成分名 |
テノホビルアラフェナミドフマル酸塩 |
適応症状 |
B型肝炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認されたB型慢性肝疾患におけるB型肝炎ウイルスの増殖抑制 など |
簡易説明 |
「テノホビル アラフェナミドフマル酸塩」は、B型肝炎ウイルス(HBV)の増殖に必要な酵素の働きを阻害することで抗ウイルス作用をあらわす薬で、B型肝炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認されたB型慢性肝疾患におけるB型肝炎ウイルスの増殖抑制に用いられます。
日本では、ギリアド・サイエンシズがベムリディの名前で販売しています。
「テノホビル アラフェナミドフマル酸塩」は、ウイルス遺伝子の複製過程を阻害して、ウイルスの増殖を強力におさえる効果があります。
抗ウイルス療法が適応されるのは、ウイルス量(HBV DNA量)が多く、肝機能値(ALT値)が思わしくないB型慢性肝疾患に対してで、中高年の慢性肝炎に用ることが多く、若い人でも進行が早く沈静化の見通しがなければ、「テノホビル アラフェナミドフマル酸塩」の処方対象になります。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器科/循環器科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
ベムリディ錠25mg 946.5円/錠(薬価)
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
2017年2月認可 |
国内のジェネリック認可 |
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関連製品(先発薬) |
ベムリディ錠25mg【製薬メーカー:ギリアド・サイエンシズ】 |
関連製品(ジェネリック) |
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効果・作用 |
「テノホビル アラフェナミドフマル酸塩」は、B型肝炎ウイルス(HBV)の増殖に必要な酵素の働きを阻害することで抗ウイルス作用をあらわす薬です。
B型肝炎はB型肝炎ウイルス(HBV)の感染によっておこる肝臓の病気で、成人になって感染する急性B型肝炎(慢性化する場合もある)と、母子感染等による患者が多い慢性B型肝炎があります。
慢性B型肝炎が進行すると肝硬変や肝がんになりやすくなり、治療としてウイルスを攻撃する抗ウイルス療法や肝臓を保護する肝庇護療法などが用いられます。
「テノホビル アラフェナミドフマル酸塩」は、肝細胞内でリン酸化され、活性代謝物であるテノホビル二リン酸に変わります。
テノホビル二リン酸は、ウイルスの逆転写酵素により遺伝子‘DNA’に取り込まれて、ウイルスの複製を阻害して、ウイルスの増殖を強力におさえます。 |
使用方法 |
▼用法用量
・成人にはテノホビル アラフェナミドとして1回25mgを1日1回経口投与します。
▼用法及び用量に関連する注意
・本剤の投与期間、併用薬等については、国内外のガイドライン等を参考にしてください。
・本剤の有効成分であるテノホビル アラフェナミドの他、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含む製剤と併用しないでください。
・本剤投与後、クレアチニン・クリアランスが15mL/分未満に低下した場合は、投与の中止を考慮してください。
▼重要な基本的注意
・本剤によるB型慢性肝疾患の治療は、投与中のみでなく投与終了後も十分な経過観察が必要です。経過に応じて適切な処置が必要なため、B型慢性肝疾患の治療に十分な知識と経験を持つ医師のもとで開始してください。
・本剤の投与を中止した場合、肝機能の悪化又は肝炎の重症化を起こすことがあります。本内容を患者に説明して、患者が自己の判断で投与を中止しないように十分指導してください。
・投与開始時に、クレアチニン.クリアランスを測定するなど、腎機能障害の有無に注意してください。クレアチニン.クリアランスが15mL/分以上であることを確認してください。また、本剤投与後も定期的な検査等により患者の状態を注意深く確認してください。
・本剤の投与を開始する前にHIV感染の有無を確認してください。 |
副作用 |
重大な副作用
▼腎不全等の重度の腎機能障害
腎機能不全、急性腎不全、腎不全、近位腎尿細管機能障害、ファンコニー症候群、急性腎尿細管壊死、腎炎等の重度の腎機能障害、腎性尿崩症があらわれることがあります。定期的に検査を行う等観察を十分に行い、臨床検査値に異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行ってください。特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤が投与されている患者では注意してください。
▼乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)
乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
その他の副作用
・悪心、腹部膨満
・消化不良、下痢、放屁、上腹部痛、便秘
・疲労
・ALT増加
・関節痛
・頭痛
・浮動性めまい
・不眠症
・そう痒症、発疹
・血管性浮腫、蕁麻疹
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。
■リファンピシン、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品や薬剤を投与中の患者
リファンピシン、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品や薬剤を投与中の患者は、テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがあります。投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■ヒト免疫不全ウイルス(HIV)/B型肝炎ウイルス(HBV)重複感染患者
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)/B型肝炎ウイルス(HBV)重複感染患者は、本剤のみの投与は避けてください。薬剤耐性HIVが出現する可能性があります。
■病的骨折の既往のある患者又はその他の慢性骨疾患を有する患者
病的骨折の既往のある患者又はその他の慢性骨疾患を有する患者は、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行ってください。成人のB型慢性肝疾患患者に対する本剤の48週間投与により、腰痛と寛骨の骨密度の低下が認められています。主な内容として、腰椎と寛骨で投与開始後24週時にかけて発現しました。
■腎機能障害のリスクを有する患者
腎機能障害のリスクを有する患者は、血清リンの検査も実施してください。
■非代償性肝硬変患者
非代償性肝硬変患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していません。
■妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
■授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮して、授乳の継続又は中止を検討してください。動物試験でテノホビルの乳汁への移行が報告されています。テノホビル アラフェナミドのヒト乳汁への移行の有無については不明です。
■小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していません。
■高齢者
高齢者は、一般に、生理機能が低下していることが多いことから、注意が必要です。
上記にあてはまる方は、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 テノホビルアラフェナミドフマル酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・リファブチン
・カルバマゼピン
・フェノバルビタール
・フェニトイン
・ホスフェニトイン
・アシクロビル
・バラシクロビル塩酸塩
・ガンシクロビル
・バルガンシクロビル塩酸塩
上記を使用している方は、テノホビルアラフェナミドフマル酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 テノホビルアラフェナミドフマル酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ・リファンピシン(リファジン)
・セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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