オフロキサシン

成分名

オフロキサシン

適応症状

〈オフロキサシン錠〉
咽頭炎/外傷の二次感染/顎炎/角膜炎/前立腺炎<慢性症>/急性気管支炎/喉頭炎/子宮内感染/歯冠周囲炎/子宮頚管炎/深在性皮膚感染症/歯周組織炎/副鼻腔炎/腎盂腎炎/胆嚢炎/子宮付属器炎/腸チフス/乳腺炎/慢性呼吸器病変の二次感染/熱傷の二次感染/肺炎/麦粒腫/パラチフス/副睾丸炎/バルトリン腺炎/尿道炎/肛門周囲膿瘍/扁桃炎/瞼板腺炎/ハンセン病/リンパ管炎/慢性膿皮症/リンパ節炎/膀胱炎/感染性腸炎/中耳炎/精巣上体炎/涙嚢炎/表在性皮膚感染症/角膜潰瘍/慢性呼吸器病変の二次感染/胆管炎/手術創の二次感染/前立腺炎<急性症>
〈オフロキサシン点眼液〉〈オフロキシン眼軟膏〉〈オフロキサシンゲル化点眼液〉
角膜炎/角膜潰瘍/眼瞼炎/結膜炎/麦粒腫/瞼板腺炎/涙嚢炎/眼科周術期の無菌化療法(眼軟膏、ゲル化点眼液のみ)
〈オフロキサシン耳科用液〉
外耳炎/中耳炎

【適応菌種】
ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、らい菌、大腸菌、赤痢菌、チフス菌、パラチフス菌、シトロバクター属、肺炎桿菌、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、カンピロバクター属、ペプトストレプトコッカス属、トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)

簡易説明

・オフロキサシン(Ofloxacin)は、第2世代ニューキノロン系の抗菌薬です。「錠剤、点眼液、眼軟膏、点耳液」があり、それぞれ使用目的、効果が違っております。
〈オフロキサシン錠〉
・感染症の原因となる菌を殺菌します。
・ニューキノロン系の抗菌剤で、細菌のDNAが増えるのを抑制する効果があります。
・ハンセン病の原因菌である「らい菌」の増殖をおさえる働きがあり「ハンセン病」の治療にも使用されております。
〈オフロキサシン点眼液〉〈オフロキシン眼軟膏〉
・目の炎症を引き起こしている細菌を殺す働きがあり、感染が原因となる目の病気を治療に使用されます。また、目の手術前後の感染を防ぐ際にも使用されます。
〈オフロキサシン耳科用液〉
・細菌増殖を妨害し、抗菌作用をあらわすことで耳の細菌感染を抑制する効果があります。

処方可能な診療科目

内科、消化器内科、眼科、耳鼻咽喉科、など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約1,000円~10,000円

【製薬メーカー:アルフレッサファーマ】
タリビッド錠100mg 82.8円/錠

※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

販売開始 1985年9月

国内のジェネリック認可

あります

関連製品(先発薬)

〈製薬メーカー:日医工/キョーリンリメディオ/シー・エイチ・オー新薬/長生堂製薬/日新製薬-山形/東和薬品/武田テバ薬品/セオリアファーマ/富士薬品/沢井製薬/東亜薬品/大興製薬/参天製薬〉
オフロキサシン点眼液0.3%
〈製薬メーカー:わかもと製薬〉
オフロキサシンゲル化点眼液0.3%「わかもと」
〈製薬メーカー:鶴原製薬/沢井製薬/長生堂製薬〉
オフロキサシン錠100mg
〈製薬メーカー:東亜薬品〉
オフロキサシン眼軟膏0.3%
〈製薬メーカー:参天製薬〉
タリビッド眼軟膏0.3%
〈製薬メーカー:アルフレッサファーマ〉
タリビッド錠100mg/耳科用液0.3%
〈製薬メーカー:セオリアファーマ〉
オフロキサシン耳科用液0.3%

関連製品(ジェネリック)

〈製薬メーカー:キョーリンリメディオ〉
ファルキサシン点眼液0.3%
〈製薬メーカー:セオリアファーマ〉
タリザート耳科用液0.3%

効果・作用

・細菌の増殖に必要な酵素を阻害して殺菌的に抗菌作用がある、ニューキノロン系抗菌薬です。
・細菌感染症になってる状態とは、細菌が異常に増えている状態です。細菌は分裂することで増殖し、DNAを合成しなければいけません。DNAにはすべての生命情報が書かれているため、DNA合成ができなければ細胞の分裂・増殖も起こりません。DNAを合成するための酵素で「DNAジャイレース」というものがあり、DNAの二本鎖を切断する働きがあります。通常、DNAは二重螺旋構造をしており、そのままではDNAに書かれている情報を読み取ることは不可能ですが、DNAジャイレースは、ねじれを解消、DNA情報をスムーズに読み取ることが可能になり、この情報を元にようやくDNAの複製ができるようになります。DNA合成に必要なDNAジャイレースの働きを妨害することで、DNAを新たに合成できなくなり、細菌が死滅していきます。オフロキサシンは、細菌のDNA合成に重要な役割を果たす酵素を阻害することによって感染症を改善します。
・オフロキサシンは「ラセミ体」であり、薬理学的活性体であるレボフロキサシンを50%とその鏡像異性体であるデキストロフロキサシンを50%含んでいます。
・呼吸器感染症や尿路感染症に対して高い効果があり、多くの感染症に対して80%以上の有効率を示します。幅広い感染症に対して有効で、ハンセン病や腸チフス、パラチフスに対しても効果があります。また、点眼薬や耳科用液としても使用され、眼感染症である結膜炎や角膜炎、耳の感染症である外耳炎や中耳炎の治療にも使用されます。

使用方法

・1日300~600mgを2~3回に分割して経口投与すること
※ハンセン病は、オフロキサシンとして1日400~600mgを2~3回に分割して経口投与すること
※感染症の種類及び症状により適宜増減する
※ハンセン病は、原則として他の抗ハンセン病剤と併用すること
※腸チフス、パラチフスは、オフロキサシンとして1回200mgを1日4回、14日間経口投与すること

〈オフロキサシン点眼液〉〈オフロキサシンゲル化点眼液〉
・1回1滴、1日3回点眼してください
※症状により適宜増減する

〈オフロキシン眼軟膏〉
・適量を1日3回塗布してください
※症状により適宜増減する

〈オフロキサシン耳科用液〉
・1回6~10滴を1日2回点耳してくだい
※点耳後は約10分間の耳浴を行ってください
※症状により適宜回数を増減する
※小児に対しては、適宜滴数を減らします

副作用

主な副作用
オフロキサシンには、副作用が起こる可能性があります。
服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

〈オフロキサシン錠〉
頭痛、貧血、下痢、過敏症、発疹、蕁麻疹、熱感、光線過敏症、不眠、振戦、しびれ感
〈オフロキサシン点眼液〉
眼刺激、眼痛、びまん性表層角膜炎、角膜障害、眼瞼炎、結膜炎、眼そう痒感、皮膚そう痒、蕁麻疹
〈オフロキシン眼軟膏〉〈オフロキサシンゲル化点眼液〉
過敏症、蕁麻疹、そう痒感、眼瞼炎、眼瞼発赤、眼瞼皮膚炎、結膜炎、結膜充血、 結膜浮腫、びまん性表層角膜炎、角膜障害
〈オフロキサシン耳科用液〉
過敏症状、耳痛、外耳道発赤、菌交代症、頭痛

重大な副作用
〈オフロキサシン錠〉
ショック、アナフィラキシー、紅斑、悪寒、呼吸困難、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、痙攣、QT延長、心室頻拍、Torsades de Pointes、急性腎障害、間質性腎炎、劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、嘔気、嘔吐、食欲不振、倦怠感、そう痒、無顆粒球症、発熱、咽頭痛、汎血球減少症、血小板減少、溶血性貧血、ヘモグロビン尿、間質性肺炎、好酸球性肺炎、咳嗽、胸部X線異常、好酸球増多、偽膜性大腸炎、血便、重篤な大腸炎、腹痛、頻回の下痢、横紋筋融解症、急激な腎機能悪化、筋肉痛、脱力感、CK上昇、CPK上昇、血中ミオグロビン上昇、尿中ミオグロビン上昇、低血糖、低血糖性昏睡、アキレス腱炎、腱断裂、腱障害、腱周辺の痛み、痛み、浮腫、発赤、錯乱、譫妄、抑うつ、精神症状、過敏性血管炎、関節痛、紫斑、斑状丘疹、白血球破砕性血管炎、重症筋無力症悪化、大動脈瘤、大動脈解離、末梢神経障害、しびれ、筋力低下
〈オフロキサシン点眼液〉〈オフロキシン眼軟膏〉〈オフロキサシンゲル化点眼液〉
ショック、アナフィラキシー、紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫

極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

その他の副作用
〈オフロキサシン錠〉
眩暈、眠気、幻覚、興奮、不安、意識障害、錐体外路障害、BUN上昇、クレアチニン上昇、血尿、尿閉、無尿、頻尿、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、白血球減少、悪心、消化不良、腹部不快感、口内炎、舌炎、口渇、便秘、腹部膨満感、耳鳴、味覚異常、視覚異常、動悸、胸痛、関節障害、発汗、高血糖

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
〈オフロキサシン錠〉〈オフロキサシン点眼液〉〈オフロキシン眼軟膏〉〈オフロキサシンゲル化点眼液〉
・過敏症
・妊婦/産婦
・新生児(低出生体重児を含む)/乳児/幼児/小児

使用に注意が必要な方
〈オフロキサシン錠〉
・高齢者
・過敏症/痙攣性疾患/高度腎機能障害/重症筋無力症/てんかん/大動脈瘤/大動脈解離/マルファン症候群/大動脈解離のリスク因子を有する
大動脈瘤のリスク因子を有する/腎機能障害/糖尿病/大動脈瘤/スルホニルウレア系薬剤投与中/インスリン製剤投与中/大動脈解離/大動脈解離のリスク因子を有する/大動脈瘤のリスク因子を有する
〈オフロキサシン耳科用液〉
・過敏症

上記にあてはまる方は、オフロキサシンを使用する事が出来ない可能性があります。
オフロキサシンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
〈オフロキサシン錠〉
・鉄分を含むもの<バジル、海苔、あゆ、ひじき、あさり など>
・スルホニルウレア系薬剤/インスリン製剤/スルホニルウレア系薬剤/インスリン製剤/フェニル酢酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤/プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤/フルルビプロフェン/アルミニウムを含有する制酸剤<経口>/マグネシウム含有制酸剤<経口>/鉄剤<服用>/クマリン系抗凝血剤/ワルファリン/副腎皮質ステロイド剤<注射剤・経口剤>/プレドニゾロン<注射剤・経口剤>/ヒドロコルチゾン<経口剤及び注射剤>

〈オフロキサシン点眼液〉〈オフロキシン眼軟膏〉〈オフロキサシンゲル化点眼液〉〈オフロキサシン耳科用液〉
ありません

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
オフロキサシンの飲み薬は子どもにも使えますか?

飲み薬は子どもには禁忌となっております。

タリビット耳科用液の詳しい使い方で注意点はありますか?

薬液が冷たいとめまいが起きることがあるので、使用前に体温ぐらいに温めるのがいいでしょう。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。