ニプラジロール

成分名

ニプラジロール

適応症状

本態性高血圧症(軽症〜中等症)、狭心症
緑内障、高眼圧症

簡易説明

・ニプラジロールは主に点眼液として「緑内障、高眼圧症」の治療や、錠剤としては「高血圧、狭心症、頻脈性不整脈」などを改善する薬に使用されております。

〈点眼液としての簡易説明〉
・眼のβ受容体を遮断し、眼圧を上昇させる眼球を満たしている体液(眼房水)の産生を抑制し、眼圧を下げることで、緑内障などの悪化を防ぎます。
・β受容体遮断作用による「房水産生抑制」加え「α1遮断作用」によるブドウ膜強膜流出路からの房水流出量を増加させます。

〈錠剤としての簡易説明〉
・β受容体遮断作用があります。この働きにより心拍数、血圧を抑制します。その効果により心臓の仕事量を抑え狭心症や頻脈性不整脈の諸症状を改善いたします。
・よく吸収され、そして肝臓で素早く代謝され、脳内に入りやすい性質をもっています。
・ニトロに近い血管拡張作用ももっております。

処方可能な診療科目

内科/眼科/消化器内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1000円~
薬代1錠あたりの目安:29.5円/錠 【製薬メーカー:興和】ハイパジールコーワ錠
薬代1mlあたりの目安:254.2円/ml 【製薬メーカー:興和】点眼液

薬代後発薬1mlの目安:254.2円/ml 【製薬メーカー:ロートニッテンファーマ】点眼液
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

販売開始年月 : 1988年11月

国内のジェネリック認可

あります

関連製品(先発薬)

【製薬メーカー:テイカ製薬】
ニプラノール点眼液0.25%

【製薬メーカー:興和】
ハイパジールコーワ点眼液0.25%
ハイパジールコーワ錠3/6

関連製品(ジェネリック)

【製薬メーカー:ロートニッテンファーマ/わかもと製薬/東亜薬品/沢井製薬/ロートニッテン】
ニプラジロール点眼液0.25%「ニッテン」

【製薬メーカー:ロートニッテン】
ニプラジロールPF点眼液0.25%「日点」

効果・作用

〈点眼液の効果・作用〉
・眼の中は「房水」という水分が循環しています。その役割としては、目に栄養分を供給し、眼圧を一定に保つことです。しかし、房水が充満しすぎると、眼圧が上がり視神経を圧迫し高眼圧症を発症してしまいます。また、そのままでいると視神経が弱くなり、視野が狭くなったり、視力が落ちたりします。このような状態が高眼圧をともなう典型的な「緑内障」と呼ばれるものです。眼には「β受容体」という眼房水の産生に関係している箇所があり、この受容体が刺激を受けると眼房水が産生されます。ニプラジロールは、眼のβ受容体を遮断し、眼房水の産生を抑制し、眼圧を下げることで緑内障の悪化を防ぐ働きがあります。
・すべての緑内障に有効です。主に「開放隅角緑内障」もしくは「正常眼圧緑内障」に使われております。
・閉塞隅角緑内障に対しては、縮瞳薬と併用することもございます。また、打撲などによる一時的な高眼圧症にも有効です。

▼他のβ遮断薬(点眼薬)▼
チモプトール/リズモン/ミケラン/ベトプティック/ハイパジール

〈錠剤の効果・作用〉
・血圧が高いということは、血管に大きなストレスがかかってるということです。動脈は弾力性があってしなやかですが、高血圧になると、動脈硬化になり、動脈が硬くなって弾力性は失われてしまいます。これにより、脳卒中や心筋梗塞などの病気を起こしやすくなります。また、動脈硬化状態になると、心臓に血液を送るための血管(冠動脈)が細くなり、血流が滞ると、心筋細胞へ栄養や酸素が十分に行き渡らなくなります。結果、胸に激痛が引き起こされます。ニプラジロールは、β遮断薬と呼ばれる種類の薬となっており、β受容体を阻害し、運動・労作時でも心拍数が上がらない作用があります。

▼他のβ遮断薬▼
インデラル/テノーミン/メインテート/ビソノ/セロケン/ロプレソール/ハイパジール

使用方法

▼点眼液
・1回1滴、1日2回点眼すること

▼ハイパジールコーワ錠
・1日6~12mgを1日2回に分割経口投与すること
※年齢、症状により適宜増減するが、最高用量は1日18mgとする

副作用

主な副作用
ニプラジロールには、副作用が起こる可能性があります。
ニプラジロールを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

▼ハイパジールコーワ錠
悪心、末梢循環障害、頭重、脱力倦怠感、徐脈、眩暈、ふらつき、頭痛、涙液分泌減少、喘息様症状、嘔吐

▼点眼液
結膜充血、表層角膜炎、角膜びらん、眼瞼炎、眼瞼発赤、眼瞼浮腫、眼刺激症状、眼がしみる感じ、眼灼熱感、眼のかゆみ、眼異物感

重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

▼ハイパジールコーワ錠
心不全、完全房室ブロック、洞停止、高度徐脈

▼点眼液
喘息発作、眼類天疱瘡、心ブロック、うっ血性心不全、心停止、洞不全症候群、脳虚血、脳血管障害、全身性エリテマトーデス

その他の副作用
▼ハイパジールコーワ錠
ALT上昇、発汗、鼻閉、クレアチニン上昇、白血球増多、不眠、GTP上昇、過敏症、発疹、そう痒感、しびれ感、もうろう状態、眠気、霧視、耳鳴、味覚障害、下痢、食欲不振、CPK上昇、腹痛、腹部不快感、胸やけ、便秘、口渇、γLAP上昇、尿酸値上昇、Al-P上昇、糖尿病悪化、AST上昇、不整脈感、LDH上昇、高脂血症、胸痛、心胸郭比増大、動悸、不整脈、房室解離、PQ延長、熱感、浮腫、息切れ、咳、CK上昇、咽頭不快感、鼻出血、白血球減少、好酸球増多、血小板減少、BUN上昇、尿量減少、睾丸痛、性欲亢進、四肢疼痛、肩こり、頚部硬直、嗄声

▼点眼液
眼底黄斑部浮腫、ALT上昇、眼疼痛感、眼瞼が重い、CK上昇、眼のかぶれ、流涙、眼充血、霧視、結膜炎、頭痛、発疹、結膜浮腫、結膜濾胞、虹彩炎、眼乾燥感、眼底黄斑部混濁、LDH上昇、動悸、胸痛、呼吸困難

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
【使用に注意が必要な方使用できない方】
■ニプラジロールを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方ハイパジールは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼ハイパジールの有効成分
ニプラジロール
▼代表薬の添加物

▼点眼液
リン酸水素Na、リン酸二水素K、希塩酸、塩化Na、ベンザルコニウム塩化物液
▼ハイパジールコーワ錠
トウモロコシデンプン、ヒプロメロース、マクロゴール、酸化チタン、二酸化ケイ素、カルナウバロウ

使用に注意が必要な方
▼ハイパジールコーワ錠
・高齢者
・間欠性跛行症/コントロール不十分な糖尿病/重篤な肝機能障害/重篤な腎機能障害/徐脈/長期間絶食状態/特発性低血糖症/房室ブロック<1度>/末梢循環障害/レイノー症候群/異型狭心症/うっ血性心不全/褐色細胞腫/甲状腺中毒症/手術前24時間/褐色細胞腫/甲状腺中毒症うっ血性心不全

▼点眼液
・高齢者
・肺高血圧による右心不全/コントロール不十分な糖尿病/代謝性アシドーシス/糖尿病性ケトアシドーシス/うっ血性心不全

上記にあてはまる方は、ニプラジロールを使用する事が出来ない可能性があります。
ニプラジロールを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
▼ハイパジールコーワ錠
PDE5阻害薬/シルデナフィル/塩酸バルデナフィル/タダラフィル/リオシグアト/交感神経遮断剤/レセルピン/血糖降下剤/インスリン製剤/アセトヘキサミド/カルシウム拮抗剤/ベラパミル/ジルチアゼム/クロニジン/クラス1抗不整脈剤/ジソピラミド/プロカインアミド/ジギタリス剤/非ステロイド系抗炎症剤/インドメタシン製剤/ベルイシグアト/降圧作用を有する薬剤/血圧降下剤/硝酸剤

▼点眼液
カテコールアミン/レセルピン/カテコールアミン枯渇剤/カルシウム拮抗剤/ジルチアゼム/ベラパミル/β遮断剤の全身投与/プロプラノロール塩酸塩<全身投与>/アテノロール<全身投与>/酒石酸メトプロロール<全身投与>/カルシウム拮抗剤/ジルチアゼム/ベラパミル/エピネフリン

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
点眼の正しい方法を教えてください。

①手を洗って清潔にしましょう。
②どちらかの手で目薬を持ち、目薬を持っていない方の手で、まぶたを軽く下にひいておくと目薬の浸透が良くなります。
③点眼ビンの先がまぶたやまつげに触れないように2~3センチ上から点眼してください。
④目薬をさした後はしばらく目をつぶりましょう。涙点を塞ぎ、結膜嚢に目薬がたまるようにして目薬が眼にしっかりと行きわたるようにしましょう。また、目頭を軽く押さえるのも効果的です。

ED治療薬を普段使用してるのですが、ハイパジールコーワ錠を使っても大丈夫ですか?

併用禁忌薬にシルデナフィルなどED治療薬の有効成分が多数記載がございますので利用できません。医師、薬剤師にご相談ください。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。