成分名 |
トラボプロスト |
適応症状 |
高眼圧症
緑内障 |
簡易説明 |
眼圧を下げる目薬です。緑内障や高眼圧症の治療に用います。房水の流出を促進することで 眼圧を下げます。
有効性が高いことから、第一選択されることも多いです。緑内障の治療目標は、健常眼圧を日々保つことにより、視力や視野を長期にわたり維持することです。根治療法ではないので、一般的に治療期間は長くなります。適正な眼圧を維持するため、決められた期間 根気よく続けてください。 |
処方可能な診療科目 |
眼科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安:約1000円~5000円程度
新薬点眼液0.004% 615.5円/mL(薬価)
後発薬点眼液0.004% 305.2円/mL(薬価)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
2007年10月【発売開始年月日】 |
国内のジェネリック認可 |
あり |
関連製品(先発薬) |
トラバタンズ点眼液0.004%【製薬メーカー:ノバルティス ファーマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
トラボプロスト点眼液0.004%「東亜薬品/日東メディック」 |
効果・作用 |
プロスト系のPG(プロスタグランジン)関連薬になります。
房水流出にかかわる生理活性脂質PGF2α(Prostaglandin F2α)の受容体であるFP受容体(Type F Prostanoid receptor)を刺激することにより、ぶどう膜強膜流出経路からの房水流出を促進します。このような作用から「FP受容体作動薬」と呼ばれています。
1日1回の点眼で、強力かつ安定した眼圧下降作用を示します。優れた治療効果から、開放隅角緑内障に対し第一選択されることが多くなりました
全身性の副作用はなく、比較的安全に使用できます。ただし、PG関連薬にみられる特異な副作用として、 まつ毛が異常に伸びたり、虹彩に色素沈着を生じるなど美容上の問題があります。
この緑内障点眼薬のまつ毛が伸びる副作用を、美容に応用したもので「まつ毛貧毛症治療薬」があります。
製剤的な特徴として、防腐剤のベンザルコニウムを含有しないため、角膜や結膜への悪影響が少ないと考えられます。
■緑内障点眼薬
キサラタン(一般名:ラタノプロスト)、タプロス(一般名:タフルプロスト)、トラバタンズ(一般名:トラボプロスト)、ルミガン(一般名:ビマトプロスト)は、プロスタグランジン系の緑内障の治療に使う点眼薬です。
すべて眼球の内部を循環している房水んぽ排出を増やすことで眼圧を下げる「プロスタグランジン関連薬」で、治療効果に大きな違いはありません。
そのため、厳密な使い分けの設定はされておらず、4つともすべて開放隅角緑内障の第一選択薬に選ばれています
■緑内障とは
緑内障は眼圧の上昇や眼の循環障害により視神経障害が生じる疾患であり、通常は眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制します。
主に、「開放隅角緑内障」「閉塞隅角緑内障」「正常眼圧緑内障」の3つに大別されます。この3つのうち「開放隅角緑内障」と「正常眼圧緑内障」は虹彩と角膜の間の隅角が広いタイプであり、「閉塞隅角緑内障」は隅角が狭いタイプです。瞳孔が開くと虹彩が縮んで厚くなり、隅角が狭くなるため、もともと隅角が狭いタイプの「閉塞隅角緑内障」の場合では、虹彩と角膜がくっついて隅角が閉じて眼圧が急上昇し、「急性閉塞隅角緑内障」を引き起こすことがあります。
「開放隅角緑内障」は、隅角とは関係なく、房水の排水口が詰まってしまうタイプです。慢性に推移し、自覚症状があまりなく、視野異常にも気づきにくくなります。自覚したときには、相当に進行していることが多いです。
また、最近の調査では緑内障の約6割が「正常眼圧緑内障」であることが分かりました。
眼圧は正常範囲なのに緑内障になってしまいます。視神経が耐えられる眼圧には個人差があり、人によって大きく異なります。もともと視神経が弱いなど、必ずしも高い眼圧だけが緑内障の要因ともいえません。治療としては、開放隅角緑内障に準じ、眼圧をさらに低めにコントロールするようになります。 |
使用方法 |
1回1滴、1日1回点眼する。
(用法及び用量に関連する注意)頻回投与により眼圧下降作用が減弱する可能性があるので、1日1回を超えて投与しないこと。 |
副作用 |
主な副作用
眼充血/眼そう痒症/眼周囲多毛化/結膜炎/結膜濾胞/角膜びらん/角膜炎/ぶどう膜炎/虹彩炎/眼瞼炎/眼瞼そう痒症
重大な副作用
虹彩色素沈着
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
◇◇
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
その他の副作用
眼瞼紅斑/眼瞼辺縁痂皮/眼瞼色素沈着/眼痛/眼異物感/眼部不快感/眼乾燥/霧視/羞明/眼精疲労/鼻炎/睫毛成長/睫毛剛毛化/睫毛乱生/睫毛変色/睫毛重生/睫毛色素過剰/前房内細胞析出/眼フレア/結膜浮腫/黄斑浮腫/アレルギー性結膜炎/虹彩毛様体炎/眼瞼溝深化/上眼瞼がくぼむ/二重瞼/眼瞼浮腫/眼脂/眼刺激/流涙/視力障害/眼異常感/白内障/結膜出血/視力低下/眼部単純ヘルペス/頭痛/不安/めまい/徐脈/低血圧/不整脈/咳嗽/喘息/呼吸困難/アレルギー性鼻炎/腹痛/悪心/発疹/過敏症/けん怠感/味覚異常/耳鳴り/筋骨格痛/前立腺特異性抗原増加/胸痛
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■トラボプロストを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方トラボプロスト(トラバタンズ点眼液0.004%の場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼トラバタンズ点眼液0.004%の有効成分
1mL中含量トラボプロスト 40μg
▼トラバタンズ点眼液0.004%の添加物
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40/プロピレングリコール/ホウ酸/D-ソルビトール/塩化亜鉛/pH調節剤2成分
・過敏症
【相対禁止】
・妊婦・産婦
使用に注意が必要な方 ・眼内炎
・虹彩炎
・閉塞隅角緑内障
・無水晶体眼
・ぶどう膜炎
・眼内レンズ挿入眼
・授乳婦
・新生児(低出生体重児を含む)
・乳児
・幼児・小児
・高齢者
上記にあてはまる方は、トラボプロストを使用する事が出来ない可能性があります。 トラボプロストを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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