成分名 |
ミカファンギンナトリウム |
適応症状 |
・アスペルギルス属及びカンジダ属による真菌血症、呼吸器真菌症、消化管真菌症
・造血幹細胞移植患者におけるアスペルギルス症やカンジダ症の予防 |
簡易説明 |
ミカファンギンナトリウムは、アステラス製薬により開発されたキャンディン系抗真菌剤で、特にカンジダ属とアスペルギルス属という深在性真菌症の主要な原因菌に対して有効です。真菌の細胞壁の生産を阻害し、菌糸の伸長を抑えることでその活動を制御します。臨床試験では、成人、小児、さらには未熟児への適応も確認され、有効性と安全性が証明されました。特に、造血幹細胞移植を受けた患者の真菌症予防にも優れた効果を示します。 |
処方可能な診療科目 |
総合内科/消化器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
本剤は処方薬ではありません。
薬代1瓶あたりの目安:25mg約1976円/50mg約3373円/75mg約4990円
薬代後発薬1錠の目安:25mg約1018円~/50mg約1764円~/75mg約2297円~
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
25㎎:2006年7月発売
50mg/75㎎:2002年12月発売 |
国内のジェネリック認可 |
あり |
関連製品(先発薬) |
ファンガード点滴用25mg/ファンガード点滴用50mg/ファンガード点滴用75mg【製薬メーカー:アステラス】 |
関連製品(ジェネリック) |
ミカファンギンNa点滴静注用50mg「ニプロ」/ミカファンギンNa点滴静注用75mg「ニプロ」【製薬メーカー:ニプロ】
ミカファンギンNa点滴静注用50mg「明治」/ミカファンギンNa点滴静注用75mg「明治」【製薬メーカー:Meiji Seikaファルマ】
ミカファンギンナトリウム点滴静注用25mg「日医工」/ミカファンギンナトリウム点滴静注用50mg「日医工」/ミカファンギンナトリウム点滴静注用75mg「日医工」【製薬メーカー:日医工】 |
海外での使用実績 |
アメリカやイギリスなど世界60か国以上で販売されています。 |
効果・作用 |
ミカファンギンナトリウムは、アステラス製薬で開発されたたキャンディン系の抗真菌剤です。本剤は、真菌にのみあらわれる細胞壁の主要構成成分1,3-β-D-glucan の生合成を阻害することによって深在性真菌症の主な起因菌であるカンジダ属やアスペルギルス属などに対して抗真菌活性を示します。カンジダ属に対する作用は殺菌的で、アスペルギルス属に対しては発芽抑制、菌糸先端部を破裂させることによって菌糸の伸長抑制作用を示します。
幅広い抗真菌スペクトルを持ち、フルコナゾールやイトラコナゾールに耐性のあるカンジダ属に対しても強力なin vitro活性を示すことが報告されています。
また、造血幹細胞移植患者でのアスペルギルス症やカンジダ症の予防に優れた効果も認められています。
使用成績調査において、販売後の本剤の有効性を検討しています。平成14年12月から平成 17 年 11 月の期間に 1142 例が対象となりました。有効性解析の対象となった症例 765 例での有効率は 83.0%で635名の症状が改善しました
また、小児を対象とした使用成績調査も実施しています。投与開始時に 16 歳未満の患者 91 例を対象とした結果、有効率は 86.8%で79名の症状改善が認められました。 |
使用方法 |
【アスペルギルス症】
・成人には50~150mgを1日1回点滴静注します。重症もしくは難治性アスペルギルス症には症状に合わせて増量できますが、1日300mgを上限とします。
・通常、小児には1~3mg/kgを1日1回点滴静注します。重症もしくは難治性アスペルギルス症には症状に合わせて増量できますが、1日6mg/kgを上限とします。
【カンジダ症】
・通常、成人には50mgを1日1回点滴静注します。重症もしくは難治性カンジダ症には症状に合わせて増量できますが、1日300mgを上限とします。
・通常、小児には1mg/kgを1日1回点滴静注します。重症もしくは難治性カンジダ症には症状に合わせて増量できますが、1日6mg/kgを上限とします。
【造血幹細胞移植患者におけるアスペルギルス症やカンジダ症の予防】
・成人には50mgを1日1回点滴静注します。
・小児には1mg/kgを1日1回点滴静注します。 |
副作用 |
主な副作用
主に、5%以上発現が報告されているものとしてALT上昇があげられます。
重大な副作用
<血液障害>
白血球減少、好中球減少、血管内溶血を含む溶血性貧血、血小板減少があらわれることがあります。溶血性貧血については、投与開始直後にあらわれることもありますので、溶血が認められた場合には投与を中止してください。
<ショック、アナフィラキシー>
血圧低下、口内異常感、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等の異常が認められた場合には投与を中止してください。気道の確保やアドレナリン、ステロイド、抗ヒスタミン剤の投与などを行ってください。
<肝機能障害、黄疸>
AST、ALT、γ‒GTP、Al‒Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあります。
<急性腎障害>
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれるリスクがあります。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■ミカファンギンナトリウムを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ファンガードの有効成分
ミカファンギンナトリウム
▼代表薬の添加物
乳糖水和物、pH調節剤
・以前、ミカファンギンナトリウムを使用して過敏症となったことのある方は使用できません。
使用に注意が必要な方 ・薬物過敏症の既往歴のある方、特に他のキャンディン系抗真菌剤に対し過敏症の既往歴のある方には注意してください。
・肝機能障害のある方は、肝障害を悪化させることがあります。
・妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与するメリットが上回るとされる場合にのみ投与を検討してください。
・小児は、臨床試験において成人と比較し、肝機能障害の発現率が高いことが報告されています。
・高齢者は一般的に生理機能が低下しているため、用量調節などを行ってください。
上記にあてはまる方は、ミカファンギンナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。 ミカファンギンナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 <シロリムス>
本剤との併用によってシロリムスのAUCが21%上昇したとの報告があります。併用する場合は患者の状態を慎重に観察し、シロリムスの副作用発現などに注意してください。必要に応じて投与量を調節してください。
上記を使用している方は、ミカファンギンナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。 ミカファンギンナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
ミカファンギンナトリウムに関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
ファンガード点滴用 添付文書
ファンガード点滴用 医薬品インタビューフォーム |
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