テビペネム

成分名

テビペネム ピボキシル

適応症状

肺炎/中耳炎/副鼻腔炎 など

簡易説明

「テビペネム ピボキシル」はカルバペネム系に属する抗菌薬で、肺炎、中耳炎、副鼻腔炎などの治療に用いられます。
日本では、Meiji Seikaファルマがオラペネムの商品名で販売しています。
「テビペネム ピボキシル」はグラム陽性菌及び、グラム陰性菌に対して幅広い抗菌スペクトルを示すことや、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌(PRSPを含む)、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス(β-ラクタマーゼ産生菌を含む)、インフルエンザ菌(アンピシリン耐性インフルエンザ菌を含む)に対して強い抗菌活性を持ちます。

処方可能な診療科目

内科/呼吸器科/耳鼻咽喉科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
オラペネム小児用細粒10% 596.4円/g(薬価)
*病院によって差が有り。初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2009年8月認可

国内のジェネリック認可

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関連製品(先発薬)

オラペネム小児用細粒10% 【製薬メーカー:Meiji Seikaファルマ】

関連製品(ジェネリック)

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効果・作用

「テビペネム ピボキシル」はカルバペネム系に属する抗生物質で、細菌の細胞壁合成を阻害する作用を持ち、細菌の成長・分裂・増殖を妨げる効果を持ちます。
細菌は細胞壁とよばれる防御壁をもちますが、細菌の細胞壁の合成に深く関わるタンパク質にペニシリン結合タンパク質(PBP)というものがあります。
「テビペネム ピボキシル」はペニシリン結合タンパク質(PBP)に作用して、細菌の細胞壁合成を阻害して細菌を殺すことにより殺菌的に作用します。
「テビペネム ピボキシル」はグラム陽性菌及びグラム陰性菌に対して、幅広い抗菌スペクトルを示し、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌(PRSPを含む)、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス(β-ラクタマーゼ産生菌を含む)、インフルエンザ菌(アンピシリン耐性インフルエンザ菌を含む)に対して強いに抗菌活性を持ちます。
特に、小児の中耳炎や副鼻腔炎及び肺炎の原因菌である、ペニシリン耐性肺炎球菌、マクロライド耐性肺炎球菌に対しては、従来の経口抗菌薬に比べて極めて強い抗菌活性を持ちます。
使用にあたっては、「厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き」を参照して、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、「テビペネム ピボキシル」の投与が適切と判断される場合に投与します。
「テビペネム ピボキシル」の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐために、原則として感受性を確認して疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめることが推奨されています。

使用方法

"▼用法用量
・小児にはテビペネム ピボキシルとして1回4mg(力価)/kgを1日2回食後に経口投与します。なお、必要に応じて1回6mg(力価)/kgまで増量できます。

▼関連する使用上の注意
・本剤の投与期間は、7日間以内を目安とします。なお、本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐために、原則として感受性を確認して疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめてください。
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副作用

副作用発現状況の概要について、小児の安全性評価症例440例中、101例(23.0%)の副作用が確認されています。主なものは、下痢・軟便86例(19.5%)でした。また、臨床検査値の異常変動は、検査を実施した安全性評価対象症例432例中、23例(5.3%)に認められました。主なものは、血小板数増加7例(1.6%)でした。

重大な副作用
▼低カルニチン血症に伴う低血糖
低カルニチン血症に伴う低血糖(頻度不明)が、小児(特に乳幼児)に対してピボキシル基を有する抗生物質を投与した症例であらわれることがあります。痙攣、意識障害等の低血糖症状が認められた場合には投与を中止して、適切な処置を行ってください。

▼ショック、アナフィラキシー
他のカルバペネム系抗生物質で、ショック、アナフィラキシーを起こすことが報告されているため、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行ってください。

▼痙攣、意識障害
他のカルバペネム系抗生物質で、痙攣、意識障害等の中枢神経症状があらわれることが報告されているため、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止して適切な処置を行ってください。特に腎障害や中枢神経障害のある患者に起こりやすいので、投与する場合には注意してください。

▼偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎
他のカルバペネム系抗生物質で、偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることが報告されているため、観察を十分に行い、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行ってください。

▼急性腎障害等の重篤な腎障害
他のカルバペネム系抗生物質で、急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることが報告されているため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行ってください。

▼無顆粒球症、溶血性貧血、汎血球減少症
他のカルバペネム系抗生物質で、無顆粒球症、溶血性貧血、汎血球減少症があらわれることが報告されているため、血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行ってください。

▼中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
他のカルバペネム系抗生物質で、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることが報告されているため、観察を十分に行い、発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行ってください。

▼発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群
他のカルバペネム系抗生物質で、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることが報告されているため、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行ってください。

▼劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸
他のカルバペネム系抗生物質で、劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸があらわれることが報告されているため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行ってください。

その他の副作用
・発疹
・紅斑、皮膚炎
・血小板増多
・白血球増多、好酸球増多
・AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇
・血中尿素増加、着色尿、排尿困難、尿蛋白陽性
・下痢、軟便
・嘔吐
・口内炎、腹痛、上腹部痛、変色便、口渇
・頭痛、傾眠、倦怠感、発熱、咳嗽、鼻出血

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。

■バルプロ酸ナトリウムを投与中の患者
バルプロ酸ナトリウムを投与中の患者はてんかんの発作が再発するおそれがあります。投与しないでください。

使用に注意が必要な方
■カルバペネム系、ペニシリン系及びセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
カルバペネム系、ペニシリン系及びセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者には慎重に投与してください。

■本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者には慎重に投与してください。

■高度の腎障害のある患者
高度の腎障害のある患者には慎重に投与してください。

■経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者はビタミンK欠乏症状があらわれることがあります。観察を十分に行い慎重に投与してください。

■てんかん等の痙攣性疾患の既往歴のある患者
てんかん等の痙攣性疾患の既往歴のある患者は痙攣をおこすおそれがあります。慎重に投与してください。

■妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。妊娠中の投与に関する安全性は確立していないことや、妊娠後期にピボキシル基を有する抗生物質を投与された妊婦と、その出生児において低カルニチン血症の発現が報告されています。

■小児等への投与
低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していません。

上記にあてはまる方は、テビペネム ピボキシルを使用する事が出来ない可能性があります。
テビペネム ピボキシルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

・バルプロ酸ナトリウム(デパケン、バレリンなど)

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
「テビペネム ピボキシル」はどのように殺菌効果を持つのですか?

細菌の細胞壁合成を阻害することで抗菌作用をあらわします。

「テビペネム ピボキシル」にジェネリックはありますか?

ジェネリック認可された薬はありません。

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