成分名 |
デメチルクロルテトラサイクリン塩酸塩 |
適応症状 |
表在性/深在性皮膚感染症、咽頭炎/喉頭炎、気管支炎、肺炎、肺腫瘍、尿道炎、子宮内感染、つつが虫病、副鼻腔炎、乳腺炎、骨髄炎、外耳炎、急性気管支炎、涙嚢炎、慢性呼吸器病変の二次感染、淋菌感染症、百日咳、ガス壊疽、ワイル病、発疹チフスなど |
簡易説明 |
テトラサイクリン系抗菌薬。細菌のタンパク質合成を阻害することによって抗菌作用を示す。 |
処方可能な診療科目 |
内科/呼吸器科/婦人科/泌尿器科/耳鼻科/皮膚科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
適応疾患や検査などにより異なるため費用目安は不定である。
また、多くが院外処方となるため、調剤薬局で薬をもらうのにも費用がかかる。
薬局での費用も処方日数や薬局によっても費用が異なる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
販売開始1964年10月
薬価収載2009年9月 |
国内のジェネリック認可 |
- |
関連製品(先発薬) |
レダマイシン |
関連製品(ジェネリック) |
- |
効果・作用 |
細菌の増殖に関わるリボソームに作用します。
細菌におけるリボソームは、タンパク質の合成に寄与しており、生命維持には欠かせません。
また、リボソームは30Sと50Sのサブユニットに分かれています。
本剤は30Sサブユニットに作用し、細菌のタンパク質合成を阻害します。 |
使用方法 |
通常450mg~600mg/日 2~4回に分けて内服。
年齢・症状により医師の判断で適宜増減する。
咽頭・喉頭炎、急性気管支炎、扁桃炎、副鼻腔炎などに使用する際は、厚生労働省より発行されている「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照する。
ラットによる動物実験にて胎児毒性が認められているため、妊婦や妊娠の可能性のある女性への投与は、治療上の有益性が投与しないことによる症状のリスクを上回るとされる時に投与する。
小児では歯牙の着色・エナメル質形成不全を起こすことがあるため、他の薬剤を検討。他の薬剤に変更不可・他の薬剤が無効の場合にのみ使用を検討する。
耐性菌の発現を防ぐため、細菌への感受性を確認し、必要な期間のみ投与する。漫然と使用継続することは耐性菌発現リスクを増加させる。 |
副作用 |
主な副作用
発疹、下痢、発熱、蕁麻疹、悪心、肝機能低下、顆粒球減少、光線過敏症、食欲不振、口内炎、ビタミン欠乏症
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 本剤はテトラサイクリン系抗菌薬のため、本剤を含め他のテトラサイクリン系抗生剤で過敏症(アレルギー症状)の経験がある方
使用に注意が必要な方 肝機能が低下している方、腎機能が低下している方
肝臓や腎臓は医薬品の代謝・排泄にかかわる機能を果たしているため、肝臓や腎臓の機能低下により、副作用などのリスクが高くなるため、注意が必要。
食道通過障害や経口摂取不良、全身状態の悪い方。
食道潰瘍やビタミンK欠乏症状のリスクがあるため、注意。
高齢者
生理機能の低下などにより、副作用、ビタミンK欠乏症状などのリスクが高くなるため注意が必要。
上記にあてはまる方は、デメチルクロルテトラサイクリン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 デメチルクロルテトラサイクリン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ◆カルシウム、鉄、マグネシウムを含むを製剤。
本剤の吸収が低下することより、効果が減弱する可能性あり。併用する場合は、服用時間を3〜4時間ずらす。
▼相互作用の発生機序
本剤と金属イオンがキレートを形成することによって本剤の吸収を阻害する。
◆ランタン
上記理由と同様。併用する際は、ランタン服用後2時間以上間隔をあけて本剤を内服する。
▼相互作用の発生機序
本剤のランタンが難溶性の複合体を形成することによって腸管からの吸収を妨げることによって効果が減弱する。
◆ワルファリンカリウム
ワルファリンカリウムの作用を増強させる可能性あり。
▼相互作用の発生機序
本剤により腸内細菌が減少する場合があり、それによってビタミンK合成が阻害される。その結果ワルファリンカリウムの作用を増強させる。
また、カルシウムイオンとキレートを形成し、血漿トロンビン活性を抑制する。
◆スルホニルウレア系(SU剤)血糖降下薬
血糖降下作用を増強する可能性あり。それにともなって低血糖のリスクもあり。
▼相互作用の発生機序
機序は不明。しかし、同系統の薬剤によりSU剤の作用増強の報告があるため、本剤でも相互作用発現の可能性があるとされいる。併用する場合は、低血糖のリスクがあるため、適切な服薬指導やブドウ糖の携帯などが望まれる。
◆メトトレキサート
メトトレキサートの作用を増強する可能性あり。
▼相互作用の発生機序
血漿タンパクと結合しているメトトレキサートを遊離することによってメトトレキサートの作用を増強させる。
◆ポルフィマーナトリウム
光線過敏症の発症の可能性あり。
▼相互作用の発生機序
ポルフィマーナトリウムは光感受性物質であり、レーザー照射と併用した抗がん剤である。この光感受性物質によって、皮膚への光感受性も上昇し、光線過敏症のリスクが上昇する。
◆ジゴキシン
ジゴキシンの作用を増強させる可能性あり。
▼相互作用の発生機序
ジゴキシンの代謝に関与する腸内細菌が、本剤使用により減少するため、ジゴキシンの血中濃度が上昇する。この際、ジゴキシン中毒にも注意が必要。
◆黄体・卵胞ホルモン配合剤
黄体・卵胞ホルモン配合剤の作用を減弱するおそれあり。また、不正性器出血の発現率が増大するという報告あり。
▼相互作用の発生機序
黄体・卵胞ホルモン配合剤は腸管循環するが、本剤使用により腸内細菌が減少すると腸管循環における再吸収が阻害されるため、作用が減弱する。
◆ボツリヌス毒素製剤
筋弛緩作用が増強され、過剰な筋弛緩作用発現の可能性あり。
▼相互作用の発生機序
本剤も筋弛緩作用があるため、作用増強の可能性がある。
上記を使用している方は、デメチルクロルテトラサイクリン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 デメチルクロルテトラサイクリン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 報告なし
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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