ケトコナゾール

成分名

ケトコナゾール

適応症状

足白癬/体部白癬/股部白癬/指間糜爛症/間擦疹/乳児寄生菌性紅斑/爪囲炎/外陰部カンジダ症/皮膚カンジダ症/癜風/脂漏性皮膚炎

簡易説明

ケトコナゾールは真菌というカビを殺菌する効果があります。
白癬菌、カンジダ症、癜風などの治療に用いられます。
日本国内ではクリームとローションが販売されていますが、海外ではケトコナゾールを含有する錠剤やシャンプーなども販売されています。
強い殺菌効果が見込めるので服用し続けることで完全に真菌を死滅させます。

処方可能な診療科目

皮膚科/性病科/泌尿器科/婦人科/内科など

健康保険の適応

健康保険適応(一部健康保険適応外あり)

病院で処方してもらう時の費用目安

病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。
診察料などの目安  :約2,500円~10,000円
ローションの目安  :1g約33.40円
クリームの目安 :1g約33.40円

後発ローションの目安   :1g約19.20円
後発クリームの目安 :1g約19.20円
後発外用液の目安  :1g約19.20円
後発外用スプレーの目安 :1g約41.70円

厚生労働省による認可、または発売年月日

不明

国内のジェネリック認可

不明

関連製品(先発薬)

エンペシド腟錠【製薬メーカー:バイエル薬品】
エンペシドクリーム【製薬メーカー:バイエル薬品】
エンペシド外用液【製薬メーカー:バイエル薬品】
エンペシドトローチ【製薬メーカー:バイエル薬品】

関連製品(ジェネリック)

ニゾラール錠/ニトラゼンクリーム/ケトパミンクリーム/プルナクリーム/ケトコナゾールクリーム/ニトラゼンローション/ケトパミン外用液/プルナローション/ケトコナゾールローション/ケトパミン外用スプレー/ケトコナゾール外用ポンプスプレー/ニゾラルシャンプー/ニナゾール錠

効果・作用

ケトコナゾールは足の白癬(水虫)やカンジダなどに対して使用されている抗真菌薬です。
白癬菌からケラチナーゼという酵素が出ており、皮膚の角質の成分である「ケラチン」という蛋白質を溶かして食べて増殖しています。
そのためケラチンが多く含まれている皮膚の角質や爪、毛髪などの部位に発生しやすくなっています。
ケトコナゾールは真菌の細胞膜を構成しているエルゴステロールが生成されるのを防ぐ事で症状を改善していきます。
またケトコナゾールは白癬、カンジダ症、癜風のほかに脂漏性皮膚炎へも効果が認められています。

【真菌感染症とは】
真菌感染症を大きくわけると、『表在性真菌症』と『深在性真菌症』があります。 表在性真菌症は爪、角質、表皮、毛髪などの身体の表面で起こります。
深在性真菌症は皮膚の真皮以下の皮下組織や場合によっては臓器にも感染するものになります。
表在性真菌症の原因菌は白癬菌やカンジダ症などがあります。 発症している人の約90%は白癬菌が原因です。
皮膚の常在菌なので、免疫力が低下しているときなどにみられることがあります。

【ケトコナゾールの皮脂抑制作用】
ケトコナゾールには毛包からの皮脂の分泌を低下させる働きがあります。
皮脂の分泌量と毛髪の太さにはマイナスの相関(皮脂が増えれば毛が細くなること)があるとされていてケトコナゾールには成長期の毛髪を太くする効果もあります。
ケトコナゾールは成長期の毛髪を増やし、なおかつその毛髪を太くするというフィナステリドやミノキシジルに劣らない発毛・育毛効果を発揮する可能性が高い、という事が最近の研究で明らかになっています。

使用方法

【クリームの場合】
▼白癬、皮膚カンジダ症、癜風
1日1回、適量を患部に塗布してください。
▼脂漏性皮膚炎
1日2回、適量を患部に塗布してください。
【ローションの場合】
▼白癬、皮膚カンジダ症、癜風
1日1回、適量を患部に塗布してください。
▼脂漏性皮膚炎
1日2回、適量を患部に塗布してください。
【外用液の場合】
▼白癬、皮膚カンジダ症、癜風
1日1回、適量を患部に塗布してください。
▼脂漏性皮膚炎
1日2回、適量を患部に塗布してください。
【外用スプレーの場合】
▼白癬、皮膚カンジダ症、癜風
1日1回、適量を患部に噴射してください。
▼脂漏性皮膚炎
1日2回、適量を患部に噴射してください。
【錠剤の場合】
▼皮膚真菌の場合
1回1錠を服用してください。
▼カンジダ症の場合
1日2錠を服用してください。
【シャンプーの場合】
①シャンプーで頭皮を洗ったあと、洗い流さず3分~5分程度放置してください。
②週2回、2~4週間使用してください。
③それ以降は、1~2週間に1回の目安で使用してください。

【ケトコナゾール使用にあたり】
①指示された期間、きちんと治療を続けることが大切です。
角質層が厚い部位では完治までに半年~1年以上を要することがあります。
②クリームやローションの場合は指示された使用回数を守って使用して下さい。
使用回数を上回ると皮膚が荒れてしまったり、かぶれを起こしてしまう可能性があります。
③治療開始から2~3週間経過しても症状の改善が見受けられない場合は医師や薬剤師へ受診するようにしてください。

副作用

・腹痛
・吐き気
・下痢
・食欲不振
・発疹
・皮膚灼熱感
・かゆみ
・発赤
・刺激感
・皮膚剥脱 など

ケトコナゾールには、副作用が起こる可能性があります。
ケトコナゾールを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
副作用の出方は、個人差や服用量によっても違ってきます。
ケトコナゾールは、医師や薬剤師に指示された、用法・用量を守っていれば安全に使用出来るお薬です。

■ケトコナゾール副作用(重度)
ケトコナゾールには重篤な副作用はありませんが、上記の副作用が長く続いたりその他の異常が見られた場合は直ちに使用を中止し、医師や薬剤師へ受診をするようにしてください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

■ケトコナゾールを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼ケトコナゾールクリームの添加物
・クロタミトン
・ステアリルアルコール
・ポリオキシエチレンセチルエーテル
・テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット
・モノステアリン酸グリセリン
・リスチン酸イソプロピル
・濃グリセリン
・エデト酸ナトリウム水和物
・カルボキシビニルポリマー
・ポリソルベート60
・パラオキシ安息香酸プロピル
・パラオキシ安息香酸メチル
・クエン酸水和物
・pH調節剤
▼ニゾラールクリームの添加物
・1,3-ブチレングリコール
・セタノール
・D-ソルビトール
・中鎖脂肪酸トリグリセリド
・ハードファット
・モノステアリン酸ソルビタン
・ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60
・ポリオキシエチレンセチルエーテル
・乾燥亜硫酸ナトリウム
・シリコン樹脂

■妊婦・授乳中の方
■肝機能障害のある方
■腎不全のある方

上記にあてはまる方は、ケトコナゾールを使用する事が出来ない可能性があります。
ケトコナゾールを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

【併用禁忌薬】
現在報告されていません。
【併用注意薬】
・制酸薬
・CYP3A4阻害薬
・シンバスタチン、ロバスタチン

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、むやみに他の医薬品と併用するのは危険です。
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
ケトコナゾールは抗生物質なのですか?

ケトコナゾールは合成抗菌剤になりますので、抗生物質のカテゴリーではありません。

男性ホルモン抑制作用があるとの事ですが、同じ作用のフィナステリドとの併用は可能ですか?

添付文書での記載から、AGA治療薬のフィナステリド(プロペシア)との併用で何か副作用があったという報告はありません。

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