リファブチン

成分名

リファブチン

適応症状

結核症/HIV感染の播種性MAC症の発症抑制/非結核性抗酸菌症/マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス症/MAC症など

簡易説明

リファブチンは抗酸菌症の治療薬で、細菌の遺伝情報物質の合成を阻害するはたらきがあり、抗菌作用を発揮します。
適応となるのは、標準薬のリファンピシンによる治療が不適当な結核症、あるいはマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症に対してで、エイズの人がかかりやすい特殊な病型の播種性MAC症の発症予防にも用いられます。

処方可能な診療科目

内科/循環器科/呼吸器科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約1000円~5000円程
薬代1カプセルあたりの目安:150mg約764円
※病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要です。

厚生労働省による認可、または発売年月日

販売開始年月 : 2008年10月

国内のジェネリック認可

なし

関連製品(先発薬)

【製薬メーカー:ファイザー】ミコブティンカプセル150mg

関連製品(ジェネリック)

【リブチン Lupin Limited】

海外での使用実績

リファブチンは、1992年10月にイタリアにおいて最初の承認を取得して以来、2020年4月の時点でアメリカやイギリスをはじめとするヨーロッパ諸国を含む39ヵ国・地域で承認を取得しています。

効果・作用

リファブチンは抗酸菌症の治療薬で、細菌の遺伝情報物質の合成を阻害するはたらきがあるリファマイシン系抗生物質の抗酸菌症治療薬で、エイズでない人の非結核性抗酸菌症に効能をもつ国内初の抗菌薬になります。
抗菌作用を発揮し、標準薬のリファンピシンによる治療が不適当な結核症、あるいはマイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症に対して効果があり、エイズの人がかかりやすい特殊な病型の播種性MAC症の発症予防にも用いられます。
従来品のリファンピシンと同一系統ですが、リファンピシンで問題となる薬物間相互作用がそれほど強くないことから、併用薬の制約が少ないことが利点としてあげられ、抗エイズウイルス薬との併用も可能となっています。
標準的な抗結核薬が効きにくい多剤耐性結核に対してもある程度の有効性が認められており、類似薬のリファンピシンに比べ細胞移行性が高くて、リファンピシン耐性結核菌の約30%に効果が期待できることから、抗結核薬としては第二線薬の位置付けです。
リファンピシンが副作用や薬物間相互作用で使いにくい時やリファンピシン耐性で十分な効果が得られない場合に第二選択されます。

使用方法

[結核症]
・成人にはリファブチンとして150mg?300mgを1日1回経口投与します。多剤耐性結核症にはリファブチンとして300mgから450mgを1日1回経口投与します。

[マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症の治療]
・成人にはリファブチンとして300mgを1日1回経口投与します。

[HIV感染患者における播種性MAC症の発症抑制]
・成人にはリファブチンとして300mgを1日1回経口投与します。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。

重大な副作用
白血球減少症/貧血/血小板減少症/汎血球減少症/肝機能異常/黄疸/消化管出血/吐血/メレナ/胃腸出血/腎機能障害/痙攣/肝炎/偽膜性大腸炎/クロストリジウム・ディフィシル性下痢/血便/重篤な大腸炎/腹痛/頻回の下痢/ぶどう膜炎/ショック/心停止/心室細動/不整脈/脳出血/溶血性貧血/深部静脈血栓症/血栓性血小板減少性紫斑病/筋痙縮/精神病性障害/歩行障害など

その他の副作用
嘔吐/胃腸炎/消化不良/腹部膨満/おくび/便秘/膵炎/嚥下障害/アフタ性口内炎/口腔カンジダ症/起立性低血圧/心電図での非特異的T波変化/発疹/皮膚そう痒症/皮膚変色/脱毛症/皮膚色素沈着障害/皮膚炎/蕁麻疹/紅斑性皮疹/乾癬/ざ瘡/筋痛/関節痛/筋炎/頭痛/錯感覚/ニューロパシー/浮動性めまい/筋緊張亢進/昏睡/回転性めまい/失語症/不眠症/錯乱状態/不安/うつ病/会話障害/思考異常/感情不安定/食欲不振/体重減少/悪液質/アミラーゼ増加/高尿酸血症/尿変色/頻尿/勃起不全/尿毒症/腎臓痛/血尿/呼吸困難/咳嗽/肺炎/喀血/鼻出血/気胸/気管支痙攣/味覚異常/難聴/視覚障害/網膜炎/弱視/耳鳴/視野欠損/結膜炎/発熱/疲労/無力症/胸痛/疼痛/浮腫/悪寒/背部痛/倦怠感/副腎機能不全/単純ヘルペス/過敏症/口内乾燥/インフルエンザ様症状/角膜沈着物など

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■リファブチンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方は、ミコブティンにアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼ミコブティンの有効成分
リファブチン
▼代表薬の添加物
・結晶セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、含水二酸化ケイ素、酸化チタン、三二酸化鉄、ラウリル硫酸ナトリウム

使用に注意が必要な方
■重度の腎機能障害のある患者(クレアチニンクリアランスが30mL/分未満)
重度の腎機能障害のある患者(クレアチニンクリアランスが30mL/分未満)には観察を十分に行い、慎重に投与してください。

■重度の肝機能障害のある患者
重度の肝機能障害のある患者は、肝機能を悪化させるおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、用量の減量や投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。

■妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。ラット胎児で、骨格変異(過剰肋骨の発生頻度増加)及び生存胎児数の減少や、ウサギ胎児で骨化遅延が認められましたが、ラット及びウサギともに催奇形性は示しませんでした。

■授乳婦
授乳婦は治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮して、授乳の継続又は中止を検討してください。本剤のヒト母乳中への移行は不明です。

■小児等
小児等に対する臨床試験は実施していません。

■高齢者
高齢者は一般に生理機能が低下していることから、観察を十分に行い、慎重に投与してください。

上記にあてはまる方は、リファブチンを使用する事が出来ない可能性があります。
リファブチンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・プロテアーゼ阻害薬+リトナビル
・アタザナビル+リトナビル
・インジナビル+リトナビル
・サキナビル+リトナビル
・ダルナビル+リトナビル
・Tipranavir+リトナビル
・ホスアンプレナビル+リトナビル
・ロピナビル・リトナビル
・プロテアーゼ阻害薬
 リトナビル
・プロテアーゼ阻害薬
 アタザナビル
・プロテアーゼ阻害薬
・インジナビル
・ネルフィナビル
・ホスアンプレナビル
・エトラビリン
・デラビルジン
・ネビラピン
・エファビレンツ
・マラビロク
・ドラビリン
・アゾール系抗真菌薬(ポサコナゾールを除く)
・イトラコナゾール
・フルコナゾール等
・ポサコナゾール
・マクロライド系抗生剤
・エリスロマイシン
・クラリスロマイシン
・ロキシスロマイシン等
・経口避妊薬
 (ノルエチステロン・エチニルエストラジオール)
・ジアフェニルスルホン
・タクロリムス
・ビクテグラビルナトリウム
・エムトリシタビン
・テノホビル アラフェナミド

上記を使用している方は、リファブチンを使用する事が出来ない可能性があります。
リファブチンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
・ボリコナゾール
 (ブイフェンド)
・グラゾプレビル
 (グラジナ)
・エルバスビル
 (エレルサ)
・チカグレロル
 (ブリリンタ)
・アルテメテル・ルメファントリン
 (リアメット配合錠)
・リルピビリン・テノホビル アラフェナミド・エムトリシタビン
 (オデフシィ配合錠)

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
リファブチンはHIV非感染者の非結核性抗酸菌症に適応していますか?

)HIV 非感染者の非結核性抗酸菌症に適応を取得した国内初の抗菌薬である。

ミコブティンカプセル150mg 医薬品インタビューフォーム

【上記引用元:ファイザー】

リファブチンは第一選択薬として使われますか?

本剤は、リファンピシンの使用が困難な場合に使用すること。

ミコブティンカプセル150mg 医薬品インタビューフォーム

【上記引用元:ファイザー】

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