成分名 |
アミカシン硫酸塩 |
適応症状 |
敗血症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎
【適応菌種】
アミカシンに感性の大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、緑膿菌 |
簡易説明 |
・アミノグリコシド系の抗生物質となっており、細菌の蛋白合成を阻害し、殺菌的な抗菌作用を示します。
・敗血症、外傷・熱傷、手術創などの二次感染、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎の治療に用いられます。
・薬剤によっては抗菌作用の範囲に違いがあり、淋菌(淋菌感染症の原因菌)やMRSA(MRSA感染症の原因菌)などに抗菌作用があるものもございます。
・ゲンタマイシン耐性菌に対しても、効果の高い抗菌力があり、ゲンタマイシン、ジベカシン、トブラマイシンの3剤耐性菌にも効果を発揮します。 |
処方可能な診療科目 |
薬剤科 |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
アミカシン硫酸塩注射液100mg 97円/管
アミカシン硫酸塩注射液200mg 357円/管
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1990年10月 |
国内のジェネリック認可 |
- |
関連製品(先発薬) |
アミカシン硫酸塩注射液200mg「明治」、アミカシン硫酸塩注射液200mg「サワイ」、アミカシン硫酸塩注射液200mg「日医工」、アミカシン硫酸塩注200mg「NP」、アミカシン硫酸塩注射液200mg「NikP」、アミカシン硫酸塩注射液200mg「F」、アミカシン硫酸塩注射用200mg「日医工」 |
関連製品(ジェネリック) |
- |
効果・作用 |
・アミノグリコシド系の抗生物質で、細菌の蛋白合成を阻害し、殺菌的な抗菌作用があります。
・敗血症や外傷・熱傷および手術創など二次感染、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎の治療に用いられております。
グラム陽性菌及びグラム陰性菌に広範な抗菌作用を有しているので、強力な殺菌をいたします。
・ゲンタマイシン耐性菌に対しても、効果の高い抗菌力を有しており、ゲンタマイシン、ジベカシン、トブラマイシンの3剤耐性菌にも効果がございます。
・筋肉注射をすることにより、血中への移行が素早く、体内で代謝されることなく高濃度で尿中へ排泄させることができます。
・腎毒性及び聴器毒性に関しては、カナマイシンと同じ程度で、ゲンタマイシン、ジベカシンより弱いとされてます。
・細菌の生命維持や増殖にはタンパク質の合成が必要です、リボソームという器官で行われております。
・細菌のリボソームは30Sと50Sに分けられます。
・細菌の30Sサブユニットに作用してタンパク質合成を阻害し、殺菌的に抗菌作用があります。
・薬剤によっては抗菌作用の範囲が異なり、結核菌に対して有用となるストレプトマイシン、結核菌以外にも抗菌作用をあらわすカナマイシン、淋菌に対して抗菌作用をあらわします。
・スペクチノマイシン、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌:MRSA感染症の原因となる菌)に対して抗菌作用をあらわすアルベカシンなどがございます。
◆アミノグリコシド系抗生物質
・アミノ糖又はアミノサイクリトールを含む配糖体抗生物質の総称です。
細菌のタンパク質合成を阻害いたします。
・アミノグリコシド系抗生物質としては、カナマイシン、ゲンタマイシン、ストレプトマイシンがよく知られております。
・アミノグリコシド系抗生物質耐性は、修飾酵素による薬剤の不活性化、排出ポンプによる薬剤の細胞外への排出、細胞膜構造の変化による薬剤透過性の低下、16S rRNA の点変異もしくはメチル化による薬剤作用点の構造変化が報告されております。
◆類似するアミノグリコシド系抗菌薬◆
・硫酸ストレプトマイシン
・硫酸カナマイシン カナマイシン
・ゲンタシン
・トロビシン
・ハベカシン |
使用方法 |
【筋肉内投与の場合】
1回アミカシン硫酸塩として100~200mg(力価)を1日1~2回筋肉内投与する
(小児の場合、アミカシン硫酸塩として1日4~8mg(力価)/kgとし、1日1~2回筋肉内投与する)
※年齢及び症状により適宜増減する
【点滴静脈内投与の場合】
1回アミカシン硫酸塩として100~200mg(力価)を、1日2回点滴静脈内投与する
(小児はアミカシン硫酸塩として1日4~8mg(力価)/kgとし、1日2回点滴静脈内投与する)
※新生児(未熟児を含む)は、1回アミカシン硫酸塩として6mg(力価)/kgを、1日2回点滴静脈内投与する
※年齢、体重及び症状により適宜増減する
※点滴静脈内投与の場合には、100~500mLの補液中に100?200mg(力価)の割合で溶解し、30分~1時間かけて投与する |
副作用 |
主な副作用
過敏症/発疹/そう痒/発熱/カリウム異常/電解質異常/浮腫/蛋白尿/血尿/血清クレアチニン上昇/BUN上昇など
アミカシン硫酸塩には、副作用が起こる可能性があります。
アミカシン硫酸塩を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
重大な副作用
ショック/不快感/口内異常感/喘鳴/眩暈/便意/耳鳴/発汗/第8脳神経障害/耳閉塞感/耳痛/難聴/蝸牛機能障害/急性腎不全/重篤な腎障害
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・本剤の成分並びにアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者
・本人又はその血族がアミノグリコシド系抗生物質による難聴又はその他の難聴のある患者
上記にあてはまる方は、アミカシン硫酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 アミカシン硫酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・腎障害を起こすおそれのある血液代用剤
(デキストラン、ヒドロキシエチルデンプン、等)
※腎障害が発現、悪化することがあるので、併用は避けることが望ましいです。
※腎障害が発生した場合には、投与を中止し、透析療法等適切な処置を行ってください。※機序は明確でないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中への蓄積、近位尿細管上皮の空胞変性が生じるという報告がございます。
・ループ利尿剤
(エタクリン酸、フロセミド、アゾセミド、等)
※腎障害及び聴器障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けることが望ましいです。
※機序は明確ではありませんが、併用するとアミノグリコシド系抗生物質の血中濃度の上昇、腎への蓄積が起こるという報告がございます。
・腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤
(バンコマイシン、エンビオマイシン)
・白金含有抗悪性腫瘍剤
(シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、等)
※腎障害及び聴器障害が発現し、悪化するおそれがあり、併用するのは避けることが望ましいです。
※両薬剤ともに腎毒性、聴器毒性を有しますが、相互作用の機序は不明となっております。
・麻酔剤
・筋弛緩剤
(ツボクラリン、パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物、トルペリゾン、A型ボツリヌス毒素製剤、等)
※呼吸抑制があらわれるおそれがございます。呼吸抑制があらわれた場合には必要に応じ、コリンエステラーゼ阻害剤、カルシウム製剤の投与等の適切な処置を行ってください。。
※両薬剤ともに神経筋遮断作用があり、併用によりその作用が増強される
。
・腎毒性を有する薬剤(シクロスポリン、アムホテリシンB、等)
※腎障害が発現、悪化するおそれがございます。
※両薬剤ともに腎毒性を有するが、相互作用の機序は不明となっております。
上記を使用している方は、アミカシン硫酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 アミカシン硫酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 報告なし
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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