成分名 |
フロモキセフナトリウム |
適応症状 |
〈適応菌種〉
フロモキセフに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビ
デンシア属、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ・ビビアを除くプレボテラ属
〈適応症〉
敗血症、感染性心内膜炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、尿道炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内
感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、中耳炎、副鼻腔炎 |
簡易説明 |
フルマリンは塩野義製薬が作ったオキサセフェム系抗生物質で、グラム陰性菌とグラム陽性菌に対する強い抗菌力を有し、ジスルフィラムのような作用と腎毒性が少ないという特徴があります。2000年には利便性と無菌性に優れたキット製品が承認されました。本剤はさまざまな感染症からの分離菌に対しても高い菌消失率を示します。 |
処方可能な診療科目 |
総合内科/消化器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
本剤は処方薬ではありません。
薬代1瓶あたりの目安:0.5g約922円/1g約1286円
薬代1キットあたりの目安:1g約1616円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
フルマリン静注用0.5g/フルマリン静注用1g:1988年5月発売
フルマリンキット静注用1g:2001年1月発売 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
フルマリン静注用0.5g/フルマリン静注用1g/フルマリンキット静注用1g【製薬メーカー:塩野義製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
海外での使用実績 |
韓国や中国などで発売されています。 |
効果・作用 |
フロモキセフナトリウムは、塩野義製薬で開発されたオキサセフェム系抗生物質フロモキセフナトリウムの注射製剤です。これまでの薬剤の有効性は保ちつつ、腎毒性が弱い薬剤を目指して開発されました。作用機序としては、細菌の細胞壁合成を阻害することによって殺菌作用を発揮します。ペニシリン結合蛋白に結合親和性を持ち、特にムレイン架橋酵素阻害作用を示すことにより抗菌力を示します。また、フロモキセフナトリウムはメチシリンに耐性のある黄色ブドウ球菌の主な耐性機構の1つである PBP-2を誘導しにくいという特徴を持っています。
フロモキセフナトリウムは試験管内では好気性・嫌気性を問わず、グラム陽性菌やグラム陰性菌に幅広い抗菌スペクトルを持っています。さまざまな細菌が生み出すβ-ラクタマーゼに対して安定的です。また、全身の体液や組織内への移行がしやすく、体内でほとんど代謝されないため、未変化体のまま尿中に排泄されます。
本剤の承認時に行われた国内の臨床試験では、1513名中1120名で症状改善が認められ、有効率は74%でした。疾患別でも有効率を検討しており、それぞれ敗血症、感染性心内膜炎は76.9%、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染では68.9%、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎では93.8%でした。 |
使用方法 |
〈静注用〉
成人には、 1日 1~2gを 2回に分割して静脈内注射もしくは点滴静注します。
小児には、1日 60~80mg/kgを 3~4回に分けて静脈内注射又は点滴静注します。未熟児、新生児には、 1回 20mg/kgを生後 3日までは 1日 2~3回、4日以降は、1日 3~4回静脈内注射又は点滴静注します。
年齢、症状に合わせて増減可能ですが、難治性もしくは重症感染症には成人では 1日 4gまで増量し、2~4回に分割投与します。また未熟児、新生児、小児は 1日 150mg/kgまで
増量し、3~4回に分割投与します。
〈キット静注用〉
性腎には、通常 1日 1~2gを 2回に分割して点滴静注します。
小児には、通常 1日 60~80mg/kgを 3~4回に分けて点滴静注します。
未熟児、新生児には、通常 1回 20mg/kgを生後 3日までは 1日 2~3回、4日以降は、1日 3~4回点滴静注します。
年齢、症状に合わせて増減可能ですが、難治性もしくは重症感染症には成人では 1日 4gまで増量し、2~4回に分割投与します。また未熟児、新生児、小児は 1日 150mg/kgまで
増量し、3~4回に分割投与します。 |
副作用 |
主な副作用
5%以上発現が報告されている副作用としてAST/ALT上昇があげられます。
重大な副作用
ショックやアナフィラキシー、急性腎障害やTEN、スティーブンジョンソン症候群、肝機能障害や黄疸などに注意をしてください。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■フロモキセフナトリウムを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼フルマリンの有効成分
フロモキセフナトリウム
▼代表薬の添加物
塩化ナトリウム
・以前、フロモキセフナトリウムを使用して過敏症となったことのある方は使用できません。
使用に注意が必要な方 【製剤共通】
・セフェム系抗生物質に対し過敏症となったことのある方
・ペニシリン系抗生物質に対し過敏症となったことのある方
・本人もしくは両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質のある方
・経口摂取の不良な患者もしくは非経口栄養の患者、全身状態の悪い方はビタミン K欠乏症状があらわれることがあります。
・心臓、循環器系機能障害のある方は、ナトリウムの負荷や循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するリスクがあります。
・高度の腎機能障害のある方は、痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすいため、投与量を減らすか、投与間隔をあけるなどして、慎重に投与してください。
・低出生体重児や新生児では在胎週数、投与時の体重を考慮し、投与量や投与回数を調整したうえで慎重に投与をしてください。低出生体重児(未熟児)では、腎が発達段階にあるため血中濃度の半減期が延長し、高い血中濃度が長時間持続するリスクがあります。
・高齢者は一般的に生理機能が低下しているため、用量や投与間隔に注意しながら慎重に投与をしてください。ビタミンK欠乏によって出血傾向リスクが増大する恐れがあります。
【キット静注用】
・高度の腎機能障害のある方は、水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するリスクがあります。
上記にあてはまる方は、フロモキセフナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。 フロモキセフナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 <利尿剤(フロセミド等)>
機序は明確になっていませんが、腎障害が発現・増悪するリスクがありますので、併用する場合には腎機能に注意してください。
上記を使用している方は、フロモキセフナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。 フロモキセフナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
フロモキセフナトリウムに関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
フルマリン 添付文書 |
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