ホスホマイシン

成分名

ホスホマイシン

適応症状

・深在性皮膚感染症
・膀胱炎
・腎盂腎炎
・感染性腸炎
・涙嚢炎
・麦粒腫
・瞼板腺炎
・中耳炎
・副鼻腔炎

【適応菌種】
・黄色ブドウ球菌
・メチシリン耐性黄色
・ブドウ球菌
・腸球菌属
・バンコマイシン耐性腸球菌
・腸内細菌科細菌
・大腸菌
・緑膿菌

簡易説明

・ホスホマイシンは抗菌薬です。(細菌の細胞壁を構成するペプチドグリカンという物質の合成を初期段階で抑えることで殺菌的作用があります。)
・嫌気性菌が繁殖しやすい場所でも活発に働き、細菌の細胞壁の生合成を阻害し病原菌を殺菌します。
・アレルギーを起こすことが少ない抗生物質で、主に深在性皮膚感染症、膀胱炎、腎盂腎炎、感染性腸炎、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、中耳炎、副鼻腔炎などの症状に使用されます。
・近年では、増加する多剤耐性菌の一つであるESBL(基質特異性拡張型βラクタマーゼ)産生腸内細菌に対する有効性も指摘されております。

処方可能な診療科目

内科/耳鼻咽喉科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~3,000円
薬代1錠あたりの目安:250mg約40円/500mg約64円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

ホスミシン錠発売年月日1990年7月

国内のジェネリック認可

国内のジェネリック認可について現在調査中

関連製品(先発薬)

ホスミシン錠250/500【製薬メーカー:MeijiSeikaファルマ】
ホスミシンドライシロップ200/400【製薬メーカー:MeijiSeikaファルマ】
ホスミシンS静注用0.5g/1g/2g【製薬メーカー:MeijiSeikaファルマ】
ホスミシンSバッグ1g点滴静注用/2g【製薬メーカー:MeijiSeikaファルマ】

関連製品(ジェネリック)

国内のジェネリック認可について現在調査中

効果・作用

▼ホスホマイシンの作用▼
ホスホマイシンとは、感染症の治療に用いる抗生物質です。
嫌気性菌が繁殖しやすい場所でも活発に働き、細菌の細胞壁の生合成を阻害、細菌を殺す働きがあります。
主に、深在性皮膚感染症、膀胱炎、腎盂腎炎、感染性腸炎、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、中耳炎、副鼻腔炎などの治療に使用されます。
また、抗菌スペクトルが広く、ブドウ球菌、グラム陽性細菌か、大腸菌、サルモネラ菌、緑膿菌(抗生物質が効きにくいと言われてますが有効)などのグラム陰性細菌など多様な菌種に効果がある「広範囲抗菌剤」として広く知られています。
特徴としてアレルギーを起こすことが少なく、安全な抗生物質で、他の抗生物質と作用点が異なり、単純な構造かつ、きわめて特有な化学構造となっており「作用機序がユニークである」と考えます。

「ホスホマイシン耐性として」
・菌体内へのホスホマイシン透過性の低下
・ホスホマイシン修飾酵素による薬剤の不活性化
・ペプチドグリカン合成酵素の遺伝子変異によることが示唆されております。

▼ホスホマイシンの効果・作用まとめ▼
①細菌の細胞壁の生合成を阻害し殺菌する作用があります。
②感染性腸炎、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、中耳炎、副鼻腔炎などを治療します。
③心不全、腎不全、高血圧症等ナトリウム摂取制限を要する方は使用できません。
④アレルギーを起こすことが少ない抗生物質です。
⑤射剤や内用薬など多種多様な感染症に使用されており、また、点耳剤として外耳炎や中耳炎などにも使用されております。

使用方法

「錠剤の場合」
・成人はホスホマイシンとして1日量2~3g(力価)を3~4回に分けて経口服用してください。
・小児はホスホマイシンとして1日量40~120mg(力価)/kgを3~4回に分けて経口服用してください。
※年齢、症状に応じて適宜増減してください。

「シロップの場合」
小児はホスホマイシンとして1日量40~120mg(力価)/kgを3~4回に分け服用してください。
※年齢、症状に応じて適宜増減してください。

副作用

主な副作用
ホスホマイシンには、副作用が起こる可能性があります。
ホスホマイシンを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
下痢/軟便/腹痛/嘔気/発疹/胃部不快感/嘔吐/食欲不振/消化不良/口内炎/蕁麻疹

重大な副作用
偽膜性大腸炎/血便/重篤な大腸炎/頻回の下痢

極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

その他の副作用
頭痛/浮腫/BUN上昇/AST上昇/ALT上昇/Al‐P上昇/LDH上昇/肝機能異常/胃もたれ/胸やけ/腹部膨満感/皮膚そう痒感/好酸球増多/血小板減少/耳鳴/眩暈/菌交代症/ほてり/発赤/発熱/心悸亢進/倦怠感

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・ホスホマイシンに対する過敏症がある方
・心不全、腎不全、高血圧症等ナトリウム摂取制限を要する方

使用に注意が必要な方
・肝臓病の方
・授乳中の女性
・高齢者

上記にあてはまる方は、ホスホマイシンを使用する事が出来ない可能性があります。
ホスホマイシンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はございません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
シロップタイプは割って飲んでも大丈夫ですか?

特に問題はありませんが、効果が薄れてしまう可能性があるのでそのまま使用することをオススメいたします。

赤ちゃんに飲ませる場合はどうしたらいいですか?

赤ちゃん用の小さいスプーンで少しづつ飲ませてください。

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