ピマリシン

成分名

ピマリシン

適応症状

角膜真菌症

簡易説明

ピマリシンは、カビの一種真菌を殺菌する目薬です。
真菌が目に感染することはそれほどないのですが、抵抗力の落ちている人や、ステロイド点眼薬を長期間使用している場合など注意が必要です。
現在、眼科用薬として利用可能な抗真菌薬は、ピマリシンだけであり、点眼液・眼軟膏の2剤形があります。

処方可能な診療科目

眼科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~3,000円
薬代点眼液1mLの目安:5% 628.3円
薬代眼軟膏1mLの目安:1g 604.8円

病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売開始年月日:1985年12月【ピマリシン点眼液】

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

ピマリシン点眼液5%「センジュ」【製薬メーカー:センジュ】
ピマリシン眼軟膏1%「センジュ」【製薬メーカー:センジュ】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

効果・作用

ピマリシンは、角膜感染症の中の角膜真菌症に効果のある抗真菌薬です。
眼科用薬として、点眼液・眼軟膏の2剤形があります。
現在、眼科用薬として利用可能な抗真菌薬は、ピマリシンのみです。
オランダのA.P.Struykらによって発見された抗真菌剤で、土壌から分離されたストレプトマイセス・ナタレンシス(Streptomyces natalensis)の培養菌体中に産生されるポリエンマクロライド系抗生物質です。
1985年4月ピマリシンの水性懸濁点眼剤で、角膜真菌症に優れた効果を示すことが認められました。

■角膜感染症とは
外傷やウイルス・細菌の感染によって、角膜に炎症が起こったり、一部が欠けてしまったりする状態のことをいいます。
年齢や性別は関係なく、誰もがかかる可能性があり、失明することもある怖い病気です。
特にコンタクトレンズを使用している方は装用やケアに問題があると起こりやすくなります。
▼主な角膜感染症の種類
・細菌性角膜炎
・角膜真菌症
・角膜ヘルペス
・アカントアメーバ角膜炎
・水疱性角膜症

■角膜真菌症とは
真菌(しんきん)とはカビのことであり、角膜にカビが入り込むことで起こる角膜炎です。
ガーデニングなどで目に植物が触れてしまったことで感染します。
また、コンタクトレンズの連続装用をしている方やステロイド剤を長期間点眼している方に多く見られる病気です。
角膜真菌症になると、目の痛みや目やにが気になるようになり、充血します。
細菌性角膜炎とは異なり、感染してもすぐ症状が出るわけではなく、日数をかけて症状が現れます。

使用方法

【点眼液】
用時よく振り混ぜた後、1回1~2滴、1日6~8回点眼する。なお、症状により適宜回数を増減する。
※使用にあたり(点眼液)
症状により、用法用量が異なります。指示通りにご使用ください。ふつう、1日6~8回点眼します。根気よく続けてください。
よく振りまぜてから使用します。
1滴点眼したあと、ゆっくりと目を閉じ、まばたきをせず1分間そのまま目を閉じていてください。
特別な指示がなければ1滴で十分です。うまく命中しなかったときだけ、もう1滴さすようにしてください。
点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意してください(薬液汚染防止のため)
他の点眼薬と併用しているときは、5分間以上の間隔をあけて点眼してください。
点眼液が目の回りに付いたり、目からあふれ出たときは、すぐ拭き取るようにしてください(かぶれる場合があります)。

【眼軟膏】
1回適量を1日4~5回塗布する。なお、症状により適宜回数を増減する。
※使用にあたり(眼軟膏)
下まぶたに付けた軟膏が、徐々に目の中に広がり効果を発揮します。一般的な使い方は以下の手順です。手はきれいに洗っておきましょう。
鏡を見ながら下まぶたを引き下げてください。チューブをしぼりながら、下まぶたに軟膏を付着させます。このとき、容器の先端がまぶたやまつ毛に触れないよう注意してください。最後に、まぶたを閉じ、ごく軽く数回マッサージをします。ただし、手術後や目に傷があるときは、マッサージしないでそのままでいてください。

副作用

主な副作用
結膜充血/眼瞼炎/眼刺激感/角膜糜爛/眼そう痒感/眼異物感

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■過敏症の方
■ピマリシンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方ピマリシン(ピマリシン点眼液5%の場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ピマリシン点眼液5%の有効成分
1mL 中 ピマリシン 50mg
▼ピマリシン点眼液5%の添加物
エデト酸ナトリウム水和物1mg/ベンザルコニウム塩化物0.05mg/リン酸二水素ナトリウム/塩化ナトリウム/水酸化ナトリウム/塩酸

【相対禁止】
妊婦・産婦の方

上記にあてはまる方は、ピマリシンを使用する事が出来ない可能性があります。
ピマリシンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
眼軟膏が上手にぬれません。コツはありますか?

まず手をきれいに洗ってください。眼軟膏のキャップを外したら、鏡を見ながら下まぶたを引きます。
キャップの先が目に触れないように、さっと下まぶた内側に適量 (1cm程度) を注入してください。
直接入れるのが怖ければ、綿棒を使ってぬっても大丈夫です。
または、指で下まぶたに入れましょう。
その際、指に直接軟膏を絞ると、チューブの中に雑菌が入りやすくなるため、一度きれいな布などに絞っておいて、それを指にとるとよいでしょう。

ピマリシンの市販薬はありますか?

現在、眼軟膏で市販されているものはありません。
なので、眼軟膏を使用する場合は、眼科などを受診する必要があります。

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。