成分名 |
レボブノロール塩酸塩 |
適応症状 |
緑内障、高眼圧症 |
簡易説明 |
レボブノロール塩酸塩は、非選択性のβ遮断薬で、緑内障に使用されます。目に投与する薬剤で、世界で初めて単一異性体として開発されました。先発薬は現在すでに販売中止されていますが、後発品が2社から発売されています。世界では50か国以上で販売されており、1日1回の投与で疾患の治療が可能である点が特徴となっております。 |
処方可能な診療科目 |
眼科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
<先発品>
ミロル点眼液0.5%【製薬メーカー:杏林製薬】1mL360.7円(薬価)
<後発品>
レボブノロール塩酸塩点眼液0.5%「ニッテン」【製薬メーカー:ロートニッテンファーマ】/レボブノロール塩酸塩PF点眼液0.5%「日点」【製薬メーカー:ロートニッテン】1mL193.8円~(薬価) |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:2001年2月 |
国内のジェネリック認可 |
国内ジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
ミロル点眼液0.5%【製薬メーカー:杏林製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
レボブノロール塩酸塩点眼液0.5%「ニッテン」【製薬メーカー:ロートニッテンファーマ】
レボブノロール塩酸塩PF点眼液0.5%「日点」【製薬メーカー:ロートニッテン】 |
海外での使用実績 |
ミロル点眼液はドイツやフランスなど世界50か国以上で販売されています。 |
効果・作用 |
レボブノロール塩酸塩は、緑内障に使用される薬剤です。本剤の有効成分は、眼圧降下作用を強く有するため持続的な効果を示し、1日1回投与で疾患の症状改善が期待されています。加えて、β遮断薬であるが、α1遮断作用も持っていることが分かり、結果視神経乳頭部などの血流量が増加することにもつながっています。
本剤は原発開放隅角緑内障と高眼圧症患者あわせて 121 名を対象とした試験を実施しています。0.25%, 0.5%もしくは 1.0%レボブノロール塩酸塩点眼液を 1 回 1 滴、1 日 1 回、 8 週間両眼に投与しました。結果、が眼圧降下作用は投与から2週間でどの濃度であっても示されました。
以下に有効以上の割合結果をお示しします。
<0.25%群>
有効・・30名中22名(73.3%)
<0.5%群>
有効・・28名中21名(75%)
<1.0%群>
有効・・38名中33名(86.8%)
全般的に改善した度合いを見た結果、「中等度改善」以上は、0.25%群で73.3%、0.5%群で75%、1.0%群で86.8%でした。
また、原発開放隅角緑内障と高眼圧症患者あわせて208名を対象とした二重盲検試験を実施しています。0.05%群は68名、0.5%群は70名、1.0%群は70名含まれていました。本剤を1回1滴、1日1回朝に8週間ほど投与した結果、「有効」以上は 0.05%群で69.1%、0.5%群で80.6%、1.0%群で78.6%でした。
この試験より、本剤は0.5%が最適な用量であることが定められています。
本剤は、似ている0.25%チモロールマレイン酸塩点眼液との対照試験も実施しています。本剤群119名、チモロールマレイン群117名をわりあて、本剤は1回1滴1日1回朝と夕方にプラセボ点眼薬を、対照薬は1日2回8週間投与しました。結果、有効以上であると判断された症例は、本剤群で81.7%、対照薬群で80.5%であり、有効性が同等であることが示されました。全般的な改善度においても、両群の間で差はなく同じ程度であることが認められました。 |
使用方法 |
1回1滴を1日1回点眼します。十分に眼圧下降効果が持続しない場合、1回1滴、最大1日2回まで点眼可能となっています。 |
副作用 |
主な副作用
承認時の試験では、530例中、26例、4.9%に副作用が確認されています。主に、結膜充血や頭痛、しみる、角膜炎、めまい、霧視などがあげられます。
項目別の発現頻度は以下の通りです。
眼・・しみる/眼痛/角膜炎/結膜充血/眼瞼炎/霧視/そう痒感/眼瞼発赤(0.1~0.5%未満)
循環器・・徐脈/右脚ブロック(0.1~0.5%未満)
精神神経系・・頭痛/めまい(0.1~0.5%未満)
重大な副作用
重大な副作用として、本剤ではなく類薬で以下の症状が報告されておりますので注意をしてください。
気管支痙攣。呼吸困難、呼吸不全、うっ血性心不全、心ブロック、脳虚血、心停止、脳血管障害、失神、喘息発作、全身性エリテマトーデス
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■レボブノロール塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ミロル点眼の有効成分
レボブノロール塩酸塩
▼代表薬の添加物
リン酸二水素カリウム、リン酸水素ナトリウム水和物、等張化剤、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、ピロ亜硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム水和物、ベンザルコニウム塩化物、pH調整剤
・以前、レボブノロール塩酸塩を使用して過敏症となったことのある方は使用できません。
・気管支喘息もしくは以前かかったことのある方、気管支痙攣や重篤な慢性閉塞性肺疾患のある方は、喘息発作の悪化が起こる可能性がありますので、使用できません。
・洞性徐脈や房室ブロック(Ⅱ~Ⅲ度)、コントロール不十分な心不全、心原性ショックのある方は、症状を悪化させる可能性がありますので、使用できません。
使用に注意が必要な方 ・うっ血性心不全のある方は症状を悪化させる可能性がありますので、注意をしてください。
・コントロールが十分できていない糖尿病患者は、低血糖の症状をマスクする可能性がありますので、注意をしてください。
・糖尿病性ケトアシドーシスもしくは代謝性アシドーシスのある方は、心筋収縮力の抑制を増強させてしまう恐れがあるため、使用には注意をしてください。
・甲状腺中毒症の疑いのある方は甲状腺機能が亢進した時の症状を隠してしまう恐れがあるため、使用には注意をしてください。
・高齢者は一般的に生理機能が低下しているため、使用には注意をしてください。
・妊婦もしくは妊娠の可能性がある女性、授乳婦は投与するメリットがあるとされた場合にのみ投与をしてください。
・小児は、使用経験がないため注意をしてください。
上記にあてはまる方は、レボブノロール塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 レボブノロール塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 <アドレナリン、ジピベフリン>
併用によって散瞳が起こる可能性があります。
<β遮断薬(アテノロール/プロプラノロール/メトプロロール)>
β遮断薬の漸進的な作用が増強されてしまう可能性があります。
<ジギタリス製剤(ジゴキシン/ジギトキシン)>
房室伝導時間を延長させてしまう恐れがあります。
<カルシウム拮抗剤(ベラパミル/ジルチアゼム)>
房室伝導障害や左室不全、低血圧を起こす恐れがあります。
<フェノチアジン関連化合物(クロルブロマジン)>
血圧低下を引き起こす可能性があります。
上記を使用している方は、レボブノロール塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 レボブノロール塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
レボブノロール塩酸塩に関する よくある質問 |
|
参考元一覧 |
ミロル点眼液0.5% 添付文書 |
サイト利用に関する注意事項 | 医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。 医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。 |