オキシメタゾリン塩酸塩

成分名

オキシメタゾリン塩酸塩

適応症状

オキシメタゾリン塩酸塩ヲ主成分とする医薬品であるナシビン点鼻・点眼液0.05%の適応症は用途により異なります。1)耳鼻科用として使用する場合には、上気道の諸疾患の充血及びうっ血に対して適応を持ちます。また2)眼科用として使用する場合には、表在性充血に対し原因療法と併用する事による治療に適応を持ちます。

簡易説明

オキシメタゾリン塩酸塩は血管収縮剤になります。鼻腔内に投与する事によって血管を収縮させ、うっ血や炎症を抑える事で鼻の通りを良くします。その主な作用は選択的α1受容体作動性・α2部分作動薬になります。強い血管収縮作用と速効性がある事が特徴です。しかし長期連用した場合、かえって充血や鼻づまりが酷くなり、薬剤性鼻炎を生じる事がある為注意が必要です。

処方可能な診療科目

内科/外科/整形外科/小児科/産婦人科/耳鼻咽喉科/眼科/脳神経外科内科/泌尿器科/消化器内科外科/精神科/麻酔科など

健康保険の適応

販売中止品です。(2023年4月)

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約2,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:販売中止品
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

販売中止品です。(2023年4月)

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

販売中止品です。(2023年4月)

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

海外での使用実績

アフリン点鼻薬はカナダにおいてBayer社が販売しております。
イリアディン鼻スプレー0.05%10mlはMerck社が販売しております。
ナシビン鼻スプレー0.05%はインドにおいてProcter and Gamble Health社が販売しております。

効果・作用

オキシメタゾリン塩酸塩は、
1)耳鼻科用として使用する場合には、上気道の諸疾患の充血及びうっ血に対して効果のある医薬品です。
2)眼科用として使用する場合には、表在性充血に対し原因療法と併用する事による治療にたいして効果のある医薬品になります。

鼻粘膜並びに粘膜の充血抑制作用における機序は、交感神経α受容体を特異的に刺激する事により生じる末梢血管収縮作用に基づきます。
オキシメタゾリン塩酸塩は交感神経における選択的α1受容体作動性・α2部分作動性薬剤になります。強い血管収縮作用と速効性が期待できる医薬品です。
血管にはα1受容体が多く発現しており、オキシメタゾリン塩酸塩がこのα1受容体を選択的に刺激する事によって血管収縮作用を示します。また局所投与においては、内皮のシナプス後α2受容体に対して作用する事により血管収縮作用を示します。後者の作用においては気道内腔面積を拡大する事。また後毛血管細静脈からの滲出液を減少さえる事。そして鼻腔抵抗を低減し、鼻粘膜血流量を低減する事による作用と考えられております。

しかし連用する事により薬剤性の鼻炎が生じる事があります。これを「反跳性充血」と呼びます。従って3日を超える連用は避けるべきとされております。また、連用した場合には依存性が形成されることがあるとの報告がございます。

使用方法

【ナシビン点鼻・点眼液0.05%】
1)耳鼻科用として使用する場合
2)眼科通常成人に使用する場合には、1回2滴から3滴を1日1回から4回点鼻します。なお、投与する患者の年齢や症状によっては適宜増減する事が認められております。
用として使用する場合
通常成人に使用する場合には、1回1滴から2滴を1日1回から4回点眼します。なお、投与する患者の年齢や症状によっては適宜増減する事が認められております

副作用

その他の副作用
1)耳鼻科用剤として使用した場合
過敏症、精神神経系、循環器、消化器、鼻、長期使用の副作用が報告されております。

発生頻度は以下の通りです。
1)過敏症
過敏症状(頻度不明)
2)精神神経系
神経過敏、頭痛、眩暈、不眠症等(頻度不明)
3)循環器
心悸亢進等(頻度不明)
4)消化器
悪心・嘔吐等(頻度不明)
5)鼻
熱感、刺激痛、乾燥感、反応性充血、鼻漏、くしゃみ等(頻度不明)
6)長期使用
反応性の低下等(頻度不明)

2)眼科用剤として使用した場合
過敏症、精神神経系、循環器、眼の副作用が報告されております。

発生頻度は以下の通りです。
1)過敏症
過敏症状(頻度不明)
2)精神神経系
頭痛、眩暈、不眠症等(頻度不明)
3)循環器
心悸亢進等(頻度不明)
4)眼
熱感、乾燥感、掻痒感、反応性充血等(頻度不明)

いづれの場合においても過敏症の「過敏症状」等のように異常が認められた場合は速やかに投与を中止し主治医への相談を仰ぐようにしましょう。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
耳鼻科用剤として使用する場合
1)本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
■オキシメタゾリン塩酸塩)を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、ナシビン点鼻・点眼液0.05%はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ナシビン点鼻・点眼液0.05%の有効成分
オキシメタゾリン塩酸塩
▼代表薬の添加物
・ベンザルコニウム塩化物、ホウ酸、ホウ砂
2)2歳未満の幼児・乳児
全身症状が起こりやすい為使用できません。
3)モノアミン酸化酵素阻害剤を投与中の患者
急激な血圧上昇を起こすおそれがある為使用できません。

眼科用剤として使用する場合
1)閉塞隅角緑内障の患者
血管収縮剤は閉塞隅角緑内障の場合には眼圧上昇のおそれがある為使用できません。
2)モノアミン酸化酵素阻害剤を投与中の患者
急激な血圧上昇を起こすおそれがある為使用できません。

使用に注意が必要な方
耳鼻科用剤として使用する場合
1)冠動脈疾患のある患者
血管を収縮して冠動脈疾患を悪化させるおそれがある為使用には注意が必要です。
2)高血圧症の患者
末梢血管を収縮して血圧を上昇させるおそれがある為使用には注意が必要です。
3)甲状腺機能亢進症の患者
4)糖尿病の患者
肝臓のグリコーゲンを分解して血糖を上昇させる作用がある為使用には注意が必要です。
5)妊婦、産婦、授乳婦等
6)小児等

眼科用剤として使用する場合
1)冠動脈疾患のある患者
血管を収縮して冠動脈疾患を悪化させるおそれがある為使用には注意が必要です。
2)高血圧症の患者
末梢血管を収縮して血圧を上昇させるおそれがある為使用には注意が必要です。
3)甲状腺機能亢進症の患者
4)糖尿病の患者
肝臓のグリコーゲンを分解して血糖を上昇させる作用がある為使用には注意が必要です。
5)眼圧上昇素因のある患者
眼圧上昇の恐れがある為使用には注意が必要です。
6)妊婦、産婦、授乳婦等
7)小児等

上記にあてはまる方は、オキシメタゾリン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
オキシメタゾリン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
併用注意薬はありませんのでモノアミン酸化酵素阻害剤のみ使用しなければ相互作用を気にせず投与する事が可能です。

モノアミン酸化酵素阻害剤
1)セレギリン塩酸塩:エフピーOD錠2.5、セレギリン塩酸塩錠2.5mg「アメル」、セレギリン塩酸塩錠2.5mg「タイヨー」
2)ラサギリンメシル酸塩:アジレクト錠0.5mg、アジレクト錠1mg
3)サフィナミドメシル酸塩:エクフィナ錠50mg
4)イソニアジド:イスコチン錠100mg、イスコチン原末、イスコチン注100mg、ヒドラ錠「オーツカ」50mg
5)イソニアジドメタンスルホン酸ナトリウム水和物:ネオイスコチン錠100mg、ネオイスコチン原末

上記を使用している方は、オキシメタゾリン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
オキシメタゾリン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
耳鼻科用剤及び眼科用剤共通
1)モノアミン酸化酵素阻害剤
急激な血圧上昇を起こすおそれがある為使用できません。

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

オキシメタゾリン塩酸塩に関する
よくある質問
オキシメタゾリン塩酸塩の作用発現時間と持続時間はどのくらいになりますか?

作用発現については数分以内と速効性があります、また持続時間については鼻炎の消失については6時間から8時間持続したとの報告があります。充血の改善には4時間から8時間持続したとの報告がございます。
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】

オキシメタゾリン塩酸塩を主成分とする一般用医薬品にはどのようなものがありますか?

ナシビンMスプレー(第2類医薬品)、ナシビンメディ(要指導医薬品)の2種類が販売されております。
一般用医薬品の添付文書 【PMDA】
一般用医薬品の添付文書 【PMDA】

参考元一覧

一般用医薬品の添付文書 【PMDA】
一般用医薬品の添付文書 【PMDA】
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】

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