成分名 |
ドロペリドール |
適応症状 |
麻酔前投薬
検査の局所麻酔の補助
検査の全身麻酔
手術の局所麻酔の補助
手術の全身麻酔
処置時の局所麻酔の補助
処置時の全身麻酔 |
簡易説明 |
・鎮静作用/制吐作用/α受容体遮断作用があり、運動反射抑制や精神的無関心や自律神経系の安定化を伴った神経遮断状態をもたらします。
・麻酔用神経遮断剤として使用されております。鎮痛剤のフェンタニル注射液との併用により、意識の消失しない状態での鎮痛、鎮静状態を得ることが可能となります。
・通常においては「手術、検査、および処置時」に全身麻酔もしくは、局所麻酔の補助として、あるいは単独での麻酔前投薬として使用されております。 |
処方可能な診療科目 |
内科/麻酔科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~
薬代1瓶あたりの目安:1瓶25mg101円/mlv
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
販売開始年月 : 1972年2月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。(海外のみ) |
関連製品(先発薬) |
ドロレプタン注射液25mg【製薬メーカー:アルフレッサファーマ】
タラモナール静注【製薬メーカー:第一三共プロファーマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
Droperidol injection solution 2.5 mg/mL (ANDA)【製薬メーカー:American Regent, Inc.】
DROPERIDOL injection solution 2.5 mg/mL (ANDA)【製薬メーカー:Hikma Pharmaceuticals USA Inc.】 |
効果・作用 |
≪ドロペリドール作用機序≫
①ブチロフェノン系の向精神薬(神経遮断薬)となりまして、作用機序は正確には不明となっております。
②中枢神経系にある「GABA受容体」を占拠し「ドパミン、ノルアドレナリン、セロトニン」の作用を修飾、正常の中枢神経系の情報伝達を抑制すると考えられております。
③ドロペリドールが化学受容体トリガー帯(CTZ)内部のGABA受容体に結合することによって、制吐作用を引き出すと考えられております。
④尾状核や側坐核のドパミン受容体に結合する可能性があります。
≪効果について≫
①中枢神経系ではおもに大脳の皮質下に作用することで強力な鎮静効果をあらわします。また、交感神経節後線維のα受容体を遮断します。しかし臨床使用量においては、完全な遮断は起こりません。
②ドロペリドールによるα受容体の阻害は、交感神経作動性アミンに対する心血管系の反応を減弱させます。また、ドロペリドールは末梢血管を直接的に拡張させ、この作用とα受容体遮断とによって、低血圧と末梢血管抵抗の減弱が起こります。そして肺血管抵抗も減弱させます。特に肺高血圧患者で顕著にみられます。アドレナリン誘発性の不整脈を防止もします。
③ドロペリドールは制吐作用を持っております。(2.5mg未満の少量で、嘔気・嘔吐の予防および治療に用いられております)
④術後嘔気と術後嘔吐の予防効果は同等となっております(作用時間は短い) |
使用方法 |
≪フェンタニルクエン酸塩と併用の場合/導入麻酔剤として投与する場合≫
・成人ドロレプタン注射液を「0.1~0.2mL/kg(ドロペリドールとして0.25~0.5mg/kg)」をフェンタニル注射液0.1~0.2mL/kg(フェンタニルクエン酸塩として7.85~15.7μg/kg)と一緒に緩徐に静注してください。もしくは、ブドウ糖液などに希釈して点滴静注すること
≪局所麻酔の補助として投与する場合≫
局所麻酔剤投与10~15分後に、成人ドロレプタン注射液0.1mL/kg(ドロペリドールとして0.25mg/kg)をフェンタニル注射液0.1mL/kg(フェンタニルクエン酸塩として7.85μg/kg)と一緒に緩徐に静注すること。
※患者の年齢・症状に応じて適宜増減してください。
≪ドロペリドール単独で麻酔前投薬として投与する場合≫
成人ドロレプタン注射液0.02~0.04mL/kg(ドロペリドールとして0.05~0.1mg/kg)を麻酔開始30~60分前に筋注すること。
※患者の年齢・症状に応じて適宜増減すること
「用法及び用量に関連する注意」
・用法及び用量は、手術々式、患者の感受性、麻酔方法、全身状態等に応じて決定するが「フェンタニル」と一緒に「導入麻酔・局所麻酔、単独投与」によって麻酔の前投薬は以下とおり行われている。
①導入麻酔剤として「アトロピン硫酸塩水和物」などの麻酔前投薬に引き続き、本剤及びフェンタニルの1回量を緩徐に静注すること
※症例によって、同時にGO、GOF等の吸入麻酔やチアミラールなどの静注用全身麻酔剤の併用も行われます
②局所麻酔の補助として「メピバカイン」などによる「持続硬膜外麻酔」の補助として併用する(全身麻酔や気管内挿管を必要としないで手術可能な例もあります)
③麻酔前投薬として麻酔開始の30分~1時間前に本剤1回量の筋注を行うこと。
※投与した後は、10~30分後にはほとんどの例に十分な鎮静効果がございます。
※症例によっては「アトロピン硫酸塩水和物」が併用の場合もございます。 |
副作用 |
主な副作用
ドロペリドールには、副作用が起こる可能性があります。
ドロペリドールを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
呼吸抑制、頭痛、気分動揺、不眠、悪心、嘔吐、発汗、咽頭痛、喘鳴、吃逆、四肢冷感
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
血圧降下、不整脈、期外収縮、QT延長、心室頻拍、Torsades de pointes、心停止、ショック、間代性痙攣、悪性症候群、体温上昇、筋硬直、不安、混乱、昏睡、CK上昇
その他の副作用
体温降下、嗄声、過敏症、そう痒、紅斑、じん麻疹、起立性低血圧、頻脈、徐脈、血圧上昇、せん妄、傾眠、錐体外路症状、覚醒遅延、ふるえ、めまい、興奮、AST上昇、ALT上昇、喀痰排出、発熱、口渇
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■ドロペリドールを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方ドロレプタンは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ドロレプタンの有効成分
ドロペリドール
▼代表薬の添加物
酒石酸、パラオキシ安息、香酸メチル5mg、パラオキシ安息香酸プロピル0.5mg、水酸化ナトリウム
【使用出来ない方】
・妊婦/産婦
・新生児(低出生体重児を含む)/乳児/幼児/小児
・過敏症
・外来患者
・痙攣発作
・重篤な心疾患
・QT延長症候群増加、喀痰排出困難、発熱、口渇
使用に注意が必要な方 ・高齢者
・褐色細胞腫
・肝機能障害
・腎機能障害
・錐体外路系疾患
・パーキンソン病
・poor risk状態
・心疾患<重篤な心疾患・QT延長症候群を除く>
上記にあてはまる方は、ドロペリドールを使用する事が出来ない可能性があります。 ドロペリドールを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 ・中枢抑制剤/バルビツール酸誘導体/向精神薬/麻薬系鎮痛剤/モノアミン酸化酵素阻害剤/β−遮断剤
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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