ソホスブビル

成分名

ソホスブビル

適応症状

セログループ2(ジェノタイプ2)の患者のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善/セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のいずれにも該当しない患者のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善など

簡易説明

「ソホスブビル」はC型肝炎ウイルス(HCV)の増殖を抑えることでC型肝炎を治療する薬で、セログループ2(ジェノタイプ2)の患者のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善、セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のいずれにも該当しない患者のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善などの治療に用いられます。
日本では、ギリアド・サイエンシズがソバルディの商品名で販売しています。
「ソホスブビル」は、ウイルス性肝疾患の治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者に対してのみ投与する必要があります。

処方可能な診療科目

内科/外科/消化器科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
ソバルディ錠400mg 43014.6円/錠(薬価)
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2015年5月認可

国内のジェネリック認可

なし

関連製品(先発薬)

ソバルディ錠400mg 【製薬メーカー:ギリアド・サイエンシズ】

関連製品(ジェネリック)

なし

効果・作用

「ソホスブビル」は C型肝炎ウイルス(HCV)の増殖を抑えることでC型肝炎を治療する薬です。
C型肝炎はC型肝炎ウイルス(HCV)に感染によっておこる肝臓の病気で、肝臓の細胞が壊され慢性化すると肝硬変や肝がんへ進行します。
C型肝炎ではインターフェロン〔IFN〕による治療やIFNと抗ウイルス薬を併用する治療も行われてきましたが、今ではIFNを使わず抗ウイルス薬だけによる「インターフェロンフリー」の治療が中心となっています。
HCVが増殖するためには肝臓の細胞に侵入した後、自身を複製するための遺伝情報を含むRNAというものを複製する必要がありますが、RNAの複製にはRNAポリメラーゼという酵素が必要となり、RNAによりタンパク質が作られた後、このタンパク質がプロテアーゼという酵素によって形が変換されてウイルスの材料となって、新しいHCVが作られます。(このようにHCVを複製に必要なRNAやタンパク質などを作るために形成される複合体のことをHCV複製複合体と呼びます。)
「ソホスブビル」はHCVが増殖するために必要な酵素であるRNAポリメラーゼ又はプロテアーゼを阻害することにより抗ウイルス作用をあらわします。

使用方法

▼用法用量
[セログループ2(ジェノタイプ2)の場合]
・リバビリンとの併用において、成人にはソホスブビルとして400mgを1日1回、12週間経口投与します。

[セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のいずれにも該当しない場合]
・リバビリンとの併用において、成人にはソホスブビルとして400mgを1日1回、24週間経口投与します。

▼重要な基本的注意
・B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)においては、C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、C型肝炎ウイルス量が低下する一方B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されています。本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認してください。
・リバビリンと併用するために、投与開始前にヘモグロビン量が12g/dL以上であることを確認してください。貧血があらわれることがあります。また、ヘモグロビン量を定期的に測定するなど観察を十分に行ってください。なお、リバビリンの投与を中止する場合は、本剤の投与も中止してください。
・高血圧があらわれることがあります。投与中は血圧の推移等に十分注意してください。
・C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、ワルファリンやタクロリムスの増量、低血糖によりインスリン等の糖尿病治療薬の減量が必要となった症例が報告されています。本剤による抗ウイルス治療に伴い、使用中の併用薬の用量調節が必要になる可能性があります。特にワルファリン、タクロリムス等の肝臓で代謝される治療域の狭い薬剤や糖尿病治療薬を使用している患者に本剤を開始する場合には、原則、処方医に連絡するとともに、PT-INRや血中薬物濃度、血糖値のモニタリングを頻回に行うなど患者の状態を十分に観察してください。

副作用

重大な副作用
▼貧血(11.4%)
貧血を起こすことがあります。観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止して適切な処置を行ってください。

▼高血圧(1.4%)
高血圧を起こすことがあります。観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止して適切な処置を行ってください。収縮期血圧180mmHg以上又は拡張期血圧110mmHg以上に至った例も報告されています。

▼脳血管障害(頻度不明)
脳梗塞、脳出血等の脳血管障害があらわれることがあります。観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止して適切な処置を行ってください。

その他の副作用
・鼻咽頭炎
・ヘモグロビン減少
・うつ病、不眠症
・頭痛
・傾眠、めまい
・注意力障害
・呼吸困難、咳嗽
・徐脈、頻脈、上室性期外収縮
・悪心、便秘、口内炎、腹部不快感、下痢、口唇炎
・消化不良
・高ビリルビン血症
・そう痒症、発疹、脱毛症
・皮膚乾燥
・筋肉痛
・関節痛
・背部痛、筋痙縮
・倦怠感、疲労
・易刺激性、発熱
・無力症

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。

■重度の腎機能障害(eGFR<30mL/分/1.73m2)又は透析を必要とする腎不全の患者
重度の腎機能障害(eGFR<30mL/分/1.73m2)又は透析を必要とする腎不全の患者には投与しないでください。

■次の薬剤を投与中の患者:カルバマゼピン、フェニトイン、リファンピシン、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
カルバマゼピン、フェニトイン、リファンピシン、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品などの薬剤を投与中の患者には投与しないでください。

■妊婦
リバビリンと併用するため、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないでください。ソホスブビルの動物実験(ラット及びウサギ)において胚・胎児発生に対する影響は見られていませんが、本剤と併用投与するリバビリンの動物実験で催奇形性及び胚・胎児致死作用が認められています。

使用に注意が必要な方
■B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者
B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)に本剤を投与する場合は、HBV DNA量等のB型肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意してください。C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、C型肝炎ウイルス量が低下する一方B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されています。

■生殖能を有する者
リバビリンとの併用にあたっては、妊娠していないことを確認するために、治療開始に先立ち、妊娠検査を実施してください。

■授乳婦
リバビリンと併用するため、授乳を避けてださい。

■小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していません。

■高齢者

上記にあてはまる方は、ソホスブビルを使用する事が出来ない可能性があります。
ソホスブビルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・リファブチン
・フェノバルビタール

上記を使用している方は、ソホスブビルを使用する事が出来ない可能性があります。
ソホスブビルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
・リファンピシン(リファジン)
・カルバマゼピン(テグレトール)
・フェニトイン(アレビアチン)
・セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
「ソホスブビル」はどのように効果をあらわしますか?

C型肝炎ウイルス(HCV)の増殖を抑えることでC型肝炎を治療します。

「ソホスブビル」は妊婦にも使えますか?

妊婦には使えません。

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