レボフロキサシン

成分名

レボフロキサシン水和物

適応症状

表在性皮膚感染症/深在性皮膚感染症/リンパ管・リンパ節炎/慢性膿皮症/ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)/外傷・熱傷及び手術創等の二次感染/乳腺炎/肛門周囲膿瘍/咽頭・喉頭炎/扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)/急性気管支炎/肺炎/慢性呼吸器病変の二次感染/膀胱炎/腎盂腎炎/前立腺炎(急性症、慢性症)/精巣上体炎(副睾丸炎)/尿道炎/子宮頸管炎/胆嚢炎/胆管炎/感染性腸炎/腸チフス/パラチフス/コレラ/バルトリン腺炎/子宮内感染/子宮付属器炎/涙嚢炎/麦粒腫/瞼板腺炎/外耳炎/中耳炎/副鼻腔炎/化膿性唾液腺炎/歯周組織炎/歯冠周囲炎/顎炎/炭疽/ブルセラ症/ペスト/野兎病/肺結核及びその他の結核症/Q熱

簡易説明

レボフロキサシンはニューキノロン系の抗生物質に分類されます
細菌の増殖を抑制し、細菌を死滅させる効果があります。
またペニシリン系やセフェム系の抗生物質にアレルギー反応が出てしまう方も使用できます。

処方可能な診療科目

内科/性病科/泌尿器科/婦人科/耳鼻咽喉科/呼吸器科/歯科/眼科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約1,000円~10,000円
薬代1錠あたりの目安  :250mg約217.5円/500㎎約381.6円(薬価)
細粒の目安 :100㎎約99.9円(薬価)
薬代後発薬1錠の目安  :250mg約56.6円~77.1円/500㎎約97円~135.6円(薬価)
後発細粒の目安     :100㎎約51.2円(薬価)
後発OD錠の目安 :250㎎約77.1円/500㎎約135.6円(薬価)
後発内用液の目安    :250㎎約154.5円(薬価)
後発粒状錠の目安    :250㎎約77.1円/500㎎約135.6円(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1993(平成5)年販売開始

国内のジェネリック認可

ジェネリック有り

関連製品(先発薬)

クラビット錠【製薬メーカー:第一三共】

関連製品(ジェネリック)

レボフロックス/エルクイン/レボクイン/レボフロキサシン錠/レボフロキサシン細粒/レボフロキサシンOD錠/レボフロキサシン粒状錠/レボフロキサシン内用液

効果・作用

レボフロキサシンはニューキノロン系の抗生物質になります。
性感染症や咽頭炎、扁桃炎にも効果があります。 細菌の増殖する際に必要なタンパク質の元「核酸」の生成を阻害し、細菌を死滅させる作用があります。
細菌による感染症の他にもレボフロキサシンは他の抗生物質にあまり効力を示さなかったマイコプラズマ、クラミジア、レジオネア、好酸菌、グラム陽性菌などにも有効です。
その他にも、細菌による二次感染や予防のためにウイルス性のインフルエンザにも使用されています。
旧来の抗菌材に比べて抗菌力は強いですが、副作用が少ないというのも特徴となっています。
抗生物質の中でもペニシリン系、マクロライド系、セフェム系とは作用するメカニズムが異なりますのでこれらの抗生物質に耐性を持つ菌にも有効的です。

【レボフロキサシンは性病に効果的】
性感染症の原因となる細菌は自身のDNAを複製して増殖する特徴があります。
この増殖の過程を阻害し、さらに死滅までの作用を持つのがレボフロキサシンの効果です。
体内に入り込んだクラミジア菌に対して直接、薬剤が接する時間を伸ばすよりも菌と接する薬剤の濃度を高くし殺菌作用をさらに効果的にする。
つまり「濃度依存性」の抗菌薬として作用をします。 1日1回の服用で効果的にクラミジアや淋病などの性感染症の治療に効果的です。

【レボフロキサシンの効果・作用まとめ】
①グラム陰性桿菌(GNR)に強い上にグラム陽性球菌(GPC)に対しても効果を発揮する。
②緑膿菌という特殊な菌にも有効である。
③性病の原因となる淋菌とクラミジアに対して有効的である。
④抗酸菌(結核など)に有効である。

使用方法

【錠剤の場合】
通常、成人には1回500mgを1日1回服用して下さい。 なお疾患・症状に応じて適宜減量する。
肺結核及びその他の結核症については、原則として他の抗結核薬と併用して下さい。
腸チフス、パラチフスについては1回500mgを1日1回14日間服用して下さい。

【細粒の場合】
通常、成人には1回500mgを1日1回服用して下さい。 なお疾患・症状に応じて適宜減量する。
肺結核及びその他の結核症については、原則として他の抗結核薬と併用して下さい。
腸チフス、パラチフスについては1回500mgを1日1回14日間服用して下さい。

【OD錠の場合】
通常、成人には1回500mgを1日1回服用して下さい。 なお疾患・症状に応じて適宜減量する。
肺結核及びその他の結核症については、原則として他の抗結核薬と併用して下さい。
腸チフス、パラチフスについては1回500mgを1日1回14日間服用して下さい。

【内用液の場合】
通常、成人には1回500mgを1日1回服用して下さい。 なお疾患・症状に応じて適宜減量する。
肺結核及びその他の結核症については、原則として他の抗結核薬と併用して下さい。
腸チフス、パラチフスについては1回500mgを1日1回14日間服用して下さい。

【用法・用量に関する注意点】
①使用にあたり、耐性菌の発現などを防ぐため原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
②レボフロキサシン500㎎1日1回投与は、100㎎1日3回投与に比べ耐性菌の出現を抑制することが期待できる。 服用に際し、用量調節を含め250㎎を用いる場合も分割服用は避けて必ず1日量を1回で服用する。
③腸チフス、バラチフスについては14日間服用すること。
④炭疸の発症または進展の抑制の場合には60日間の服用を推奨されています。
⑤腎機能低下患者の方は、高い血中濃度が持続するので必要に応じて服用量を減らしたり、服用間隔をあけて服用する事が望ましいです。

副作用

▼レボフロキサシンの良くある副作用
発疹/不眠/めまい/頭痛/吐き気/嘔吐/下痢/腹部不快感/腹痛など

副作用の出方は、個人差や服用量によっても違ってきます。
レボフロキサシンは、医師や薬剤師に指示された、用法・用量を守っていれば安全に使用出来るお薬です。

■レボフロキサシン副作用(重度)
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
▼アナフィラキシーショック
気持ち悪い、冷や汗、顔面蒼白、手足の冷え、手足の痺れ、じんましん、全身発赤、顔の腫れ、喉の腫れ、呼吸困難、目眩、血圧低下、意識が遠のくなど
▼中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群
発熱、紅斑・水疱・びらん、眼球結膜の充血など
▼痙攣
筋肉が発作的に収縮するなど
▼QT延長、心室頻拍
動悸がする、胸が痛い、胸の不快感がするなど
▼急性腎不全、間質性腎炎
発熱、全身倦怠感、尿量減少、手足や顔のむくみ など

重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

■レボフロキサシンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(クラビット錠の場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼クラビット錠の添加物
・結晶セルロース
・カルメロース
・ヒドロキシプロピルセルロース
・フマル酸ステアリルナトリウム
・ヒプロメロース
・酸化チタン
・タルク
・マクロゴール6000
・黄色三二酸化鉄
・カルナウバロウ

【使用に注意が必要な方】
①高度の腎障害のある方
②てんかん等のけいれん性疾患又はこれらの既往歴のある方
③キノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある方
④重篤な心疾患(不整脈、虚血性心疾患等)のある方
⑤重症筋無力症の方
⑥高齢者の方
上記にあてはまる方は、レボフロキサシンを使用する事が出来ない可能性があります。

【使用できない方】
①妊娠中、授乳中の方
②低出生体重児、新生児、乳児、幼児の方

レボフロキサシンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

【併用禁忌薬】
アミノレブリン酸塩酸塩が含まれている医薬品
【併用注意薬】
スルホニルウレア系薬剤/インスリン製剤/フェニル酢酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤/プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤/フルルビプロフェン/アルミニウムを含有する制酸剤<経口>/マグネシウム含有制酸剤<経口>/鉄剤<服用>/クマリン系抗凝血剤/ワルファリン/QTを延長する薬剤/デラマニド
【併用が注意の飲食物】
鉄分を含むもの(バジル、海苔、あゆ、ひじき、あさり など)

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、むやみに他の医薬品と併用するのは危険です。
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
レボフロキサシンを服用中に飲酒したらいけないですか?

アルコールは併用禁忌とはなっていませんが、病変が悪化するリスクも考えられますので飲酒はほどほどになさって下さい。

クラミジアの完治には何日間服用すれば完治しますか?

2週間前後は服用して下さい。耐性菌もありますので、効果が見込めなった場合は別の薬に変更する必要があります。

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