セフミノクスナトリウム水和物

成分名

セフミノクスナトリウム水和物

適応症状

〈適応菌種〉
セフミノクスに感性のレンサ球菌属、肺炎球菌、大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、バクテロイデス属、プレボテラ・ビビアを除くプレボテラ属

〈適応症〉
敗血症、扁桃周囲膿瘍を含む扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎

簡易説明

セフミノクスナトリウム水和物は、1973年に明治製菓の研究所で発見されたセファマイシン系抗生物質をもとに開発されました。広範囲の病原細菌に対し強い抗菌力を示す感染症治療薬で、特に大腸菌、肺炎桿菌、インフルエンザ菌などに対して強い抗菌力を示します。また、実験感染症に対しても優れた防御効果が認められています。1987年に注射用メイセリンとして販売が始まり、2008年には「メイセリン静注用1g」として再販売されました。

処方可能な診療科目

総合内科/消化器内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

本剤は処方薬ではありません。
薬代1瓶あたりの目安:1g約562円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月日:1987年8月

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

メイセリン静注用1g【製薬メーカー:Meiji Seikaファルマ】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

海外での使用実績

中国や韓国、タイやスペインなどで販売しています。

効果・作用

セフミノクスナトリウム水和物は、Meiji Seika ファルマ株式会社が開発した薬剤で、感染症に使用されます。ペニシリン結合蛋白への作用に加えて、ペプチドグリカンへの作用を持つため、これまでの薬剤よりも強い短時間殺菌力を発揮すると考えられています。グラム陽性菌やグラム陰性菌に広く抗菌活性を示しますが、中でも特に、大腸菌、肺炎桿菌、インフルエンザ菌、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属やバクテロイデス・フラジリスに対して強い抗菌力を示すことがわかっています。

臨床試験の結果としては、1487名を対象に本剤の有効性を検討しました。有効率は1487名中1099名に認められ、73.9%でした。
疾患別にみた効果は、疑いを含む敗血症では99名中45名に改善がみられ、有効率45.5%、扁桃周囲膿瘍を含む扁桃炎に対しては46名中42名に改善がみられ、有効率91.3%でした。
急性気管支炎及び慢性呼吸器病変の二次感染(慢性気管支炎、細気管支炎、気管支拡張症、慢性呼吸器疾患の二次感染)では、196名中162名で改善し、有効率は82.7%でした。また、肺炎の有効率は80.9%、肺膿瘍の有効率は92.3%、腎盂腎炎の有効率は75.0%でした。

使用方法

先人には、1日2gを2回に分割し、静脈内注射もしくは点滴静注します。
小児には1回1kgあたり20mg/kgを1日3~4回静脈内注射もしくは点滴静注します。
年齢、症状に合わせて増減することが可能ですが、敗血症、難治性もしくは重症感染症には、成人では1日6gまで増量し3~4回に分割して投与してください。

静脈内注射の場合は、1gあたり20mLの注射用水、糖液もしくは電解質溶液に溶解して緩徐に注射します。
また、点滴静注の場合は、1gあたり100~500mLの糖液もしくは電解質溶液に溶解して1~2時間かけて静注してください。

副作用

主な副作用
発疹や発赤、嘔気や嘔吐、食欲不振や下痢などがあげられます。

項目別の発現頻度は以下の通りです。

過敏症・・発疹/発赤/瘙痒/発熱(0.1~5%未満)
腎臓・・BUN上昇/血中クレアチニン上昇/蛋白尿(0.1~5%未満)、乏尿/血尿(頻度不明)
血液・・赤血球減少/ヘマトクリット値低下/ヘモグロビン減少/顆粒球減少/好酸球増多/血小板減少/プロトロンビン時間延長(0.1~5%未満)
肝臓・・AST/ALT/Al-P/γGTP/LAP/LDH/ビリルビンの上昇(0.1~5%未満)、黄疸(0.1%未満)
消化器・・嘔気/嘔吐/食欲不振/下痢(0.1~5%未満)
菌交代症・・口内炎/カンジダ症(0.1%未満)
ビタミン欠乏症・・ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症/出血傾向等)/ビタミンB群欠乏症状(舌炎/口内炎/食欲不振/神経炎等)(0.1%未満)
その他・・全身倦怠感(0.1%未満)

重大な副作用
<ショック>
0.1%未満の発現率で報告されています。不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗などの症状が出た場合には、投与を中止してください。
<汎血球減少症>
<偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎>
腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、すぐに投与を中止してください。

<間質性肺炎、PIE症候群>
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線像異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群などが報告されているので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止して、副腎
皮質ホルモン剤の投与などの処置を検討してください。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■セフミノクスナトリウム水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼メイセリン静注の有効成分
セフミノクスナトリウム水和物
▼代表薬の添加物
なし
・以前、セフミノクスナトリウム水和物を使用して過敏症となったことのある方は使用できません。

使用に注意が必要な方
・セフェム系もしくはペニシリン系抗生物質に対し過敏症となったことのある方は、使用には注意をしてください。
・本人もしくは両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質のある方
・経口摂取ができない方もしくは非経口栄養の方、全身状態の悪い方は、ビタミンK欠乏症状があらわれるリスクがあります。
・高度の腎障害のある方は、投与量を減ずるか、投与間隔をあけて使用してください。高い血中濃度が持続する恐れがあります。
・妊婦もしくは妊娠している可能性のある女性には、投与するメリットが上回るとされる場合にのみ投与を検討してください。
・低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施しておりません。
・高齢者は生理機能が低下しているため、副作用が発現しやすいとされています。また、ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれるリスクがあります。

上記にあてはまる方は、セフミノクスナトリウム水和物を使用する事が出来ない可能性があります。
セフミノクスナトリウム水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
<利尿剤(フロセミド等)>
機序は不明ですが、腎障害が発現、増悪する可能性があります。
<アルコール>
顔面潮
紅、心悸亢進、めまい、頭痛、嘔気などのジスルフィラム様作用があらわれるおそれが
あるので、投与期間中や投与後少なくとも1週間は飲酒を避けるようご指導ください。

上記を使用している方は、セフミノクスナトリウム水和物を使用する事が出来ない可能性があります。
セフミノクスナトリウム水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

セフミノクスナトリウム水和物に関する
よくある質問
本剤を投与することで臨床検査値に異常がみられることはありますか?

ヤッフェ反応によるクレアチニン検査では、みかけ上のクレアチニン値が高値を示すことがあるので注意してください。

臨床検査結果に及ぼす影響

【上記引用元:メイセリン静注用1g 医薬品インタビューフォーム】

薬剤を調整する際に注意することはありますか?

点滴静注の場合は、糖液もしくは電解質溶液に溶解してください。溶液が等張にならないため、注射用水のみに溶解しないでください。

薬剤調製時の注意

【上記引用元:メイセリン静注用1g 医薬品インタビューフォーム】

参考元一覧

メイセリン静注用1g 添付文書

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。