オキシテトラサイクリン

成分名

オキシテトラサイクリン

適応症状

抜歯創・口腔手術創の二次感染 など

簡易説明

「オキシテトラサイクリン」は2番目に発見された一群の広域スペクトラム性抗生物質の総称であるテトラサイクリン系抗生物質で、抜歯創・口腔手術創の二次感染などの細菌感染症の治療で用いる薬になります。
日本では、ジーシー昭和薬品がオキシテトラコーンの商品名で販売しており、また、陽進堂がテラマイシンの商品名で販売しています。
「オキシテトラサイクリン」の適応菌種は制限が設けられておらず、オキシテトラサイクリン感性菌とされており、一般の感染症や稀な感染症などの、多くの感染症の治療に用いられますが、近年では耐性菌が増加していることから、使用頻度は減少しています。

処方可能な診療科目

内科/外科/皮膚科/歯科/口腔外科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
オキシテトラコーン歯科用挿入剤5mg 17.2円/個(薬価)
テラマイシン軟膏(ポリミキシンB含有)10.7円/g (薬価)
*病院によって差が有り。初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1970年8月認可

国内のジェネリック認可

-

関連製品(先発薬)

オキシテトラコーン歯科用挿入剤5mg【製薬メーカー:ジーシー昭和薬品】

関連製品(ジェネリック)

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効果・作用

「オキシテトラサイクリン」は土壌中の放線菌から発見された抜歯創・口腔手術創の二次感染などの細菌感染症の治療で用いられるテトラサイクリン系抗生物質です。
細菌が必要とする蛋白質の合成を阻害する作用を持ち、細菌の成長・分裂・増殖を妨げる効果を持ちます。
「オキシテトラサイクリン」は歯科用抗生物質製剤や複合抗生物質製剤として使われる薬剤で、テトラサイクリン系抗生物質の作用によって、はれ、かゆみ、皮膚の発赤などの症状を改善して、皮膚感染症、膿皮症、湿疹・皮膚炎群、歯肉炎などの治療に用いられます。
「オキシテトラサイクリン」は、グラム陰性菌、グラム陽性菌、リケッチア、スピロヘータ、クラミジア等に有効で抗菌スペクトルは広いですが、一部の細菌は抵抗性を形成したことで、有効性が低下しています。
「オキシテトラサイクリン」の適応菌種は制限が設けられておらず、オキシテトラサイクリン感性菌とされており、一般の感染症や稀な感染症などの、多くの感染症の治療に用いられます。
海外ではクロストリジウム感染症やスピロヘータ感染症などの、ペニシリンに感性の炭疽症の治療や、呼吸器、尿路、皮膚、耳、眼の感染症や淋病の治療にも用いられます。
また、ペニシリン系/マクロライド系薬剤にアレルギーを持つ患者に用いられることがあり、レジオネラ症の治療にも代替として用いられます。
しかし、近年では細菌が薬に対する抵抗力を持つ耐性菌が増加していることから、「オキシテトラサイクリン」の使用頻度は減少しています。
「オキシテトラサイクリン」は繰り返される刺激に対しての反応が徐々に増大していく感作のおそれがあるので、観察を十分に行い、異常が認めれた場合は医師や薬剤師の指示に従ってください。
「オキシテトラサイクリン」の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐために、原則として感受性を確認して疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめることが推奨されています。

使用方法

▼抜歯創・口腔手術創の二次感染
・抜歯した後に1個から数個を挿入します。

▼深在性皮膚感染症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、慢性膿皮症、表在性皮膚感染症、びらん・潰瘍の二次感染
・1日1回から数回直接患部に塗布又は塗擦します。また無菌ガーゼ等を使用して貼付します。なお、症状により適宜増減します。

副作用

重大な副作用
▼ショック
ショックがあらわれることがあります。観察を十分に行って血圧降下、顔面蒼白、脈拍の異常、呼吸抑制等の症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止して適切な処置を行ってください。

▼中枢神経
振戦、痙れん等の中毒症状があらわれることがあります。観察を十分に行って、症状があらわれた場合には直ちに投与を中止してジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)の投与などの適切な処置をおこなってください。

その他の副作用
・眠気,不安,興奮,霧視,眩暈,悪心・嘔吐等
・発疹等
・キシテトラサイクリン非感性菌による感染症
・オキシテトラサイクリン耐性菌又は非感性菌による感染症、真菌症(白癬、カンジダ症等)、ウイルス感染症
・皮膚の刺激感、発疹、接触性皮膚炎
・長期連用によりステロイドざ瘡(尋常性ざ瘡に似るが、白色の面皰が多発する傾向がある。)、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張)、魚鱗癬様皮膚変化、紫斑、多毛、色素脱失
・大量又は長期にわたる広範囲の投与、密封法(ODT)により、下垂体・副腎皮質系機能の抑制
・眼瞼皮膚への投与により、眼圧亢進、緑内障
・大量又は長期にわたる広範囲の投与、密封法(ODT)により、後嚢白内障、緑内障

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■テトラサイクリン系抗生物質,又はテトラカインに対し過敏症の患者
テトラサイクリン系抗生物質,又はテトラカインに対し過敏症の患者には投与しないでください。

■オキシテトラサイクリン耐性菌又は非感性菌による皮膚感染のある患者
オキシテトラサイクリン耐性菌又は非感性菌による皮膚感染のある患者には感染症を増悪させることがあります。投与しないでください。

■真菌症(白癬、カンジダ症等)、皮膚結核、単純疱疹、水痘、種痘疹のある患者
真菌症(白癬、カンジダ症等)、皮膚結核、単純疱疹、水痘、種痘疹のある患者には感染症を増悪させることがあります。投与しないでください。


■本剤の成分又はテトラサイクリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分又はテトラサイクリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者や、潰瘍(ベーチェット病を除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷のある患者は治癒をさまたげることがあります。投与しないでください。

使用に注意が必要な方
■妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に対しては大量又は長期にわたる広範囲の投与を避けてください。

■小児等への投与
長期・大量投与又は密封法(ODT)により発育障害を来すという報告があります。使用は控えてください。

上記にあてはまる方は、オキシテトラサイクリンを使用する事が出来ない可能性があります。
オキシテトラサイクリンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
よくある質問
「オキシテトラサイクリン」はどんな細菌に効きますか?

「オキシテトラサイクリン」の適応菌種は制限が設けられていません。

「オキシテトラサイクリン」の使用にあたって気を付けることはありますか?

耐性菌の発現等を防ぐために、治療に必要な最小限の使用にとどめてください。

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