オキシブプロカイン塩酸塩

成分名

オキシブプロカイン塩酸塩

適応症状

眼科領域における表面麻酔/分泌性流涙症

簡易説明

オキシブプロカイン塩酸塩は目の知覚を鈍くして、涙を抑える作用があります。
流涙症の中で「分泌性流涙」という症状がありますが、オキシブプロカイン塩酸塩はこの症状に適応されます。
低濃度成分は主に分泌性流涙症に使用され、高濃度成分の場合は眼球の表面麻酔薬として使用されています。
眼球の表面麻酔薬として使用は主に、白内障手術やレーシック手術などの際に使用され注射と違い
眼球を傷つけることなく使用できます。

処方可能な診療科目

眼科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:0.05%5mL約88.8円/0.4%1mL約20.4円(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1973年1月発売開始【ラクリミン点眼液0.05%】

国内のジェネリック認可

ジェネリックなし

関連製品(先発薬)

ラクリミン点眼液0.05%【製薬メーカー:参天製薬】
ベノキシール点眼液0.4%【製薬メーカー:参天製薬】
オキシブプロカイン塩酸塩ミニ点眼液0.4%【製薬メーカー:参天製薬】
オキシブプロカイン塩酸塩点眼液0.4%【製薬メーカー:日東メディック】
ネオベノール点眼液0.4%【製薬メーカー:ロートニッテン】
オキシブプロカイン塩酸塩ミニムス点眼液0.4%【千寿製薬】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

効果・作用

オキシブプロカイン塩酸塩は、分泌性流涙症や眼球の表面麻酔として使用されているお薬になります。
流涙症は「分泌性流涙」と「導涙性流涙」の2種類に分かれます。
「分泌性流涙」は、逆さまつげや目にゴミが入る、目を擦って傷ができてしまったなどの外的刺激や
結膜炎、角膜炎、ドライアイ、アレルギーなどが要因で涙が過剰に分泌されてしまう状態です。
「導涙性流涙」は、目頭にある涙点から鼻に通り抜ける涙道という場所が何らかの原因でつまり、涙や目やにが
たまってしまう状態で特に中高年の女性の方に多いと言われています。
また近年では抗がん剤の一種であるTS-1という内服薬の副作用が原因で涙道閉鎖が起きるとも言われています。
先天性鼻涙管閉塞といって生まれつき涙道が詰まっている乳児がいますが、1歳になるまでには約90%の子が
自然治癒することが多いです。
「分泌性流涙」は点眼液で治療することがほとんどなので、その際にオキシブプロカイン塩酸塩が使用されます。
「導涙性流涙」は点眼液で治療することが出来ないので、手術で治療を行います。
オキシブプロカイン塩酸塩は濃度が低いものは分泌性流涙症として使用されますが、濃度が高いものは
眼球の表面麻酔として使用されています。
表面麻酔としての効果は投与から30~50秒で麻酔効果が現れ、約10~30分間麻酔効果が持続すると言われています。
眼圧を測る際、角膜の手術や処置を行う際、白内障手術、レーシック手術、ウイルス性結膜炎の検査などに使用されます。
点眼麻酔のため眼球を傷つけることがなく使用できるのがメリットになります。

使用方法

【低濃度製剤の場合】
1日2~5回、1回1~2滴を点眼してください。

【高濃度製剤の場合】
通常、成人では1~4滴を点眼してください。なお、年齢、体質により適宜増減します。

※決められた点眼数を必ず守ってください。使いすぎると、かえって目を悪くする可能性があります。
※まず手をせっけんと流水でよく洗います。下まぶたを軽く下にひき、点眼します。
このとき、容器の先がまぶたやまつ毛、目に触れないよう注意してください。
点眼後はまばたきをせず、そのまましばらく(1~5分)まぶたを閉じます。
あふれた液は、清潔なガーゼやティッシュなどで軽くふき取ってください。
他の点眼液も使う場合は、5分以上間隔をあけて使用してください。
※ソフトコンタクトレンズをつけている場合には、レンズを外してから点眼し、5~10分間の間隔をあけてからレンズをつけてください。
※点眼し忘れた場合は、気がついたとき、すぐに1回分を点眼してください。
ただし、次に点眼する時間が近い場合には点眼せず、次の通常の時間に1回分を点眼してください。2回分を一度に点眼してはいけません。
※薬液汚染防止のため、点眼の際は容器の先端が直接目に触れないように注意してください。
※誤って多く点眼した場合は、医師または薬剤師に相談してください。
※医師の指示なしに、自分の判断で点眼するのを止めないでください。

副作用

主な副作用
オキシブプロカイン塩酸塩には、副作用が起こる可能性があります。
オキシブプロカイン塩酸塩を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

びらん/混濁/剥離等の角膜障害/眼のそう痒感/眼瞼炎/結膜充血など

重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。

▼アナフィラキシーショック
悪心/顔面蒼白/紅斑/発疹/眼瞼浮腫/血圧低下/呼吸困難/めまい/冷汗/全身発赤など

重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・高齢者の方
・小児の方など

■オキシブプロカイン塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(ラクリミン点眼液0.05%の場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ラクリミン点眼液0.05%の添加物
・ポリビニルアルコール(部分けん化物)
・ベンザルコニウム塩化物
・エデト酸ナトリウム水和物
・塩化ナトリウム
・pH調節剤

使用に注意が必要な方
・妊娠中、授乳中の方
・安息香酸エステル系局所麻酔剤(コカインを除く)による過敏症の既往歴のある方など

上記にあてはまる方は、オキシブプロカイン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
オキシブプロカイン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はございません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
オキシブプロカイン塩酸塩を含んでいる目薬は薬局で買うことはできますか?

オキシブプロカイン塩酸塩は処方箋が必要な医薬品になりますので、薬局やドラッグストアでの購入はできません。医療機関を受診するようにしてください。

子供(小児や乳児)に対してオキシブプロカイン塩酸塩を使用して視力が落ちることはありますか?

オキシブプロカイン塩酸塩はお子様に対しても使用されることが多いお薬です。
用法用量を正しく使用すれば視力低下などの問題も心配することはありません。

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医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。