アフロクアロン

成分名

アフロクアロン

適応症状

外傷後遺症の痙性麻痺
筋萎縮性側索硬化症の痙性麻痺
頚肩腕症候群の筋緊張状態の改善
痙性脊髄麻痺の痙性麻痺
頚部脊椎症の痙性麻痺
後縦靭帯骨化症の痙性麻痺
術後後遺症の痙性麻痺
脊髄血管障害の痙性麻痺
脊髄腫瘍術後後遺症の痙性麻痺
脊髄小脳変性症の痙性麻痺
脊髄損傷後遺症の痙性麻痺
多発性硬化症の痙性麻痺
頭部外傷後遺症の痙性麻痺
脳血管障害の痙性麻痺
脳腫瘍術後後遺症の痙性麻痺
脳性麻痺の痙性麻痺
脳脊髄疾患の痙性麻痺
腰痛症の筋緊張状態の改善

簡易説明

アフロクアロンの薬は筋弛緩薬(きんしかんやく)に分類されます。筋弛緩薬とは、脳から筋肉へ送られる筋肉を緊張する信号を抑え、筋肉を緩め、痛みやしびれを軽減する薬です。通常、頸肩腕症候群や腰痛症、けいれんや麻痺などがある場合の治療に使用されます。副作用発現率が2.6%と低く、服用してからすぐに吸収され、効果が現れることが特徴です。後発医薬品(ジェネリック)も販売されています。

処方可能な診療科目

整形外科、神経内科、脳神経外科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:1,000円から2,000円
薬代1錠あたりの目安:13.4円
薬代後発品1錠の目安:6.4円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

製造販売承認年月日:2007 年 3 月 6 日 (販売名変更に伴う再承認)
薬価基準収載年月日:2007 年 6 月 15 日 (変更銘柄名での収載日)
発売年月日:1983 年 2 月 3 日

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり

関連製品(先発薬)

アフロト錠20mg(ニプロESファーマ株式会社)

関連製品(ジェネリック)

●国内
アロストーワ錠20mg(東和薬品株式会社)
※アロストーワ錠20mg(別名アフロクアロン錠20mg「トーワ」)に関してはメーカーの製造が中止されています。2022年12月で在庫が終了するとの発表があります。

●海外
2017年7月現在海外では販売されていません。

効果・作用

●筋弛緩薬の効果・作用機序・薬理作用について
筋肉の緊張状態が続くと、肩こり、腰痛、頭痛などが起こりやすくなります。筋肉の緊張は脳から脊髄を経て筋肉に指令が伝わることで起こります。筋弛緩薬は筋肉を緊張させる指令の伝達などを抑えて、筋肉の緊張を緩和します。筋肉が突っ張ったまま動かなくなる痙性麻痺などに使用するものもあります。

●アフロクアロンの特徴
脊髄から上部の中枢にかけての広範囲の部分に作用して、筋緊張亢進状態を緩和します。約1時間20分ほどで血中のアフロクアロンの濃度が最大になることから、速やかに効果を示すことが特徴です。
全国72施設で、514例について実施された臨床試験の結果、頸肩腕症候群及び腰痛症における筋緊張状態の改善に対し有用性が認められています。また、全国70施設で、475例について実施された臨床試験の結果、脳血管障害、頸部脊椎症等の神経疾患に伴う痙性麻痺に対し、有用性が認められています。

●他の筋弛緩薬とその特徴
○ミオナール
・脊髄に作用し筋弛緩作用をあらわす他、血管拡張作用などをもつとされます。
・腰痛症などの筋緊張状態改善の他、脊髄損傷などにおける痙性麻痺の改善などに使用する場合もあります。
・顆粒剤もあり、嚥下能力の低下した患者などへのメリットが考えられます。

○テルネリン
・中枢におけるα2受容体に作用し、筋弛緩作用をあらわします。
・本剤のα2刺激作用による血圧低下に注意してください(降圧薬服用中などの場合は特に注意してください)
・腰痛症などの筋緊張状態改善の他、脊髄損傷などにおける痙性麻痺の改善などに使用する場合もあります。
・顆粒剤もあり、嚥下能力の低下した患者などへのメリットが考えられます。

○リンラキサー
・脊髄などに作用し、筋弛緩作用をあらわします。
・主に変形性脊椎症、椎間板ヘルニアなどの運動器疾患に伴う有痛性痙縮に使用します。

○ダントリウム
・骨格筋の興奮・収縮などに作用し、これらを抑えることで筋弛緩作用をあらわします。
・痙性麻痺の他、こむら返りや悪性症候群などに使用する場合もあります。

使用方法

成人の方は1日量60mg(3錠)を3回に分けて1回20mg(1錠)を服用してください。ただし、症状、年齢によって適宜増減することがありますので、必ず薬局からの説明通りに服用してください。

副作用

主な副作用
発疹 、 脱力感 、 ふらつき 、 眩暈 、 眠気 、 悪心 、 食欲不振 、 腹痛 、 胃部不快感 、 過敏症 、 そう痒

その他の副作用
倦怠感 、 頭痛 、 嘔吐 、 下痢 、 口渇 、 便秘 、 腹部膨満感 、 胃炎 、 光線過敏症 、 浮腫 、 耳鳴 、 頻尿 、 口内炎

●副作用の発現確率について
総症例15,884例中、副作用が報告されたのは413例(2.6%)で、主な副作用は発疹0.40%、脱力感0.33%、ふらつき・眩暈0.32%、眠気0.29%です。副作用が見られたときは、医師、薬剤師にご相談ください。
その他の発現部位ごとの確率は以下の通りです。
1.精神神経系:(0.1〜5%未満)ふらつき、眩暈、眠気、(0.1%未満)頭痛。
2.消化器:(0.1〜5%未満)悪心、食欲不振、腹痛、胃部不快感、(0.1%未満)嘔吐、下痢、口渇、便秘、腹部膨満感、胃炎。
3.皮膚:(0.1%未満)光線過敏症。
4.過敏症:(0.1〜5%未満)発疹、そう痒。
5.その他:(0.1〜5%未満)脱力感、倦怠感、(0.1%未満)浮腫、耳鳴、頻尿、口内炎。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・アフロクアロンの成分に対して過敏症の既往歴のある方

使用に注意が必要な方
●重要な基本的注意(服用者全員共通)
反射運動能力の低下、眠気等が起こる可能性がありますので、この薬を服用している方は自動車の運転や機械の操作などを行わないでください。

・高齢者の方
 一般的に生理機能が低下していることが多いので注意が必要です。
・妊娠中の方
・授乳中の方
・小児の方
妊娠中の方、授乳中の方、小児の方に対しては安全性が確立していません。治療上の有益性が危険性を上回るとの医師の判断があったときのみ医師の指示にしたがって服用してください。自己判断での服用は絶対にしないでください。

上記にあてはまる方は、アフロクアロンを使用する事が出来ない可能性があります。
アフロクアロンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

該当なし

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
1日3回服用とありますが、いつ服用すればいいですか?

この薬は食事による影響についてのデータが製薬会社の医療従事者向けのインタビューフォームに記載されていません。そのため、1日のうち3回ある程度均等になるように時間を決めて服用されることをお勧めします。

妊娠中ですがどのような影響があるのでしょうか?

胎盤関門という器官を血液を介して通過するため胎児まで届きます。動物実験の結果になりますが、母親と同じぐらいの濃度で胎児に移行することが分かっています。

授乳中ですがどのような影響があるのでしょうか?

母乳中に成分が移行します。服用後すぐに授乳すれば影響は少ないですが、それでもわずかに乳児に移行します。

透析を受けていますが影響はありますか?

透析に関するデータはありません。もし気になるようでしたら医師、薬剤師にご相談ください。

保存方法・保存期間を教えてください。

保存方法は室温で光を避けて保存してください。保存期間は通常の市場流通下において3年間は安定であるとされていますが、処方後時間がたった薬は使用しないことをお勧めします。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。