イドクスウリジン

成分名

イドクスウリジン

適応症状

単純ヘルペスウイルスによって発症する角膜炎

簡易説明

イドクスウリジンは、DNA合成を阻害する抗ウイルス薬の一種で、主に単純ヘルペスウイルスに対して使用されます。具体的な作用メカニズムは、ウイルスDNAの複製に必要な酵素であるDNAポリメラーゼをブロックすることによって、ウイルスの複製を止めます。イドクスウリジンは、ウイルスDNAと似ている構造を持つため、ウイルスDNAを合成する際にDNAポリメラーゼによって誤ってDNA内に取り込まれ、ウイルス内のDNA鎖の伸長をブロックします。結果として、イドクスウリジンはウイルスの複製を抑制し、感染拡大を防ぎます。

処方可能な診療科目

眼科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~2,000円
薬代1瓶あたりの目安:2010年3月末に薬価基準削除となっており、2023年現在は販売中止となっております。
薬代後発薬1瓶の目安:現在ジェネリック医薬品の製造はありません。
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月:1964年7月

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

IDU点眼液「科研」(科研製薬)

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

効果・作用

イドクスウリジンは、DNA合成を阻害する抗ウイルス薬の一種で、主に単純ヘルペスウイルスに対して使用されます。単純ヘルペスウイルスは、角膜に感染することで角膜炎を引き起こすことがあります。角膜炎は、角膜上皮細胞の障害によって角膜表面に潰瘍を生じ、視力障害を引き起こす可能性がある重篤な病態です。また、感染後に潜伏期間を経て再活性化することがあります。再活性化は、ストレス、疲労、免疫抑制、紫外線などの要因によって誘発されます。再活性化すると、ウイルスは神経組織に侵入し、感染症状を引き起こすことがあります。特に、角膜に再活性化したウイルスが感染すると、角膜炎を引き起こす可能性が高くなるため注意が必要です。
イドクスウリジンの具体的な作用メカニズムは、ウイルスDNAの複製に必要な酵素であるDNAポリメラーゼを阻害することによって、ウイルスの複製を抑制します。イドクスウリジンは、ウイルスDNAと類似した構造を持つため、ウイルスDNAを合成する際にDNAポリメラーゼによって誤ってDNA内に取り込まれ、ウイルス内のDNA鎖の伸長を阻害します。このようにして、イドクスウリジンはウイルスの複製を抑制し、感染拡大を防ぎます。
イドクスウリジンは副作用が少ない成分ですが、少量に限っては角膜上皮細胞に吸収されることがあるため、長期間の使用は角膜上皮細胞の障害を引き起こすことがあります。そのため、治療期間は短期間に限定されます。

使用方法

通常のケース:1回1~2滴を、1~2時間間隔で点眼してください。なお、年齢や症状に応じて、医師の判断のもと適宜増量、減量することができます。

副作用

■副作用の概要
再評価時におけるすべての症例3,833例中で副作用が発症したのは221例(5.8%)でした。その主な副作用はアレルギー性の炎症・反応が15例(0.4%)、刺激感・点眼する際の痛みなどの点眼時の異常が169例(4.4%)などでした。
■具体的な副作用
・過敏症関連:眼瞼における炎症、結膜における炎症、涙点のつまり
※上記の症状が引き起こされたケースではすぐに使用を中止し、医療機関を受診の上、医師の診断を仰いでください。
・眼関連:刺激感、角膜上皮における異常、羞明感
※上記の症状が引き起こされたケースでは、必要に応じて使用料の減量、使用中止などの適切な処置を行ってください。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■イドクスウリジンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、IDU点眼液はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼IDU点眼液の有効成分
イドクスウリジン
▼代表薬の添加物
クロロブタノール、塩化ナトリウム

使用に注意が必要な方
・妊娠している方または妊娠している可能性のある方
※妊娠している方または妊娠している可能性のある方は使用しないことが望ましいとされています。
※動物実験(ウサギに対する点眼):催奇形性が引き起こされたというデータが報告されています。具体的には眼球の突出、外反手の発生が引き起こされました。点眼ではなく皮下への投与では催奇形性は認められませんでした。
※催奇形性:妊娠している女性を介して、本来の遺伝的背景では奇形がなかった胎児に奇形がひき起こされることを言います。妊娠中、または妊娠している可能性のある方が催奇物質にどの程度の量、いつどれくらいの期間曝露したかよって決まります。妊娠3ヶ月までは、特に催奇物質への曝露に対する注意が重要です。妊娠している、または妊娠している可能性のあるケースでは必ず医師にその旨を申し出てください。
・角膜実質において深層潰瘍のある方
※上記症状の完治が遅れ、角膜穿孔を引き起こす可能性があります。

上記にあてはまる方は、イドクスウリジンを使用する事が出来ない可能性があります。
イドクスウリジンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・ホウ酸
※局所的な刺激を増すというデータがあります(ホウ酸が、イドクスウリジンによって強酸となって電離するため)。

上記を使用している方は、イドクスウリジンを使用する事が出来ない可能性があります。
イドクスウリジンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

イドクスウリジンに関する
よくある質問
イドクスウリジンの使用期限を教えてください。

インタビューフォームにおいて使用期限は1年とされていますが、かならずパッケージを確認してください。
IDU点眼液 IDU点眼液 インタビューフォーム】

イドクスウリジンの保険方法で気を付ける点はありますか?

冷所に保存することが望ましいですが、凍ってしまわないように注意してください。なお、光を遮り、可能な限り気密性の高い空間にて保管してください。
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イドクスウリジンと似ている薬(代用できる薬)はありますか?

インタビューフォームにおいて、イドクスウリジンはアシクロビル、ガンシクロビル、バラシクロビルなどと同じ効果を持つと記載がありますが、症状によって医師が成分を使い分けることが通常です。必ず医師から処方を受けた期間で使い切り、再発時やその他の症状が発症した際に使用しないよう注意してください。
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単純ヘルペスウイルスによって発症した角膜炎に対して使用していますがなかなかよくなりません。通常どのくらいで効果がでますか?

イドクスウリジンを7~8日間使用しても病巣部位(角膜上皮)に変化・改善が認められないケースでは使用を中止するとともに医療機関を受診して医師の指示を仰いでください。イドクスウリジンの効果が発揮されていない可能性があります。
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1~2時間間隔での使用で効果が出ない場合は、使用間隔を短くしてたくさん使用しても大丈夫ですか?

イドクスウリジンを高頻度で点眼した場合、角膜上皮におけるびらんがとれにくくなることがあります。必ず医師から指示のあった用法、用量を守ってください。
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腎臓や肝臓に障害がある場合でも使用することは可能でしょうか。

イドクスウリジンは肝臓で代謝され、腎臓から排泄されますが、インタビューフォームには注意する旨の記載はありません。
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参考元一覧

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