ブリンゾラミド

成分名

ブリンゾラミド

適応症状

高眼圧症
緑内障

簡易説明

・眼圧(眼球内部の圧力)を上昇させる原因となる房水(眼房水)の産生を抑制し、流出を促進することで、眼圧降下作用があります。主に、高眼圧症や緑内障の治療に使用されております。
・房水産生を抑え房水流出を促進させるα2刺激薬と房水産生を抑える炭酸脱水酵素阻害薬の配合剤となります。
・房水は眼の毛様体(毛様体突起部)という部位となり、主には炭酸脱水酵素の働きによって産生され 、この酵素の働きを阻害することでも房水産生が抑制されます。

処方可能な診療科目

内科/眼科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1000円~
薬代1錠あたりの目安:1ml 271.6円/ml
薬代後発薬1錠の目安:1ml 131.8円/ml
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

販売開始年月 : 2002年12月

国内のジェネリック認可

あります

関連製品(先発薬)

エイゾプト懸濁性点眼液1%【製薬メーカー:ノバルティスファーマ】
アゾルガ配合懸濁性点眼液【製薬メーカー:ノバルティスファーマ】
アイラミド配合懸濁性点眼液【製薬メーカー:千寿製薬】

関連製品(ジェネリック)

ブリンゾラミド懸濁性点眼液1%「センジュ/ニットー/サンド」【製薬メーカー:千寿製薬/東亜薬品/サンド】

効果・作用

・緑内障は眼の中の圧力(眼圧)が高くなり、視野が狭くなるなどにより目が見えづらくなります。眼圧上昇の主な要因として房水(眼房水)という体液があり、房水が過度に産生されたり流出が滞ると眼圧が上昇します。ブリンゾラミドは、房水産生を抑制することで、房水流出を促進させる「α2刺激薬」と「房水産生」を抑える炭酸脱水酵素阻害薬の配合剤となっております。
・交感神経のα受容体にはいくつかのタイプがあり、その中の一つである「α2受容体」を刺激すると、房水の産生を抑えたり、ぶどう膜強膜流出路からの房水流出を促すことができます。また、房水は眼の毛様体(毛様体突起部)で炭酸脱水酵素の作用により産生され 、この酵素の働きを阻害することでも房水産生が抑えられる。

▼作用機序▼
ブリンゾラミドは炭酸脱水素酵素阻害薬で、特に炭酸脱水素酵素II(CA-II)を強く阻害します。炭酸脱水素酵素は主に赤血球に存在するほか、目を含む全身に遍在します。眼の毛様体中に存在するCA-IIが阻害されると、HCO3-の生成が低下し、対イオンであるNa+の能動輸送が抑制されて房水産生が減少、その結果、眼圧が低下するとなります。

▼緑内障とは▼
緑内障は、大きく「閉塞隅角緑内障」と「開放隅角緑内障」の2つに分かれます。閉塞隅角緑内障は、房水の排水路である隅角が虹彩でふさがれてしまうタイプとなり、多くは慢性型ですが、ときに眼圧が急上昇し激しい眼痛や頭痛、充血や視覚異常などをともなう緑内障発作を起こします。開放隅角緑内障は、隅角とは関係なく、房水の排水口が目詰まりするタイプです。慢性に推移し、自覚症状が乏しく、視野異常にも気づきにくいので、自覚したときには相当に進行していることが多いです。治療は、開放隅角緑内障に準じ、眼圧をさらに低めにコントロールするようにします。ブリンゾラミドは、開放隅角緑内障または正常眼圧緑内障に対し、他の点眼薬といっしょに使います。緑内障の治療目標は、眼圧を低くコントロールして 視神経を守り、視力や視野を長期にわたり維持することです。原因療法薬ではないので一般的に治療期間は長くなりますが、継続的に眼圧をコントロールするために根気よく点眼を続けなければなりません。

▼他のα2刺激薬・炭酸脱水酵素阻害薬配合剤(点眼薬)▼
アイラミド

使用方法

1回1滴、1日2回点眼すること
※十分な効果が得られない場合には1回1滴、1日3回点眼することができます。
「服薬指導のポイント」
・保管は室温保存
・懸濁性点眼液のため点眼前にキャップを閉じたままよく振ること
・眠気、めまい、霧視等を起こすことがありますので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事する場合は注意が必要です
・薬液汚染防止のため容器の先端が直接目に触れないように注意が必要です
・全身性の副作用防止のために点眼後1~5分間目を閉じて涙嚢圧迫する(目がしらを軽くおさえる)こと
・他の点眼剤を併用する場合には10分以上間隔をあけてから使用すること
・コンタクトレンズ使用中の方は点眼前にコンタクトレンズを外し点眼後15分以上あけて再装着すること

副作用

主な副作用
ブリンゾラミドには、副作用が起こる可能性があります。
ブリンゾラミドを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

味覚異常、苦味、味覚倒錯、霧視、眼瞼炎、眼乾燥感、眼異物感、眼充血、眼脂、眼不快感、眼痛

その他の副作用
眼刺激、眼そう痒感、結膜炎、アレルギー性結膜炎、疲れ目、眼瞼辺縁痂皮、角膜炎、角膜上皮障害、点状角膜炎、角膜びらん、眼べとつき感、流涙、下痢、口内乾燥、消化不良、嘔気、脱毛、皮膚炎、頭痛、鼻炎、胸部痛、めまい、呼吸困難、咽頭炎、うつ病、鼻出血、咳嗽、角膜浮腫、発疹、感覚鈍麻、角結膜炎、複視、蕁麻疹、緊張亢進、腎疼痛、疲労、赤血球数減少、耳鳴

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■ブリンゾラミドを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方エイゾプトは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼エイゾプトの有効成分
ブリンゾラミド
▼代表薬の添加物
カルボキシビニルポリマー、チロキサポール、D-マンニトール、エデト酸ナトリウム水和物、ベンザルコニウム塩化物、pH調節剤2成分、等張化剤

■その他の使用できない方
・妊婦/産婦
・過敏症
・重篤な腎障害

使用に注意が必要な方
・新生児(低出生体重児を含む)/乳児/幼児/小児
・角膜障害
・肝機能障害
・急性閉塞隅角緑内障
・起立性低血圧
・脳血管障害
・心血管系疾患
・角膜内皮細胞減少

上記にあてはまる方は、ブリンゾラミドを使用する事が出来ない可能性があります。
ブリンゾラミドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>

上記を使用している方は、ブリンゾラミドを使用する事が出来ない可能性があります。
ブリンゾラミドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
血圧降下剤/中枢抑制剤/バルビツール酸誘導体/オピオイド系鎮痛剤/催眠/鎮静剤/麻酔剤/エタノール摂取/モノアミン酸化酵素阻害剤/炭酸脱水酵素阻害剤<全身投与>/アセタゾラミド<全身投与>/アスピリン

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
ブリンゾラミドの使用期限はどうなりますか?

製造後3年(使用期限内であっても、開栓後は速やかに使用すること。) となっております。

プリンゾラミドの注意点はありますか?

点眼後、全身的に吸収されるため、スルホンアミド系薬剤の全身投与時と同様の副作用があらわれるおそれがあるので注意がひつようです。また、 重篤な副作用や過敏症の兆候があらわれた場合には、投与を中止してください。 急性閉塞隅角緑内障患者に対して使用する場合は、薬物治療以外に手術療法などを考慮してください。

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