成分名 |
メロペネム水和物 |
適応症状 |
・一般感染症
〈適応菌種〉
メロペネムに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、髄膜炎菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバ
クター属、セラチア属、プロテウス属、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、バクテロイデス属、プレボテラ属
〈適応症〉
敗血症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍、骨髄炎、関節炎、扁桃周囲膿瘍を含む扁桃炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、化膿性髄膜炎、全眼球炎を含む眼内炎、中耳炎、副鼻腔炎、顎骨周辺の蜂巣炎、顎炎
・発熱性好中球減少症 |
簡易説明 |
メロペンは、カルバペネム系抗生物質の一つで、注射用製剤として開発されました。通常、カルバペネム系の薬剤は、抗菌活性の維持や腎毒性の低減のために他の成分を配合する必要がありましたが、メロペンは特定の化学的な変更によって、単独で使用が可能となりました。これにより、腎毒性や痙攣誘発作用が低減されています。本剤は、緑膿菌やインフルエンザ菌を含むグラム陰性菌に対して強力な抗菌活性を持つことが特徴の1つです。 |
処方可能な診療科目 |
総合内科/消化器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
本剤は処方薬ではありません。
薬代1瓶あたりの目安:0.25g約560円/0.5g約622円
薬代1キットあたりの目安:0.5g約1018円
薬代後発薬1瓶の目安:0.25g約370円/0.5g約437円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:1995年9月【メロペン点滴用バイアル0.25g/0.5g】
発売年月日:2001年6月【メロペン点滴用キット0.5g】 |
国内のジェネリック認可 |
国内ジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
メロペン点滴用バイアル0.25g/メロペン点滴用バイアル0.5g【製薬メーカー:住友ファーマ】
メロペン点滴用キット0.5g【製薬メーカー:住友ファーマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
メロペネム点滴静注用0.25g「タイヨー」/メロペネム点滴静注用0.5g「タイヨー」【製薬メーカー:武田テバファーマ】
メロペネム点滴静注用0.25g「サワイ」/メロペネム点滴静注用0.5g「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬】
メロペネム点滴静注用0.25g「トーワ」/メロペネム点滴静注用0.5g「トーワ」【製薬メーカー:東和薬品】
メロペネム点滴静注用0.25g「日医工」/メロペネム点滴静注用0.5g「日医工」/メロペネム点滴静注用バッグ0.5g「日医工」【製薬メーカー:日医工ファーマ】
メロペネム点滴静注用0.25g「ケミファ」/メロペネム点滴静注用0.5g「ケミファ」【製薬メーカー:日本ケミファ】
メロペネム点滴静注用0.25g「明治」/メロペネム点滴静注用0.5g「明治」/メロペネム点滴静注用1g「明治」/メロペネム点滴静注用バッグ0.5g「明治」/メロペネム点滴静注用バッグ1g「明治」【製薬メーカー:Meiji Seikaファルマ】
メロペネム点滴静注用0.25g「NP」/メロペネム点滴静注用0.5g「NP」/メロペネム点滴静注用1g「NP」/メロペネム点滴静注用バッグ0.5g「NP」/メロペネム点滴静注用バッグ1g「NP」【製薬メーカー:ニプロ】 |
海外での使用実績 |
アメリカやイギリスなどで販売されております。 |
効果・作用 |
メロペネム水和物は、住友ファーマが開発した注射製剤であり、感染症の改善に使用されます。これまでのカルバペネム系抗生物質は、抗菌活性を維持するためにDHP-I阻害剤もしくは腎毒性低減のための薬剤を配合する必要がありました。しかし本剤は、1β 位にメチル基を導入することで、DHP-Iに安定的な作用を獲得しました。また、ジメチルカルバモイルピロリジニルチオ基を導入することによって、腎毒性や痙攣誘発作用を低減しました。有効性としては、グラム陽性菌、グラム陰性菌や嫌気性菌に対して幅広い抗菌スペクトルを持ち、緑膿菌、黄色ブドウ球菌に対しても良好な抗菌力を示すことが認められています。加えて、さまざまなグラ
ム陽性・陰性菌により産生されるβ-ラクタマーゼに対しても安定的です。
国内の成人患者1816名を対象とした試験において、すべての有効率は82.7%であり、1501名の症状を改善しました。
また、小児の患者を対象とした国内第3相試験を実施しています。小児患者を対象として本剤1回10、20、もしくは40mg/kgを1日3回原則14日以内を点滴静脈内投与しました。最長、28日までの投与としていました。結果、49名中47名の症状が改善され、有効率は95.9%でした。 |
使用方法 |
〈効能共通〉
本剤の使用にあたっては、投与開始3日後を目安に、さらに継続投与が必要か判断し、投与中止もしくはより適切な他剤に切り替えるべきか検討を行ってください
〈一般感染症〉
●化膿性髄膜炎以外の一般感染症
成人には、1日0.5~1gを2~3回に分けて、30分以上かけて点滴静注します。年齢・症状に合わせて増減が可能ですが、重症・難治性感染症には、1回1gを上限として、1日3gまで増量することが可能です。
小児には、1日30~60mg/kgを3回に分けて、30分以上かけて点滴静注します。年齢・症状に合わせて増減が可能ですが、重症・難治性感染症には、1日120mg/kgまで増量することが可能です。ただし、成人における1日最大用量3gを超えないこととします。
●化膿性髄膜炎
成人には、1日6gを3回に分けて、30分以上かけて点滴静注します。年齢・症状に合わせて減量します。
小児には、1日120mg/kgを3回に分けて、30分以上かけて点滴静注します。年齢・症状に合わせて減量します。ただし、成人における1日用量6gを超えないこととします。
〈発熱性好中球減少症〉
成人には、1日3gを3回に分けて、30分以上かけて点滴静注します。
小児には、1日120mg/kgを3回に分けて、30分以上かけて点滴静注します。ただし、成人における1日用量3gを超えないこととします。 |
副作用 |
主な副作用
発疹や発熱、AST、ALT、LDH、ALP、LAP、γ-GTP、ビリルビン、尿ウロビリノー
ゲンの上昇やクレアチニンの上昇、下痢などがあげられます。
重大な副作用
ショックやアナフィラキシー、腎機能障害、間質性肺炎、痙攣、意識障害等の中枢神経症状、スティーブンジョンソン症候群、TEN、血栓性静脈炎などがあげられます。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■メロペネム水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼メロペンの有効成分
メロペネム水和物
・以前、メロペネム水和物を使用して過敏症となったことのある方は使用できません。
・バルプロ酸ナトリウム投与中の方は使用できません。
使用に注意が必要な方 【製剤共通】
・カルバペネム系、ペニシリン系もしくはセフェム系抗生物質に対し過敏症となったことのある方
・本人もしくは両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質のある方
・経口摂取の不良な患者もしくは非経口栄養の患者、全身状態の悪い方はビタミン K欠乏症状があらわれることがあります。
・てんかんにかかったことのある方、あるいは脳血管障害等の中枢神経障害を有する方は痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすいとされています。
・腎機能障害のある方は、痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすいです。
・高度の肝機能障害のある方は肝障害が悪化するリスクがあります。
・高齢者はビタミンK欠乏による出血傾向に注意をしてください。
【キット】(生理食塩液に関する注意)
・心臓、循環器系機能障害のある方は、ナトリウムの負荷や循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するリスクがあります。
・腎機能障害のある方は、痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすく、水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがあります。
上記にあてはまる方は、メロペネム水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 メロペネム水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 <バルプロ酸ナトリウム(デパケン/バレリン/ハイセレニンなど)>
機序は不明ですが、本剤との併用によってバルプロ酸の血中濃度が低下し、てんかんの
発作が再発することがあります。
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
メロペネム水和物に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
メロペン点滴用バイアル0.25g/点滴用バイアル0.5g/点滴用キット0.5g 医薬品インタビューフォーム
メロペン点滴用バイアル0.25g/点滴用バイアル0.5g/点滴用キット0.5g 添付文書 |
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