成分名 |
オゼノキサシン |
適応症状 |
ざ瘡の化膿性炎症
表在性皮膚感染症 |
簡易説明 |
オゼノキサシンの薬は2022年8月現在、ゼビアックスローション2%とゼビアックス油性クリーム2%の2種類のみです。よって当記事ではわかりやすくするために以後オゼノキサシンの薬のことを総称して、ゼビアックスと記載します。
ゼビアックスは尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう:ニキビ)や表在性皮膚感染症(とびひなど)を治療します。これらの原因となるアクネ菌やブドウ球菌などの細菌への抗菌作用があります。 |
処方可能な診療科目 |
皮膚科、小児科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約500円~1,000円
薬代の目安:10g約660円(ゼビアックスローション、ゼビアックス油性クリームともに同値段で一本10gです)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
●ゼビアックスローション2%
製造販売承認年月日:2015年9月28日
薬価基準収載年月日:2015年11月26日
販売開始年月日:2016年1月7日
●ゼビアックス油性クリーム2%
製造販売承認年月日:2021年1月13日
薬価基準収載年月日:2021年5月26日
販売開始年月日:2021年6月18日 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックは存在しません。 |
関連製品(先発薬) |
マルホ株式会社
ゼビアックスローション2%
ゼビアックス油性クリーム2% |
関連製品(ジェネリック) |
●日本国内
ジェネリックは存在しません。
●海外
ゼビアックスは承認されていません。販売名XEPIという同成分の薬が存在します。 |
効果・作用 |
●尋常性ざ瘡について
尋常性ざ瘡とはいわゆるニキビのことです。主に男性ホルモンなどの影響により、皮脂の分泌が増えたり、古い角質によって毛穴がふさがれたりすることによって毛穴の中にアクネ菌などの菌が増殖することで起こります。ニキビが進行すると炎症が現れ、さらに悪化すると化膿してニキビ跡(瘢痕:はんこん)が残る場合があります。
●表在性皮膚感染症について
表在性皮膚感染症は黄色ブドウ球菌などにによって尋常性毛瘡(カミソリ負け)、伝染性膿痂疹(とびひ)、化膿性皮膚炎、毛嚢炎などが引き起こされます。黄色ブドウ球菌などを皮膚表在菌といい、これらが毛穴や傷に入り込むことで発症します。
●ゼビアックスの作用機序
ゼビアックスの主成分であるオゼノキサシンはキノロン系抗菌薬に分類されます。細胞の増殖にはたんぱく質が必要です。そのためには、遺伝情報を持つDNA(デオキシリボ核酸)の複製が必要となります。DNA複製にはDNAジャイレースやトポイソメラーゼという酵素が必要となります。ゼビアックスを含むキノロン系抗菌薬はそのDNAジャイレースやトポイソメラーゼIVといった酵素を阻害することで、細胞の増殖を抑えるので、アクネ菌や黄色ブドウ球菌に対しての抗菌作用があるとされています。
●ゼビアックスの臨床試験の結果
13歳以上の表在性皮膚感染症(毛包炎、毛瘡)の患者さんを対象に、ゼビアックスローション2%を7日間塗布した結果、有効率は70.0%でした。そのうち副作用発現確率は7.5%でした。
1歳以上の伝染性膿痂疹(とびひ)の患者さんを対象にゼビアックス油性クリーム2%を7日間塗布したときの有効率は97.6%でした。副作用は認められませんでした。
13歳以上の尋常性ざ瘡(ニキビ)の患者さんを対象にゼビアックスローション2%を用いて実施した臨床試験の結果、61.5%に改善の結果が得られました。最終評価時の減少率は54.77%となっています。
●キノロン系抗菌薬について
キノロン系抗菌薬の先発品にはゼビアックスのほかにアクアチムという薬があります。ゼビアックスは1日1回使用でローション剤とクリーム剤があります。アクアチムは1日2回使用で軟膏剤、ローション剤、クリーム剤があります。
後発薬(ジェネリック)としてナジフロキサシンクリームとナジフロキサシンローションの2種類が2つのメーカーから販売されています。ナジフロキサシンローションは上記と同じ13歳以上の尋常性ざ瘡の患者さんを対象とした臨床試験の結果、最終評価時の尋常性ざ瘡の減少率は53.59%となりました。(ゼビアックスローション2%は54.77%) |
使用方法 |
1日1回適量を患部に塗布してください。また、ざ瘡(ニキビ)には洗顔後使用するようにしてください。 |
副作用 |
皮膚乾燥 、 皮膚刺激感 、 鱗屑 、 落屑 、 紅斑 、 皮膚そう痒 、 皮膚ほてり 、 乾皮症 、 血中ビリルビン増加 、 皮膚違和感
※キノロン系抗菌薬の経口薬にて光線過敏症が報告されています。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ゼビアックスの成分(以下記載)に対して過敏症の既往歴のある方
《成分》
○ゼビアックスローション2%
オゼノキサシン、チオ硫酸ナトリウム水和物、エデト酸ナトリウム水和物、ヒドロキシエチルセルロース、エタノール、1,3-ブチレングリコール、pH調節剤
○ゼビアックス油性クリーム2%
オゼノキサシン、白色ワセリン、オレイルアルコール、ステアリン酸、pH調整剤
使用に注意が必要な方 ・妊娠中の方
→妊娠または妊娠している可能性のある方の使用は避けることが望ましいです。
・授乳中の方
→授乳の継続、中止を医師または薬剤師にご相談ください。ラットによる実験で、皮下投与した際、乳汁中にオゼノキサシンの成分が移行したことがわかっています。
・小児の方
ゼビアックスローション2%は13歳未満の小児を対象とした臨床試験を行っていないため、安全性が確立されていません。ゼビアックス油性クリーム2%は低体重出生児、新生児、乳児を対象とした臨床試験を行っていないため、安全性が確立していません。
全員共通(耐性菌)
この薬の使用については、耐性菌の発言を防ぐため、医師の指示のもと治療に必要な最低限の期間で使用するようにしてください。
また目には使用しないでください。もし目に入った場合は速やかに水で洗い流してください。
上記にあてはまる方は、オゼノキサシンを使用する事が出来ない可能性があります。 オゼノキサシンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
該当なし
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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