ピランテルパモ酸塩

成分名

ピランテルパモ酸塩

適応症状

回虫の駆除/蟯虫の駆除/鉤虫の駆除/東洋毛様線虫の駆除

簡易説明

コンバントリンは、腸に寄生する寄生虫の神経-筋伝達を遮断して運動麻痺を起こすことにより、体内の寄生虫を体の外に出す駆虫剤です。
通常、回虫、鉤虫、ぎょう虫、東洋毛様線虫の駆除に用いられる薬です。
1回の服用により優れた効果を発揮し、寄生虫症の治療薬として使用されています。
コンバントリンは、素錠とドライシロップ製剤が存在します。

処方可能な診療科目

消化器内科/小児科/内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~3,000円
薬代1錠あたりの目安:100mg53.2円
薬代シロップ剤1gあたりの目安:79.8円 (10%1g)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売開始年月日:2007年10月【コンバントリン錠/コンバントリンドライシロップ】

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

コンバントリン錠100mg【製薬メーカー:佐藤製薬】
コンバントリンドライシロップ100mg【製薬メーカー:佐藤製薬】

関連製品(ジェネリック)

ピランテルパモ酸塩が含有されている動物用のジェネリック医薬品は製造されているが人間用のジェネリック医薬品の製造はありません。

海外での使用実績

ピランテルパモは、すでに仏、スペイン、ポルトガル、フィンランド、チェコ、スロバキア、米、カナダ、メキシコ、豪州、NZ、韓国、中国、フィリピン、シンガポールで一般用医薬品として使用されており、わが国においても医療用医薬品からの転用により消費者へのメリットは大きいと考える。

OTC 医薬品として海外での販売状況

【上記引用元:佐藤製薬株式会社】

効果・作用

ピランテルパモ酸塩は、ファイザー社中央研究所のJ.E.Lynchらによって開発された駆虫薬です。
素錠とドライシロップ製剤の2種類があります。
消化管から吸収されにくく、腸管全域のぎょう虫・回虫・鉤虫(アメリカ鉤虫・ズビニ鉤虫)・東洋毛様線虫のいずれに対しても効果的に作用します。
コンバントリンは、1回の内服で90%の駆虫率があります。
優れた効果を発揮し、寄生虫症の治療において標準的治療薬として使用されております。
食事に関係なく服用できるいため下剤を使用する必要もありません。
効果がよく副作用も少ないので、広く使用されています。

コンバントリン錠は1973年9月、コンバントリンドライシロップは1978年6月より、ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区)が販売を行っておりましたが、2007年11月1日より佐藤製薬が販売を承継しました。この承継により、コンバントリン錠/ドライシロップの製造販売及び医薬情報提供・収集・伝達に関する業務は佐藤製薬が一貫して行っています。

ピランテルパモ酸塩は、ヒトでは回虫(かいちゅう)、鉤虫(こうちゅう)、蟯虫(ぎょうちゅう)、東洋毛様線虫(とうようもうようせんちゅう)の駆虫薬として承認されていますが、イヌでは犬回虫、犬小回虫、犬鉤虫、胃蠕虫などに、ウマでは普通円虫、馬円虫、馬回虫などに効果があるとされています。
他、ウシ、ヒツジ、ブタ、ネコ等でも鉤虫、回虫の駆除に用いられます。イヌのフィラリア予防のために毎月投与する場合もあります。
動物用も商品名は「コンバントリン」です。
■ぎょう虫とは
ぎょう虫は人間の腸に寄生します。体長はオスで2~5mm、メスで8~13mmの細長い寄生虫です。
通常、人間同士の間で感染します。ぎょう虫卵は肉眼では見えません。

使用方法

▼錠剤
通常体重1kg当りピランテルとして10mgを1回経口服用してください。
体重換算による服用量の概算は、【体重換算による服用量の概算】をご確認ください。
本剤は食事に関係なく服用することができ、また下剤を使用する必要ありません。なお、服用は1回のみです。
▼ドライシロップ
通常小児は体重1kg当りピランテルとして10mgを1回経口してください。
体重換算による服用量の概算は、【体重換算による服用量の概算】をご確認ください。
本剤は食事に関係なく服用することができ、また下剤を使用する必要ありません。
本剤は、用時適量の水を加えシロップ剤として服用するが、そのまま経口服用することもできます。なお、服用は1回のみです。

【体重換算による服用量の概算】
体重20kg:ピランテルとして200mg
体重30kg:ピランテルとして300mg
体重40kg:ピランテルとして400mg
体重50kg以上:ピランテルとして500mg

副作用

主な副作用
ピランテルパモ酸塩には、副作用が起こる可能性があります。
ピランテルパモ酸塩を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

腹痛/頭痛/悪心/嘔吐/眩暈/下痢/ 食欲不振/倦怠感/嗜眠/不眠/AST上昇

■ピランテルパモ酸塩の注意すべき副作用
腹痛/頭痛/悪心/嘔吐/眩暈/下痢/食欲不振/倦怠感/嗜眠/不眠

その他の副作用
過敏症/そう痒/蕁麻疹/冷汗/多汗/発疹

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■過敏症
■ピペラジン系駆虫薬投与中
■ピランテルパモ酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方ピランテルパモ酸塩(コンバントリン錠100mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼コンバントリン錠100mgの有効成分
1錠中日局ピランテルパモ酸塩をピランテルとして100mgを含有する。
▼コンバントリン錠100mgの添加物
アルギン酸/トウモロコシデンプン/ラウリル硫酸ナトリウム/ステアリン酸マグネシウム

使用に注意が必要な方
・高齢者
【慎重投与】
・新生児(低出生体重児を含む)
・乳児
・幼児・小児

上記にあてはまる方は、ピランテルパモ酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ピランテルパモ酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
ピペラジン系駆虫薬:スパトニン錠

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
ピランテルパモ酸塩は薬局やドラッグストアで買えますか?

以前は、コンバントリン錠の市販薬が販売されてましたが、販売中止になってしまったので、今あるのはぎょう虫駆除薬のパモキサン錠だけです。
コンバントリン錠だと、ぎょう虫だけじゃなく回虫、鉤虫、蟯虫、東洋毛様線虫などにも効果が期待できますが、パモキサン錠は、ぎょう虫以外には効果がありません。

ぎょう虫はどうやって感染するのですか?

ぎょう虫の卵が口から入ることで感染します。卵は腸管で孵化し、成虫になり盲腸に寄生します。約1か月でメスが卵を産み始め産卵のため移動して、夜間に肛門から這い出してきます。約1万個の卵と液を肛門周囲の皮膚に産み付けます。この産み付けられた卵がまき散らされて、手指、布団、おもちゃなどに付着して、家族や本人に経口感染していきます。卵は室温で2~3週間は感染力があります。
なので、予防が大切です。おしりを手でかかない、排便後と食事前の手洗い、指や爪をかまない、寝具や下着の洗濯、布団干しや寝室の掃除をこまめにして下さい。

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