成分名 |
エリスロマイシンラクトビオン酸塩 |
適応症状 |
<適応菌種>
エリスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、ジフテリア菌
<適応症>
外傷・熱傷や手術創などの二次感染、肺炎、ジフテリア |
簡易説明 |
エリスロマイシンは、グラム陽性菌に対し強力な抗菌効果を持つ一方、その塩であるエリスロマイシンラクトビオン酸塩は、静脈内投与可能な水溶性を持ちます。静脈投与により肺や肝などの各組織に広く分布し、特に肺への移行が優れています。注射用エリスロシンは経口投与が困難な場合や緊急時に利用されます。1975年と1994年に再評価を受け、その有用性が認められました。 |
処方可能な診療科目 |
総合内科/消化器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
本剤は処方薬ではありません。
薬代1瓶あたりの目安:500mg約768円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:1976年4月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
エリスロシン点滴静注用500mg【製薬メーカー:マイランEPD】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
海外での使用実績 |
アメリカ,イギリス,フランス,ドイツなどで販売されております。 |
効果・作用 |
エリスロシンは、はエリスロマイシンラクトビオン酸塩の粉末注射剤であり、経口投与が難しい方の選択肢として活用されている薬剤です。エリスロマイシンは、グラム陽性菌に有効性を示す感染症治療薬で、エリスロマイシンのラクトビオン酸塩となったものがエリスロマイシンラクトビオン酸塩です。エリスロマイシンラクトビオン酸塩は血中で解離し、エリスロマイシンとして作用するため、エリスロシンはエリスロマイシンの強みをそのままいかした薬剤となっています。
作用機序としては、細菌の蛋白合成を阻害し、70S系のリボソームの50Sサブユニットと結合することで、有効性を発揮するとされています。
これまでは経口投与しか難しいとされていましたが、水溶性にすることで静脈内投与が可能となりました。全身のさまざまな臓器や組織に移動するとされていますが、特に肺や肝に対して高濃度に移行する性質を持っています。
臨床における有効性は、疾患別で検討されています。敗血症に関しては、8名中4名で改善が認められ、有効率は50%でした。扁桃炎に対しては52名中52名全員で症状が治り、有効率100%とされています。副鼻腔炎においても33名中33名で改善が認められ有効率は100%でした。 |
使用方法 |
成人には1日600~1500mgを2~3回に分けて1回2時間以上かけて点滴静注してください。年齢や症状によって増減することが可能です。 |
副作用 |
主な副作用
発疹や蕁麻疹、食欲不振、悪心・嘔吐、下痢などがあげられます。
項目別の発現頻度は以下の通りです。
過敏症・・発疹/蕁麻疹(頻度不明)
消化器・・食欲不振/悪心・嘔吐/胃痛/下痢/膵炎(頻度不明)
聴覚・・難聴(頻度不明)
眼・・視力低下/霧視(頻度不明)
重大な副作用
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎やショック、アナフィラキシー、スティーブンジョンソン症候群、肝機能障害、黄疸などに注意をしてください。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■エリスロマイシンラクトビオン酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼エリスロシンの有効成分
エリスロマイシンラクトビオン酸塩
▼代表薬の添加物
なし
・以前、エリスロマイシンラクトビオン酸塩を使用して過敏症となったことのある方は使用できません。
使用に注意が必要な方 ・心疾患のある方は、QT延長、Torsades de pointesを含む心室頻拍を起こすことがあります。
・肝機能障害のある方は、血中濃度が上昇するリスクがあります。
・妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与するメリットが上回るとされる場合にのみ投与を検討してください。
・小児には、新生児、乳児で、肥厚性幽門狭窄があらわれたとの報告がありますので嘔吐等の症状に注意してください。
・高齢者は一般的に生理機能が低下しているので、用量の調節を行ってください。
上記にあてはまる方は、エリスロマイシンラクトビオン酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 エリスロマイシンラクトビオン酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 <ジソピラミド、キニジン硫酸塩水和物>
QT延 長、 心室性不整脈などが起こる可能性がありますので、症状があらわれた場合には減量を検討してください。
<テオフィリン、アミノフィリン水和物>
悪心・嘔吐、不整脈、痙攣などが報告されておりますので、症状があらわれた場合には減量を検討してください。
<シクロスポリン、タクロリムス水和物>
胃腸障害などが報告されておりますので、症状があらわれた場合には減量を検討してください。
<ワルファリンカリウム>
出血傾向、プロトロンビン時間延長などが報告されておりますので、症状があらわれた場合には減量を検討してください。
<イリノテカン塩酸塩水和物>
骨髄機能抑制や下痢などの副作用を強めてしまうリスクがありますので、症状があらわれた場合には減量を検討してください
<ビンブラスチン硫酸塩 >
好中球減少や筋肉痛などが報告されておりますので、症状があらわれた場合には減量を検討してください。
<バルプロ酸ナトリウム>
傾眠、運動失調などが報告されております。
<フェロジピン>
降圧作用の増強が報告されております。
<ベラパミル塩酸塩>
血圧低下、徐脈性不整脈、乳酸アシドーシス等が報告されております。
<ミダゾラム、トリアゾラム>
鎮静作用の増強が報告されております。
<カルバマゼピン>
めまい、運動失調などが報告されております。
<コルヒチン>
下痢、腹痛、発熱、筋肉痛、汎血球減少、呼吸困難などが報告されております。
<シンバスタチン、アトルバスタチンカルシウム水和物、ピタバスタチンカルシウム水和物>
併用することで、筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中や尿中ミオグロビン上昇の症状を伴う、急激な腎機能悪化を特徴とする横紋筋融解症があらわれたとの報告があります。
<ブロモクリプチンメシル酸塩、ドセタキセル水和物、パクリタキセル、セレギリン塩酸塩、シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル、シロスタゾール>
併用する際には減量してください。
<ブロナンセリン、エプレレノン、エレトリプタン臭化水素酸塩、エベロリムス、サキナビルメシル酸塩>
併用している薬剤の作用が強まる可能性があります。
<副腎皮質ホルモン剤(メチルプレドニゾロン)>
併用している薬剤の半減期が延長するとの報告がありますので、減量するなど検討してください。
<エバスチン>
エバスチンの代謝物であるカレバスチンの血中濃度が上昇するとの報告があります。
<エドキサバントシル酸塩水和物>
出血のリスクを増大させるおそれがあります。併用する場合は、エドキサバントシル酸塩水和物の用量は、エドキサバントシル酸塩水和物の添付文書を参照してください。
<ジゴキシン>
ジゴキシンの作用が増強することで嘔気、嘔吐、不整脈などの中毒症状が報告されているので、減量するなどの対応を検討してください。
<ザフィルルカスト>
併用している薬剤の血中濃度が低下するとの報告があります。
<シメチジン>
難聴が報告されておりますので、併用する際には減量をしてください。
<リトナビル>
本剤のAUCが上昇することが予想されています。
上記を使用している方は、エリスロマイシンラクトビオン酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 エリスロマイシンラクトビオン酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 <エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン(クリアミン)、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩(ジヒデルゴット)>
血中濃度を上昇させることにより、四肢の虚血や血管攣縮などが報告されております。
<ピモジド(オーラップ)>
Torsades de pointesを 含むQT延 長、 心室性不整脈などが起こる可能性があります。
<アスナプレビル(スンベプラ)>
肝臓に関連した副作用が発現もしくは増悪する恐れがあります。
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
エリスロマイシンラクトビオン酸塩に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
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