オキサシリン

成分名

オキサシリン

適応症状

ペニシリン耐性菌による感染症

簡易説明

・β-ラクタム系抗生物質で。「メチシリン類似の抗菌・耐性菌活性」を示す抗生物質となっております。
・殺菌効果があり、主に「黄色ブドウ球菌感染症」や「蜂窩織炎」などの症状に使用されております。
・メチシリンの代わりにメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) 検査用に繁用されております。(※MRSAには効果はありません)
・経口、注射で投与され、母核構造としては、「6-アミノペニシラン酸」をもっております。
・低範囲ではあるが「ペニシリナーゼ」や「β-ラクタマーゼ」を産生する「グラム陽性菌」や「グラム陰性菌」にも効果を発揮します。

処方可能な診療科目

内科、皮膚科

健康保険の適応

日本では使用されてない為、適応外

病院で処方してもらう時の費用目安

日本では使用されてない為、費用目安はなし

厚生労働省による認可、または発売年月日

試験研究用薬の為販売しておりません

国内のジェネリック認可

なし

関連製品(先発薬)

試験研究用薬の為販売しておりません

関連製品(ジェネリック)

なし

効果・作用

・メチシリン類似の抗菌・耐性菌活性を示す抗生物質です。
・殺菌効果があり、特にペニシリナーゼ抵抗性黄色ブドウ球菌に効果作用があります。(※MRSAには効果はありません)
・作用機序は、ペニシリンと同じで、ペプチドグリカン(細菌細胞壁の構成成分)の生合成を阻害いたします。生合成に関するトランスペプチダーゼを阻害します。また、細胞壁合成も阻害いたします。

■阻害効果■
・ペニシリンと同じ「細菌細胞壁構成成分」となります。
・ペプチドグリカンの生合成や、ペプチドグリカン生合成に関与するトランスペプチダーゼの細胞壁合成に有効となっております。
・低範囲ではあるが「ペニシリナーゼ」や「β-ラクタマーゼ」を産生する「グラム陽性菌」や「グラム陰性菌」にも効果を発揮します。
・特にペニシリナーゼ抵抗性黄色ブドウ球菌に有効となっておりますが、MRSAには無効となります。
・ペプチドグリカン生合成に関与するトランスペプチダーゼを阻害、細胞壁合成を阻害いたします。

◆グラム染色◆
・細菌の分類に用いられる染色法のことです。
・石炭酸ゲンチアナ液やルゴール液で染色、水、アルコールで脱色し、サフランなどで染色したのち、最初の液が脱色されずに濃紫色に染まるものをグラム陽性菌、脱色されて染まらないものをグラム陰性菌と呼ばれております。


■β-ラクタマーゼの作用と特徴■
・薬剤耐性において、どの抗菌薬にどのように抵抗するか遺伝情報(薬剤耐性遺伝子)は、多くの場合宿主細胞内(病原菌の細胞質内)で自律的に増殖できる環状DNA(プラスミド)に獲得、保存されており、プラスミドは非伝達性プラスミド及び伝達性薬剤耐性プラスミド(Rプラスミドに分類することが可能です。
・抗菌薬に対する耐性機構はその種類によって異なり、耐性機構として「β-ラクタマーゼによるβ-ラクタム系(ペニシリン系及びセファロスポリン系)抗菌薬」の不活化であると考えられております。また、多くの菌にとっても抗菌薬の攻撃を避ける重要な機構となっており、これを発展させることで現在まで生存させることが可能となりました。
・細菌特有の細胞壁合成酵素に特異的に阻害作用があり毒性も低いのが特徴です。
※細胞壁がない「マイコプラズマ」に対してはβラクタム系抗生物質は抗菌作用を持っておらず、細菌とは異なる細胞壁を持つ真菌や古細菌、細胞という形態をとらないウイルスについても効果はありません。

◆メチシリン耐性黄色ブドウ球菌とは◆
・抗生物質メチシリンに対する薬剤耐性を持っている、黄色ブドウ球菌のことで、実際は抗菌薬に耐性を示す多剤耐性菌でもあります。

◆βラクタム系抗菌薬とは◆
・分子中にベータラクタム環をもつ抗生物質のことです。種類としては、ペニシリン(ペナム)系、セフェム(セファロスポリン)系、カルバペネム系に大別されております。

【使用方法】
経口(非経口薬について、溶液と容器で許可を得てる場合、投与する前に、粒子と変色を目視検査が必要です)
静脈内注射

使用方法

経口(非経口薬について、溶液と容器で許可を得てる場合、投与する前に、粒子と変色を目視検査が必要です)
静脈内注射

副作用

主な副作用
オキサシリンには、副作用が起こる可能性があります。
オキサシリンを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

「オキサシリンの主な副作用」

・ペニシリン・ショックと言われるアナフィラキシー・ショック
(アレルギー反応の発生率は0.7~10%と言われております。投与後20分以内に発生、じんま疹、血管神経性浮腫、喉頭けいれん、気管支、低血圧、血管虚脱、最悪の場合、死に至ることもありますのでご注意ください)
肝障害などがあり、既往症のあるもの

重大な副作用
・アナフィラキシー・ショック
(じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい、冷汗、顔が白くなる、手足のしびれ、脈が弱い、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れるなど)

・急性腎不全
(尿が少ない・出ない、むくみ、尿の濁り、血尿、だるい、吐き気、頭痛、のどが渇く、けいれん、血圧上昇など)

・血液障害、溶血性貧血
(発熱、喉の痛み、だるい、出血傾向(血豆・青あざ、歯肉出血、鼻血、血尿)、息切れ、動悸、黄疸(皮膚や白目が黄色)、むくみ、尿量減少など)

・大腸炎
(激しい腹痛、頻回な下痢、発熱、血液便、下血など)

・重い皮膚・粘膜障害
(発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感など)

極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

その他の副作用
・発疹(小さな赤いブツブツが体にあらわれる)
・じん麻疹(プックリと赤く腫れる、かゆみがある)
・軟便
・下痢
・腹痛
・吐き気
・長期に服用することで、菌交代症(口内炎、カンジダ症)やビタミンK欠乏症(出血傾向)

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
ペニシリン・ショックと言われるアナフィラキシーショックがある方
肝障害がある方

使用に注意が必要な方
高齢者
(静脈内投与する場合、血栓性静脈炎の可能性を確実にするために注意が必要)
妊娠中の方
母乳育児の母親
小児

上記にあてはまる方は、オキサシリンを使用する事が出来ない可能性があります。
オキサシリンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
・デキストロースを含む溶液
・トウモロコシまたはトウモロコシ製品に対する既知のアレルギーを持つ方

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
薬局で手に入りますか?

日本では未発売となっております。購入に関しては個人輸入などの方法もございますが、利用の際には自己責任となりますので、ご注意ください。

経口と静脈注射はどちらが効果ありますか?

特に効果の差異はありません。

同じ抗菌薬を使う時、その都度問診を受けなければならないのでしょうか?

アレルギー反応がない場合、問診は不要ですが、抗菌薬を使用すればするほど、宿主は感作されていきますので、その後のアレルギー反応は出やすくなるのは理解していてください。

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。