成分名 |
ドキシサイクリン塩酸塩水和物 |
適応症状 |
表在性皮膚感染症/深在性皮膚感染症/リンパ管・リンパ節炎/慢性膿皮症/外傷・熱傷及び手術創等の二次感染/乳腺炎/骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎/急性気管支炎/肺炎/慢性呼吸器病変の二次感染/膀胱炎/腎盂腎炎/前立腺炎(急性症、慢性症)/尿道炎/淋菌感染症/感染性腸炎/コレラ/子宮内感染/子宮付属器炎/眼瞼膿瘍/涙嚢炎/麦粒腫/角膜炎(角膜潰瘍を含む)/中耳炎/副鼻腔炎/歯冠周囲炎/化膿性唾液腺炎/猩紅熱/炭疽/ブルセラ症/ペスト/Q熱/オウム病 など |
簡易説明 |
「ドキシサイクリン塩酸塩水和物」はメタサイクリンから化学的に合成されたテトラサイクリン系に属する抗菌薬で、表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、尿道炎、淋菌感染症、感染性腸炎、コレラ、子宮内感染、子宮付属器炎、眼瞼膿瘍、涙嚢炎、麦粒腫、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、歯冠周囲炎、化膿性唾液腺炎、猩紅熱、炭疽、ブルセラ症、ペスト、Q熱、オウム病などの治療に用いられます。
日本では、ファイザーがビブラマイシンの商品名で販売しています。
「ドキシサイクリン塩酸塩水和物」はドキシサイクリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、肺炎桿菌、ペスト菌、コレラ菌、ブルセラ属、Q熱リケッチア(コクシエラ・ブルネティ)、クラミジア属に対して強い抗菌活性を持ちます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/外科/呼吸器科/消化器科/循環器科/耳鼻咽喉科/眼科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
ビブラマイシン錠50mg 12.5円/錠(薬価)
ビブラマイシン錠100mg 22円/錠 (薬価)
*病院によって差が有り。初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1976年12月認可 |
国内のジェネリック認可 |
- |
関連製品(先発薬) |
ビブラマイシン錠50mg 【製薬メーカー:ファイザー】
ビブラマイシン錠100mg【製薬メーカー:ファイザー】 |
関連製品(ジェネリック) |
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効果・作用 |
「ドキシサイクリン塩酸塩水和物」はメタサイクリンから化学的に合成されたテトラサイクリン系に属する抗菌薬で、細菌のタンパク合成を阻害して、成長、分裂、増殖を妨げる効果を持ちます。
細菌は生命維持や増殖に必要なタンパク質合成が必要で、タンパク質合成をリボソームという器官で行うのですが、そのリボソームは30Sと50Sというサブユニットに分かれています。
「ドキシサイクリン塩酸塩水和物」はリボソーム30Sサブユニットに作用することで、タンパク質合成を阻害することで細菌の増殖を抑えて殺菌的に作用します。
「ドキシサイクリン塩酸塩水和物」はドキシサイクリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、肺炎桿菌、ペスト菌、コレラ菌、ブルセラ属、Q熱リケッチア(コクシエラ・ブルネティ)、クラミジア属に対して強いに抗菌活性を持ち、脂溶性が強くて経口投与での吸収が極めて良く、組織内移行も良好で長時間持続します。
使用にあたっては、「厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き」を参照して、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、「ドキシサイクリン塩酸塩水和物」の投与が適切と判断される場合に投与します。
「ドキシサイクリン塩酸塩水和物」の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐために、原則として感受性を確認して疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめることが推奨されています。 |
使用方法 |
▼用法用量
・成人は初日ドキシサイクリン塩酸塩水和物として1日量200mg(力価)を1回又は2回に分けて経口投与します。2日目よりドキシサイクリン塩酸塩水和物として1日量100mg(力価)を1回に経口投与します。なお、感染症の種類及び症状により適宜増減します。
▼関連する使用上の注意
<コレラ、ペスト、ブルセラ症、Q熱>
・投与開始時期、投与量、投与期間、併用薬等について国内外の学会のガイドライン等、最新の情報を参考にして投与してください。
<炭疽>
・投与開始時期、投与量、投与期間、併用薬等について国内外の学会のガイドライン等、最新の情報を参考にして投与してください。
・体重45kg以上の小児においては、成人と同量を投与できる。体重45kg未満の小児においては体重換算に基づき適切な量を投与してください。
・炭疽の発症及び進展抑制には、米国疾病管理センター(CDC)が、60日間の投与を推奨しています。
<クラミジア感染症>
・本剤の投与期間は原則として14日間とし、必要に応じ更に投与期間を延長します。 |
副作用 |
重大な副作用
▼ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(呼吸困難、血管神経性浮腫等)(頻度不明)
ショック、アナフィラキシーの副作用があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置をおこなってください。
▼中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、剥脱性皮膚炎(頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎の副作用があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置をおこなってください。
▼薬剤性過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止して、適切な処置をおこなってください。また、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意してください。
▼偽膜性大腸炎(頻度不明)
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあります。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には投与を中止して、適切な処置を行ってください。
▼肝炎(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)
肝炎、肝機能障害、黄疸の副作用があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置をおこなってください。
その他の副作用
・AST、ALTの上昇
・食欲不振、悪心・嘔吐
・腹痛、下痢、口内炎、舌炎
・膵炎、食道潰瘍、食道炎、嚥下障害、消化不良、腸炎、肛門周囲炎
・顆粒球減少、血小板減少、溶血性貧血、好酸球増多
・潮紅、低血圧、心膜炎、末梢性浮腫、頻脈
・BUN上昇
・発疹(斑状丘疹性皮疹、紅斑性発疹を含む)
・発熱、蕁麻疹、光線過敏症(爪甲剥離症を含む)、多形紅斑
・色素沈着
・関節痛、筋肉痛
・頭蓋内圧上昇(嘔吐、頭痛、複視、うっ血乳頭、大泉門膨隆等)に伴う症状、ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)、全身性エリテマトーデスの悪化、血清病、耳鳴
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■本剤の成分又はテトラサイクリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分又はテトラサイクリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■食道通過障害のある患者
食道通過障害のある患者は食道潰瘍を起こすおそれがあります。慎重に投与してください。
■経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者はビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがあります。観察を十分に行い慎重に投与してください。
■肝機能障害患者
肝機能障害患者は肝機能障害を悪化させるおそれがあります。慎重に投与してください。
■妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。妊娠後半期の投与により、胎児に一過性の骨発育不全、歯牙の着色・エナメル質形成不全を起こすことがあり、また、動物実験(ラット)で胎仔毒性が認められています。
■授乳婦
母乳中へ移行することが報告されているため、授乳しないことが望ましいです。
■小児等
他の薬剤が使用できないか、無効の場合にのみ適用を考慮してください。小児等(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児等)に投与した場合、歯牙の着色・エナメル質形成不全、また、一過性の骨発育不全を起こすことがあります。
■高齢者
高齢者は一般的に生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすいことや、ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがあります。慎重に投与してください。
上記にあてはまる方は、ドキシサイクリン塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 ドキシサイクリン塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
・バルプロ酸ナトリウム(デパケン、バレリンなど)
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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