クロトリマゾール

成分名

クロトリマゾール

適応症状

足部白癬(汗疱状白癬、趾間白癬)/頑癬/斑状小水疱性白癬/指間糜爛症/間擦疹/乳児寄生菌性紅斑/皮膚カンジダ症/爪囲炎/癜風

簡易説明

クロトリマゾールは日本国内では1960年代始めから水虫などの治療に使用されてきた歴史が長い治療薬になります。
抗真菌薬であるクロトリマゾールは、体内に増加した真菌(カビ)を抑え殺菌する効果があります。
クロトリマゾールは白癬菌に対する抗真菌力が強く、さらに皮膚への貯留性が高いのでイミダゾ―ル系抗真菌薬に属します。

処方可能な診療科目

皮膚科/性病科/泌尿器科/婦人科

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。
診察料などの目安  :約2,500円~10,000円
薬代1錠あたりの目安:100㎎約58.5錠
クリームの目安   :1g約19.5円
外用液の目安 :1ml約19.5円
トローチの目安 :1錠355.7円

薬代後発薬1錠の目安:100mg約29.8円
後発クリームの目安 :1g約6円
後発外用液の目安 :1ml13.3円

厚生労働省による認可、または発売年月日

1976年1月~販売開始

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり

関連製品(先発薬)

エンペシド腟錠【製薬メーカー:バイエル薬品】
エンペシドクリーム【製薬メーカー:バイエル薬品】
エンペシド外用液【製薬メーカー:バイエル薬品】
エンペシドトローチ【製薬メーカー:バイエル薬品】

関連製品(ジェネリック)

カネステンクリーム/クロトリマゾールジェル/エルシド腟錠/クロトリマゾールクリーム/タオンゲル/タオンクリーム/タオン外用液

効果・作用

真菌感染症には「表在性真菌症」と「深在性真菌症」の2種類が存在します。
水虫、いんきんたむし、カンジダ症などは「表在性真菌症」に分類され、多くの人が発症している症状になります。
表在性真菌症を治療する場合は塗り薬が使用されることが多いです。 発症している患部にだけ塗布するので、副作用の心配はほとんどありません。
クロトリマゾールはクリームのほかに、外用液、膣剤、トローチなどの種類がありカンジダ症には膣剤、HIVに由来する口腔カンジダ症にはトローチなど症状によって使いわけます。
またクロトリマゾールは日本国内でも承認されている「エンペシド」と同一のものになります。

【カンジダ症とは】
カンジダ症は女性特有の症状になり、男性にはあまり症例はありません。
カンジダ菌という真菌(カビ)によって起こる膣炎です。 体内に存在している菌なので誰もが発症してしまう可能性があります。
性行為による感染よりも、ストレスやホルモンバランスの乱れから発症する場合が多く悪化すると陰部の痒み・排尿時の痛み・オリモノの匂いなどの症状がでます。
他にも風邪や性病などで抗生物質の服用でもカンジダになることがあります。
カンジダは一般成人女性の約15%の割合で膣内にカンジダ菌が発生しているといわれています。

使用方法

【クリームの場合】
塗布する前に患部を清潔にしてから、1日2~3回、5~6時間おきを目安に適量を患部に塗布してください。
【膣錠の場合】
基本的には1日1回、1錠を清潔な膣内に挿入してください。
一般的には6日間継続して使用し状況に応じて期間を延長してください。
生理中の膣剤の使用は避けたほうが無難です。
血液とともに成分が外に漏れてしまう可能性があります。
使用中に生理になってしまった場合は、使用を中断し生理が終わったら使用を再開してください。

【外用液の場合】
塗布する前に患部を清潔にしてから、1日2~3回、5~6時間おきを目安に適量を患部に塗布してください。

【トローチの場合】
1日5回、起床から就寝までの間に3~4時間毎に服用してください。
途中でかみ砕いたり、飲み込んだり、強くしゃぶったりせずに、口腔内で完全にとけるまで留めて使用をしてください。

副作用

【クリームの副作用】
・局所の刺激感
・皮膚炎
・発赤
・びらん
・丘疹  など
【膣剤の副作用】
・局所の熱感、刺激感
・そう痒
・発赤
・疼痛  など
【トローチの副作用】
・吐き気
・腹痛
・口内乾燥
・口腔疼痛
・口内灼熱感
・そう痒  など

クロトリマゾールには、副作用が起こる可能性があります。
クロトリマゾールには、副作用が起こる可能性があります。
クロトリマゾールを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
副作用の出方は、個人差や服用量によっても違ってきます。
クロトリマゾールは、医師や薬剤師に指示された、用法・用量を守っていれば安全に使用出来るお薬です。
クロトリマゾールは重篤な副作用の報告はありませんが、上記の副作用が長引いた場合や上記以外の副作用が出た場合は速やかに医師や薬剤師の診察を受けるようにして下さい

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

■クロトリマゾールを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼エンペシド腟錠の添加物
・乳糖水和物
・トウモロコシデンプン
・アルファー化デンプン
・アジピン酸
・炭酸水素ナトリウム
・ステアリン酸マグネシウム
・ステアリン酸
・ポリソルベート80
・軽質無水ケイ酸
▼エンペシドクリームの添加物
・モノステアリン酸ソルビタン
・ポリソルベート60
・ミリスチン酸セチル
・セトステアリルアルコール
・オクチルドデカノール
・ベンジルアルコール
▼エンペシド外用液の添加物
・マクロゴール400
▼エンペシドトローチの添加物
・ブドウ糖
・結晶セルロース
・ポビドン
・ステアリン酸マグネシウム

■エンペシド膣錠の使用上の注意
妊婦(3ヵ月以内)又は妊娠している可能性のある方には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。
■エンペシド外用液の使用上の注意
①妊婦(3ヵ月以内)又は妊娠している可能性のある方には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。
②類薬(イトラコナゾール,ミコナゾール,フルコナゾール)において、乳汁中に移行することが報告されているので、授乳中の方には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けるようにしてください。
■エンペシドクリーム使用上の注意
妊婦(3ヵ月以内)又は妊娠している可能性のある方には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。
■エンペシドトローチ使用上の注意
①HIV感染症患者における口腔カンジダ症に対してのみ適用を考慮してください。
②妊婦(3ヵ月以内)又は妊娠している可能性のある方には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。
③類薬(イトラコナゾール,ミコナゾール,フルコナゾール)において、乳汁中に移行することが報告されているので、授乳中の方には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けるようにしてください。

上記にあてはまる方は、クロトリマゾールを使用する事が出来ない可能性があります。
クロトリマゾールを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

タクロリムス水和物/免疫抑制剤/ピモジド/キニジン/トリアゾラム/シンバズタチン/アゼルニジピン/エルゴタミン/ジヒドロエルゴタミン/バルデナフィル 

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、むやみに他の医薬品と併用するのは危険です。
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

クロトリマゾールに関する
よくある質問
膣内のカンジダなのですが、クリームや軟膏では改善できませんか?

膣剤の方が向いていますが、局所投与により改善は期待できます。

カンジダで陰部にクロトリマゾールを塗っていますが、スースーします。大丈夫なのでしょうか?

副作用として局所の刺激感、熱感、発赤などがあります。そこまで強いものではない作用にはなりますが、もし強く感じるようでしたら医師への相談をしてください。

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