成分名 |
シタフロキサシン水和物 |
適応症状 |
〇咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染
〇膀胱炎、腎盂腎炎、尿道炎
〇子宮頸管炎
〇中耳炎、副鼻腔炎
〇歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎 |
簡易説明 |
広範囲経口抗菌製剤と呼ばれる医薬品です。シタフロキサシンは、好気性、偏性嫌気性のグラム陽性菌、グラム陰性菌から非定型型菌にまで及ぶ幅広い抗菌スペクトルを有し、その抗菌力は、従来のキノロン系薬に比較して強力です。
シタフロキサシンは呼吸器感染症の治療に焦点をあてた他の新規キノロン系抗菌薬とは異なり、呼吸器感染症に加えて尿路感染症、耳鼻科領域感染症、歯科・口腔外科領域感染症および性感染症の治療まで幅広い治療薬として使用することが可能です。
シタフロキサシンはペニシリンアレルギーがありペニシリン系抗生剤が使用できない患者においては、代替薬として用いることが可能で、適応外使用にはなりますがピロリの除菌においてペニシリン系の代わりに使用する事でピロリ菌の除菌を完了することもできる医薬品です。 |
処方可能な診療科目 |
内科/外科/整形外科/呼吸器科/産婦人科/耳鼻咽喉科/歯科/口腔外科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
疾患によって治療方針・検査項目が異なります。
病院によっても若干前後しますがおおよそ以下の通りですが、検査する項目が多ければさらに加算されます。胸部X線検査(レントゲン)を行えば3割負担で630円加算されます。その他、かかる診療科によりCT検査であれば6000円~、MRIであれば5000円~、また血液検査や尿検査等かかる診療科により検査項目も異なります。検査項目に関しては病院にてご確認ください。
診察料としては3500円~5000円
検査料としては1100円~
薬剤料としては260円(1日分)[グレースビット錠50mgとして換算]~ |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
2008年1月25日製造販売承認
2008年4月18日薬価基準収載
2008年6月2日販売 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
グレースビット錠50mg/細粒10%【製薬メーカー:第一三共株式会社】 |
関連製品(ジェネリック) |
シタフロキサシン錠50mg「沢井」【製薬メーカー:沢井製薬株式会社】 |
効果・作用 |
効能効果は咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、尿道炎、子宮頸管炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎に使用が可能な医薬品です。
適応菌種としては本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、緑膿菌、レジオネラ・ニューモフィラ、ペプトストレプトコッカス属、プレボテラ属、ポルフィロモナス属、フソバクテリウム属、トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)、肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ)、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)になります。
【効能又は効果に関連する注意事項】
≪効能共通≫
①本剤は下痢、軟便が高頻度に認められている為、本剤の使用に際しては、リスクとベネフィットを考慮すること。
≪咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、副鼻腔炎≫
②「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断したうえで、本剤の投与が適切と判断される場合に投与する事。
【作用機序】
細菌のⅡ型トポイソメラーゼであるDNAジャイレース及びトポイソメラーゼⅣに作用し、DNA複製を阻害することにより抗菌活性を示します。キノロン系抗菌薬は作用機序の違いから、感染症治療において汎用されているβーラクタム系抗菌薬などの既存抗菌薬と交叉耐性を示しません。また、濃度依存的な殺菌作用を有し、組織細胞内への移行は良好であり、さらに細胞内寄生菌に対して有効性を示すなどの特徴も有しております。 |
使用方法 |
通常、成人に対してシタフロキサシンとして1回50mgを1日2回又は1回100mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分と思われる症例には、シタフロキサシンとして1回100mgを1日2回経口投与することができる。
※腎機能が低下している患者では、本剤の血中濃度が上昇するため、投与量、投与間隔を調節すること。
【腎機能障害患者におけるシタフロキサシンの用法及び用量の目安】
※体重60Kgとした場合を考慮
クレアチニンクリアランスが50≦CLcrの場合、50mgを1日2回又は100mgを1日1回経口投与する。
クレアチニンクリアランスが30≦CLcr<50の場合、50mgを1日1回経口投与する。
クレアチニンクリアランスが10≦CLcr<30の場合、1回50mgを48時間以上の間隔毎に経口投与する。
【重要な基本的注意】
1)本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
2)大動脈瘤、大動脈解離を引き起こすことがあるので、観察を十分に行うととともに、腹部、胸部又は背部に痛み等の症状が現れた場合には直ちに医師の診察を受けるよう患者に指導すること。 |
副作用 |
重大な副作用
1)ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
●血圧低下、呼吸困難、皮疹、血管性浮腫等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置と行う事。
2)中毒性表皮壊死融解症(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(頻度不明)
3)急性腎障害(頻度不明)
4)肝障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)
●AST上昇、ALT上昇等が現れることがあります。
5)汎血球減少症(頻度不明)、無顆粒球症(頻度不明)、溶血性貧血(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)
6)偽膜性大腸炎(頻度不明)
●腹痛、頻回の下痢等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う事。
7)低血糖(頻度不明)
●低血糖性昏睡に至る例も報告されております。糖尿病患者、腎機能障害患者、高齢者で現れやすいとされております。
8)錯乱(頻度不明)、せん妄(頻度不明)、幻覚等の精神症状(頻度不明)
9)大動脈瘤(頻度不明)、大動脈解離(頻度不明)
10)アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害(頻度不明)
●腱周囲の痛み、浮腫、発赤等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う事。
11)痙攣(頻度不明)
12)QT延長(頻度不明)、心室頻拍(頻度不明)
13)間質性肺炎(頻度不明)
14)横紋筋融解症(頻度不明)
その他の副作用
1)過敏症
発疹(1~10%未満)
掻痒症、蕁麻疹(0.1~1%未満)
光線過敏症(頻度不明)
2)精神神経系
頭痛(1~10%未満)
めまい、不眠症(0.1~1%未満)
3)消化器
軟便、下痢、腹痛(1~10%未満)
腹部不快感、悪心、腹部膨満、便秘、消化不良、口唇炎、嘔吐、口渇、口内炎、排便回数増加、舌炎、口の錯覚感(0.1~1%未満)
4)肝臓
ALT上昇、AST上昇、γーGTP上昇(1~10%未満)
ALP上昇、LDH上昇(0,1~1%未満)
5)血液
好酸球数増加(1~10%未満)
好中球数減少、血小板数増加、白血球数減少、白血球数増加(0.1~1%未満)
6)その他
CK上昇、血糖減少、血中カリウム増加、トリグリセリド増加、尿蛋白陽性、膣カンジダ症、異常感、血中仮いう無限小、背部痛、悪寒、倦怠感(0.1~1%未満)
浮腫(頻度不明)
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 1)本剤の成分又は他のキノロン系抗菌薬に対し過敏症の既往歴のある患者
『グレースビット錠50mg』
有効成分:シタフロキサシン水和物
添加剤:Dーマンニトール、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、タルク、マクロゴール600、ジメチルポリシロキサン、二酸化ケイ素、カルナウパロウ
『グレースビット細粒10%』
有効成分:シタフロキサシン水和物
添加剤:D-マンニトール、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、カルメロースナトリウム、黄色三二酸化鉄、ヒドロキシプロピルセルロース、メタクリル酸コポリマーLD、ポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、クエン酸トリエチル、軽質無水ケイ酸、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、香料
2)妊婦または妊娠している可能性のある女性
3)小児等
使用に注意が必要な方 1)合併症・既往歴等のある患者
①てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者
②重症筋無力症の患者
③大動脈瘤又は大動脈解離を合併している患者、大動脈瘤又は大動脈解離の既往、家族歴若しくはリスク因子(マルファン症候群等)を有する患者
2)腎機能障害患者
3)妊婦
4)授乳婦
5)小児等
6)高齢者
上記にあてはまる方は、シタフロキサシン水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 シタフロキサシン水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 1)アルミニウム又はマグネシウム含有の制酸薬等、カルシウム剤、鉄剤
乾燥水酸化アルミニウムゲル、酸化マグネシウム、乾燥硫酸鉄、沈降炭酸カルシウム等
●これらの薬剤とキレートを形成する事で本剤の吸収が低下し効果が減弱される恐れがあります。これらの薬剤は本剤投与後2時間以上あけて投与する事とされております。
2)フェニル酢酸系又はプロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛薬
ケトプロフェン等
●中枢神経におけるGABAA 受容体への結合阻害が増強されると考えられています。服薬によりまれに痙攣をおこすことがあります。
3)副腎皮質ホルモン剤(経口剤及び注射剤)
プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン等
●腱障害のリスクが増大するとの報告があります。これらの薬剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみとしております。
上記を使用している方は、シタフロキサシン水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 シタフロキサシン水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 報告なし
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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サイト利用に関する注意事項 | 医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。 医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。 |