メトトレキサート/サラゾスルファピリジン/非ステロイド性抗炎症剤/ピロキシカム/テノキシカム/メロキシカム/ジクロフェナク/イブプロフェン/フェニルブタゾン/ナプロキセン/フルフェナム酸アルミニウム/副腎皮質ホルモン剤/ヒドロコルチゾン
免疫抑制剤/ミコフェノール酸 モフェチル/チアジド系降圧利尿剤/クロルタリドン/メチクラン/メフルシド/テトラサイクリン/フェノバルビタール/バンコマイシン塩酸塩/甲状腺ホルモン製剤/ジギタリス強心配糖体/ラロキシフェン塩酸塩/フィブラート系薬剤/ベザフィブラート/フェノフィブラート/ワルファリン/エゼチミブ/ケノデオキシコール酸/フルバスタチンナトリウム等/アカルボース/スピロノラクトン

上記を使用している方は、コレスチラミンを使用する事が出来ない可能性があります。
コレスチラミンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
テレパーク(イオパノ酸)

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
コレステロールが高いとどんな病気になりますか?

善玉コレステロールと悪玉コレステロールがあり、悪玉コレステロールの値が高いと動脈硬化を促進させ、それによって心筋梗塞や脳梗塞が発症しやすくなります。
なお、善玉コレステロール値が高い場合はそのリスクが低下します。

薬を飲む以外の改善方法はありますか?

LDL(悪玉)コレステロール値が高い人は、脂肪分の多い肉類や乳製品を控えて、植物油、魚介類を食べるようにしましょう。

LDLコレステロールが低い場合は、別の病気があればその治療を受けましょう。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。