成分名 |
プリマキンリン酸塩 |
適応症状 |
三日熱マラリア
卵形マラリア |
簡易説明 |
プリマキンリン酸塩を成分とするプリマキンは、休眠体原虫に対するミトコンドリア電子伝達系の阻害、活性酸素による酸化的損傷により、休眠体原虫を殺滅します。
通常、三日熱マラリアおよび卵形マラリアの治療に用いられます。
三日熱マラリア及び卵形マラリアにおいて、他の抗マラリア剤による治療の後、肝細胞中に残存する休眠原虫であるヒプノゾイトを殺滅するための国内初の根治治療薬です。 |
処方可能な診療科目 |
内科/感染症内科など |
健康保険の適応 |
なし
プリマキンは国内未承認なので、必要でしたら、熱帯病治療薬研究班から取り寄せる必要があります。 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約3,000円~
薬代1錠あたりの目安:
新薬錠剤15mg 1錠あたり 2252.8円(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売開始年月日 2016年6月
国際誕生年月 : 1972年4月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
プリマキン錠15mg「サノフィ」 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
海外での使用実績 | プリマキンは、海外ではすでに60年以上にわたり使用されております。米国においては、1952年に三日熱マラリアの再発予防「根治療法」で承認を取得。以来、カナダでは三日熱マラリア及び卵形マラリアの再発予防「根治療法」で承認。コロンビアでは三日熱マラリアで承認・販売されております。
アメリカ 1952年承認 |
効果・作用 |
日本で承認された適応として、プリマキンリン酸塩を成分とするプリマキンは、従来「旅行での予防的投与」での使用や、「マラリアの流行拡大防止目的としての1回投与」で使用されております。(適応外)。日本国で承認された適応は、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬」として開発されたことから、他の抗マラリア剤による治療の後、残存する休眠原虫(ヒプノゾイト)を殺滅する根治治療薬として、14日間連続で服用します。
プリマキンは、8-アミノキノリン化合物であり、マラリア原虫に対する作用機序の詳細は十分に解明されておりませんが、ミトコンドリア電子伝達系やピリミジン合成の阻害作用、活性酸素による、酸化的損傷によるものだと考えられております。
マラリアは日本での自然発生はありません。おもにマラリア流行地へ渡航の際の予防薬として、また帰国後の輸入感染などに用いられます。抗マラリア薬の選択では、その地域で流行しているマラリア原虫のタイプや薬剤耐性、重症度などが考慮されます。
現在、日本で保険適用となる抗マラリア薬は、
「キニーネ」「マラロン」「メファキン」の3種類です。
「キニーネ」は古くからの標準薬であり、抗生物質であるビブラマイシンやダラシンと併用されます。軽症の例には飲み薬、熱帯熱マラリア重症の例には注射薬「キニマックス」による強力な治療がおこなわれます。「マラロン」は、薬剤耐性マラリアにも効果を示し、安全性が高いことから、治療および予防薬として使用されます。
「クロロキン」や「プリマキン」は国内未承認ですので、必要なら、熱帯病治療薬研究班から取り寄せる必要があります。「クロロキン」は世界的な標準薬ですが、薬剤耐性のため昔ほど使用されなくなりました。とくに熱帯熱マラリアの流行地域では、ほぼクロロキン耐性が認められております。 |
使用方法 |
通常、成人にはプリマキンとして30mgを1日1回14日間、食後に経口投与する。
通常、小児にはプリマキンとして0.5mg/kg(最大30mg)を1日1回14日間、食後に経口投与する。 |
副作用 |
主な副作用
過敏症 /発疹/そう痒症/悪心/嘔吐/胃部不快感/腹痛/浮動性眩暈
重大な副作用
溶血性貧血/白血球減少/メトヘモグロビン血症/尿暗色化/ヘモグロビン値の急激な減少 /赤血球数の急激な減少/白血球数の急激な減少
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■プリマキンリン酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方プリマキンリン酸塩(プリマキン錠15mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼プリマキン錠15mgの有効成分
プリマキンリン酸塩 26.34mg(プリマキンとして15mg)
▼プリマキン錠15mgの添加物
乳糖水和物/部分アルファー化デンプン/結晶セルロース/タルク/ステアリン酸マグネシウム/ヒプロメロース/マクロゴール400/酸化チタン/ポリソルベート80/三二酸化鉄/カルナウバロウ
■その他に使用できない方
・過敏症
・グルコース-6-リン酸脱水素酵素<G6PD>欠損症
・妊婦・産婦
・授乳婦
使用に注意が必要な方 ・心疾患
・QT間隔を延長させる可能性のある薬剤との併用
・妊婦・産婦
慎重投与
・溶血性貧血
・エリテマトーデスによって顆粒球減少傾向
・関節リウマチによって顆粒球減少傾向
・骨髄抑制を引き起こす可能性のある薬剤投与中
・先天性NADH・メトヘモグロビン還元酵素欠損症
・溶血を引き起こす可能性のある薬剤投与中
・高齢者
上記にあてはまる方は、プリマキンリン酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 プリマキンリン酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・溶血性貧血が報告されている薬剤:
イブプロフェン等の解熱消炎鎮痛剤、セフェム系抗生物質製剤、メチルチオニニウム塩化物水和物(メチレンブルー)等
・骨髄抑制を起こすおそれのある薬剤:
抗悪性腫瘍剤、骨髄抑制剤、ペニシラミン、金製剤等
・QT延長を起こすことが知られている薬剤:
キノロン系抗菌薬(モキシフロキサシン塩酸塩、レボフロキサシン水和物など)
クラスIA抗不整脈薬(キニジン、プロカインアミドなど)
クラスIII抗不整脈薬(アミオダロン、ソタロールなど)
スルピリド、イミプラミン、ピモジド、ハロペリドール、エリスロマイシン、コハク酸ソリフェナシンなど
上記を使用している方は、プリマキンリン酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 プリマキンリン酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 報告なし
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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