グリセオフルビン

成分名

グリセオフルビン

適応症状

皮膚糸状菌による白癬・黄癬・渦状癬

簡易説明

グリセオフルビンは身体に感染した白癬菌の増殖を抑制し、死滅させる作用があります。
足水虫、爪水虫、ぜにたむし、いんきんたむし、しらくもなどこれらの症状へ有効的になります。
塗り薬では完治しにくし爪水虫などに用いられることが多いです。

処方可能な診療科目

皮膚科/性病科/泌尿器科/婦人科など

健康保険の適応

2008年より日本国内での製造・販売を中止しています。

病院で処方してもらう時の費用目安

2008年より日本国内での製造・販売を中止しています。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2008年より日本国内での製造・販売を中止しています。

国内のジェネリック認可

ジェネリックなし

関連製品(先発薬)

ポンシルFP【製薬メーカー:武田薬品】(2008年より日本国内での製造・販売を中止しています)

関連製品(ジェネリック)

グリソビンFP【製薬メーカー:GSKファーマ】

効果・作用

グリセオフルビンはかつて日本国内で「ポンシルFP」という名前で古くから販売がされていましたが、2008年以降有効成分の原材料の輸入が途絶えたため日本国内での製造・販売は中止になりました。
現在グリセオフルビンは「グリソビンFP」という名称で、イギリスの製薬会社であるGSKファーマ社が製造・販売を行っています。
海外では白癬菌の治療薬として今現在でも使用されています。
グリセオフルビンは皮膚糸状菌という細菌に対して有効的な医薬品になります。
またグリセオフルビンは真菌のなかでも藻菌類、カンジダ症の原因である酵母、青カビなどには効果を示しません。

▼水虫とは
水虫とはカビの一種の白癬菌が傷ついた皮膚の角質に入り込むことで起こる皮膚の病気です。
白癬菌は手や身体にも感染しますが、足に感染する事がほとんどです。 足に水虫ができやすい原因は靴を長時間履くと足が蒸れ、白癬菌の好む高温多湿になるからです。
水虫の主な感染経路は、感染した動物との接触、ハウスダスト、スリッパ、足ふきマットなどから感染するケースが多いと言われています。

▼水虫の種類と症状
白癬菌が感染する場所によって症状と病名も変わります。

【趾間型水虫】
足の間に見られる症状です。
水虫の症状で一番多いのがこの趾間型水虫です。
ジュクジュクする湿潤型とカサカサする乾燥型の2種類の症状があります。
【小水泡型】
かゆみが強いのが特徴です。
足の裏の土ふまずあたりに多く発症し、小さな水泡ができます。
皮がむけてくることもあります。
【角質増殖型】
足の裏の角質が全体的に厚くなり、硬くなります。
踵(かかと)などがヒビ割れを起こすこともあります。
【爪の水虫】
爪が全体的に白っぽくなります。
爪には神経がないので痛みやかゆみなどの症状はありません。
爪水虫に感染した場合は、すでに水虫に感染しています。
【手の水虫】
足の水虫と同じような症状が出ますが、角質増殖型になるケースがほとんどです。
かゆみなどは出にくいです。
【ぜにたむし】
手足や股間を除いた皮膚に感染する症状です。
白癬菌の感染している部分に触れた手で違う部分を触ってしまい感染することがあります。
ぜにたむしの症状で多いのは、湿疹とかゆみです。
赤いドーナツ状の湿疹が一般的です。
かゆみがない場合も多くなります。
【いんきんたむし】
股部に白癬菌が感染するといんきんたむしになります。
股周辺に繁殖することで起きる症状で、強いかゆみが特徴です。
いんきんたむしは陰部やお尻にかゆみが出ます。
最近では、女性のいんきんたむしも増えています。
【しらくも】
しらくもは頭に白癬菌が感染することです。
頭皮の水虫で、感染すると頭皮がかゆくなり、フケが多く出ます。
小さい子供に多く見られる症状です。
犬や猫などのペットからの感染が増えています。

使用方法

【水虫の場合】
成人は1日1回250㎎錠を3回服用してください。
【いんきんたむしの場合】
成人は1日1回250㎎錠を1~2錠服用してください。

ただし、症状が悪化している場合には、1日に1000mg(250mg錠を4錠)飲むこともあります。
その場合は、効果があらわれていくにつれ飲む量を1日に250mg~500mg(250mg錠で1~2錠)に減量していきます。

小児がグリソビンFPを服用する場合には、上記の成人の服用量の半分程度となります。
1日に125mg~250mg程度の摂取にとどめておく。

一度、白癬菌(皮膚糸状菌)に感染してしまうと完治までは結構な時間がかかります。
身体に棲みついてる白癬菌(皮膚糸状菌)が完全に死滅するまでグリソビンFPを飲み続ける必要があります。1~2年ほどは服用を続けるようにしてください。

グリソビンFPを服用するときは水かぬるま湯で服用してください。
他の飲み物で服用すると効果が半減してしまったり、逆に副作用が強く出てしまう可能性も考えられます。

また服用し忘れた場合はきづいたときにすぐに服用するようにしてください。
次の服用時間が近い場合は、服用し忘れた分は飲まず、次回分から服用をしてください。
2回分を1回にする服用は控えてください。

副作用

グリセオフルビンの副作用
・頭痛
・めまい
・眠気
・不眠
・光線過敏症
・発疹
・蕁麻疹
・食欲不振
・吐き気  など

グリセオフルビンには、副作用が起こる可能性があります。
グリセオフルビンを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
副作用の出方は、個人差や服用量によっても違ってきます。 グリセオフルビンは医師や薬剤師に指示された、用法・用量を守っていれば安全に使用出来るお薬です。

■グリセオフルビン副作用(重度)
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
▼肝臓の重い症状
だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐など
▼重い皮膚・粘膜障害
発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感など
▼SLE様症状
筋肉や関節が痛む、体や顔が赤くなる、赤い斑点ができる、発熱、手足や首の付け根のリンパ節が腫れるなど
▼錯乱
混乱・もうろう状態、取り乱す、意味不明な言動など
▼末梢神経炎
手足のしびれ、感覚が鈍い、灼熱感、ピリピリ痛む、力が入らないなど
▼ポルフィリン症
吐き気、腹痛、便秘、暗赤色の尿など

重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
正しく使えば、グリセオフルビンは安全な医薬品ですが、使い方を間違えると重篤な副作用を引き起こす可能性があるので、注意が必要です。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

■グリセオフルビンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
詳しい医薬品名に関しては、下記併用禁忌薬をご確認下さい。

■下記症状に当てはまる方は慎重に投与が必要です
・ポルフィリン症のある方
・肝障害のある方
・妊婦又は妊娠している可能性のある方
・授乳中の方
・高齢者の方
・本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方

上記にあてはまる方は、グリセオフルビンを使用する事が出来ない可能性があります。
グリセオフルビンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

・クマリン系抗凝血剤
・バルビツール酸誘導体
・経口避妊薬

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、むやみに他の医薬品と併用するのは危険です。
またアルコールのとの併用は避けてください。 吐き気や動悸、顔のほてりなどがひどくなる場合があります。
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

グリセオフルビンに関する
よくある質問
いんきんたむしの場合、服用はどのくらいの期間飲めば治りますか?

個人差はありますが、一日250㎎を1錠を約一ヶ月間服用すれば通常良くなるとされています。

爪水虫の治療の場合は、服用期間はどのくらい必要ですか?

個人差はありますが、約一年の服用が推奨されています。爪が細胞の新陳代謝によって完全に入れ替わるまでは服用をしつづけた方が良いとされています。

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