成分名 |
エムトリシタビン |
適応症状 |
HIV-1感染症 |
簡易説明 |
HIV-1逆転写酵素の活性を阻害し、感染力のあるウイルスの増殖を抑えます。
通常、他の抗HIV剤と併用し、HIV感染症の治療に用いられます。
同類薬のなかでは副作用が少なく、服用しやすい薬です。また、食事による影響を受けにくく、他の薬との相互作用も少ないので、安定した効果が期待できます。逆転写酵素阻害薬(核酸系)です。 |
処方可能な診療科目 |
泌尿器科/産婦人科/皮膚科/耳鼻咽喉科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安:約2000円~6000円程度
新薬1錠あたりの目安:
エムトリバカプセル200mg 1111.6円/カプセル
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売開始年月日:2005年4月 |
国内のジェネリック認可 |
国内ジェネリック認可なし |
関連製品(先発薬) |
エムトリバカプセル200mg 【製薬メーカー:ギリアド・サイエンシズ】
エムトリシタビンの含有された配合錠として下記薬剤があります【製薬メーカーは全てギリアド・サイエンシズ】
ツルバダ配合錠(エムトリシタビン・テノホビルジソプロキシルフマル酸塩の配合錠)
ビクタルビ配合錠(ビクテグラビルナトリウム・エムトリシタビン・テノホビルアラフェナミドフマル酸塩の配合錠)
スタリビルド配合錠(エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビルジソプロキシルフマル酸の配合錠)
ゲンボイヤ配合錠(エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビルアラフェナミドフマルの配合錠)
デシコビ配合錠 LT/HT(エムトリシタビン・テノホビルアラフェナミドフマル酸塩の配合錠) |
関連製品(ジェネリック) |
なし |
効果・作用 |
エムトリシタビンは、シチジンの合成ヌクレオシド誘導体であり、細胞内酵素によりリン酸化されエムトリシタビン5’-三リン酸となります。エムトリシタビン5’-三リン酸は、HIV-1逆転写酵素の基質であるデオキシシチジン5’-三リン酸と競合すること及び新生ウイルスDNAに取り込まれた後にDNA鎖伸長を停止させることにより、HIV-1逆転写酵素の活性を阻害します。哺乳類のDNAポリメラーゼα、β、ε及びミトコンドリアDNAポリメラーゼγに対するエムトリシタビン5’-三リン酸の阻害作用は弱いことが示されています。
1日1回の服用で済むなど、利便性も高いことから、初回治療における多剤併用療法の基礎薬(ベースドラッグ、バックボーン)として汎用されるようになりました。
単独では弱いので、同系の1種類を加えて基礎薬とし、さらに別系統の主要薬(キードラッグ)を組み合わせる3剤併用療法により強力な効果が得られます。たとえば、エムトリシタビン(FTC)と、同系のテノホビル(TDF)(ビリアード)、それと非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬のエファビレンツ(EFV)(ストックリン)による3剤併用療法です。最近は、ツルバダ錠(TDF+FTC)など利便性のよい配合剤が広く用いられるようになりました。非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬のかわりに、プロテアーゼ阻害薬またはインテグラーゼ阻害薬を用いることもできます。
エムトリバは、HIV感染症患者さんの血中ウイルス量注1)を減らします。
エムトリバは、核酸系逆転写酵素阻害剤と呼ばれるタイプの薬で、エムトリバで血液中のHIVの活動を抑える
と、弱っていた免疫力が回復し日和見感染症注2)にかかりにくくなります。
エムトリバは、短期間の服用でHIV感染症やエイズを完全に治す薬ではなく、服用を続けることで、HIVの活
動を抑制する薬です。日和見感染症やその他の症状に注意し、治療を継続する必要があります。
■日和見感染症(ひよりみかんせんしょう)とは
免疫が正常な人では問題にならない病原性の弱い微生物によって
引き起こされる感染症です。肺炎・ヘルペスウイルス感染症・非定型
抗酸菌(MAC)症などがあります。
■血液中のウイルス量とは
血液中のウイルス量は、血漿1mL中のウイルスの数であらわされ、治療開始の目安や抗HIV薬の効果判定の指標になります。治療の目標は、長期にわたってウイルス量を検出限界以下に抑え続けることです。 |
使用方法 |
通常、成人はエムトリシタビンとして1回200mgを1日1回経口服用してください。
なお、服用に際しては必ず他の抗HIV薬と併用する必要があります。 |
副作用 |
主な副作用
浮動性めまい/頭痛/不眠症/下痢/悪心/腹痛/高脂血症/食欲減退/体脂肪再分布/体脂肪蓄積/高コレステロール血症
重大な副作用
乳酸アシドーシス/脂肪沈着による重度肝腫大/脂肪肝/肝細胞毒性が疑われる臨床症状/肝細胞毒性が疑われる検査値異常/アミノトランスフェラーゼの急激な上昇/重篤な乳酸アシドーシス
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
■エムトリシタビン注意すべき副作用
浮動性めまい/頭痛/不眠症/下痢/悪心/腹痛/高脂血症/食欲減退/体脂肪再分布/体脂肪蓄積
■エムトリシタビンの上記以外の副作用
高血糖/神経過敏/不安/うつ病/リビドー減退/感情不安定/異常な夢/錯感覚/前庭障害/ニューロパシー/傾眠/末梢性ニューロパシー/思考異常/胃腸障害/消化不良/嘔吐/鼓腸/便秘/胃炎/腹部膨満/口臭/口内乾燥/発疹/皮膚変色/皮膚そう痒症/皮膚乾燥/多汗症/脂漏/帯状疱疹/筋肉痛/関節痛/背部痛/無力症/疼痛/AST増加/ALT増加/血中アミラーゼ増加/CK増加/Al-P増加/白血球減少症/血管拡張/感染/インフルエンザ症候群/倦怠感/発熱
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・過敏症
・妊婦・産婦
■エムトリシタビンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(エムトリバカプセル200mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
・エムトリバカプセル200mgの有効成分
エムトリシタビンとして200mg
・エムトリバカプセル200mgの添加物
クロスポビドン/ステアリン酸マグネシウム/セルロース/ポビドンカプセル本体にゼラチン/酸化チタン/青色2号
使用に注意が必要な方 ・B型慢性肝炎
・腎機能障害
・中等度腎機能障害
・B型肝炎ウイルス感染
・重度腎機能障害
・肝疾患の危険因子を有する
・HBV感染症
・非代償性B型慢性肝炎
・授乳婦
・新生児(低出生体重児を含む)
・乳児
・幼児・小児
・高齢者
【投与に際する指示】
・腎機能障害
・高齢者
上記にあてはまる方は、エムトリシタビンを使用する事が出来ない可能性があります。 エムトリシタビンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 リファンピシン
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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